kazuo kawasaki's official blog

「3D-Printerでどこまで、クラインボトルが可能か?」


   


     7月 19th, 2014  Posted 5:32 AM

私が「光造形システム」でトポロジーで語られた形態を
どこまで当時の3D-CADで可能だろうかを1996年からトライしました。
当初は、当時のIDEAS、Pro-Engineering、CATIAなどでは
全く、SLAデータさえ無理でしたが、シリコンブラフィックスの
機器システムと3D-CADの進展で、それこそ、「人工心臓」から
「人工臓器」へのデザインアイディアを拡張することが出来ました。
これを「トポロジー空間論」と表現したことは、
その実態に触れたこともない輩には未だにブーイングですが、
トポロジー=位相空間の空間と言うのが気にいらないのでしょう。
しかし、次第に「空間論」という言語論・形態論・記号論で
実証されてくることは次第に明らかになってくると確信しています。
カンデンスキーを読みなさい。読んでも理解できないでしょうが。
あらためて、3D-Printer、それも廉価機器でどこまで可能かを
私が彼らならと、再確認を求めたところすぐに完成型が届きました。
素材が透明性のモノがなくて、一端、成形されたモノを
分割までして送付されてきました。
もう何はともあれ、「東京メーカーズ」が日本ではトップです。
これは期待道理の成果であるばかりか、ここからが、造形技術、
すなわち「3D-Printing」の基盤になっていくことは明らかです。
今、この成形が出来るのは、私が確認しているのはたった3名です。
なぜ、クラインボトルから、あるいはパイプ=中空チューブすら、
私は日本の3D-Printingはここから開始されると思っています。
それは、これから3D-Printing CIRCUT計画が開始されるからです。
ある行政は、この計画の骨子が全く読めないことも明らかでした。
それは以後、その地方産地や地方地場産業が取り残されます。
私は、あらためて、それこそ宣言をしておきます。
話題の3D-Printerで、その技術化はここからがスタートです。

「光造形と3Dプリンターでクラインボトルはなぜか?」
「3Dプリンターでクラインボトルが出来た!」
「二回捻ったトーラス(ドーナツ)同様にすれば」
「基本はトポロジーの形態が出来るかだった」
「なつかしい三冊の本、そこにクラインボトルあり」


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7月19日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     7月 19th, 2014  Posted 12:00 AM

7月19日 己丑(友引)

才能あって出来る人
だが、感謝無き人は
必ず「裏切る」人だ。
こんな輩は大嫌いだ!

才能はないけれど、精進する人
そして、感謝を忘れない人は
なんとしても、一緒に仕事をしたい。

才能もなく、感謝もできない、
そんな輩は、必ず、失敗をする。
だから、絶対に一緒に
仕事をしたいとは思わない。

「川崎和男 強い人弱い人」


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6月17日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     6月 17th, 2014  Posted 12:00 AM

6月17日 己未(赤口)

私のしたたかさが選び抜いた
「いのち」の住処であり、
「きもち」の時であり、
「かたち」という具体である。

川崎和男Design 図鑑


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6月15日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     6月 15th, 2014  Posted 12:10 AM

6月15日 丙辰(先負)

デザインを学び、
デザインで働いたこと、
そうしたことから
最大に確認できたこと。

川崎和男Design 図鑑


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『「福祉車両」とは決して言ってはいけない車』


   


     5月 4th, 2014  Posted 12:00 AM

車は男の子ゆえ、そしてデザイナーゆえ、
カーデザイナーほどではありませんが、それなりにいっぱい、
恵まれた車を乗ってきました。
一時は運転手付きの車も、
そして米国のリムジンも所有し使ってきました。
しかし、車椅子使用であり、商売用車両も考えられたはずの
そんな車が発売されていますが、私はこれを否定しておきます。
おそらく、障害者、特に車椅子利用者にとっては、
とても望んでいた車両だと思いますが、
私はデザイナーとして、障害者として、これらの車デザインを
全否定しておかなければなりません。
なぜなら、スロープでそのまま車椅子で乗れば、固定されていて
乗り心地は最低であり、それは荷物扱いになっている代物です。
これを「福祉車両」と言う貧しさゆえ、文化にはなっていません。
しかも、この解決で「福祉」を宣伝することを激しく非難します。
最近は、シートが回転して車両から出てきますが、
私もこうした車両を利用せざるをえないことが起こります。
周囲のやさしさはよく分かりますが、設計はまったく駄目です。
なんといっても足が必ずひっかかって大事になります。
私にとっては、セダンで充分です。
カーメーカーやタクシー会社でも「福祉車両」と分類していますが
私にとっては「福祉」という基本の無知さが歴然のモノです。
もっと、根本のことを考慮すべきでしょう。
まず、腰の運動要因がデザイン以前の設計から外れています。
もし、こうした福祉車両が役立つ人は、認知症の人だけです。
いや、認知症の人の志向までを熟知したデザイン設計が必要です。
私の教え子でカーデザイナー諸君には、車両デザイン自体が、
実は現代から未来性を未だに歴史性を引きずっている、
大誤解と品格性を失っていると断言しておきます。

『これは最適ではない・誤った車椅子対応車輌デザイン』


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『自動販売機はもっとデザインされるべきだ!』


   


     4月 30th, 2014  Posted 12:00 AM

街中で自動販売機は、日本では市民の倫理観もあって、
まだまだきれいな状態で盗難もなく設置されていて、
すっかり街のいわゆるストリートファニチュアになっています。
現代人はどこでも喉を潤す便利さを手に入れています。
もうほとんど見慣れた街の要素になっていますが、
あくまでも商業主義での競合性なのか装置進化を遂げていません。
確かに、次世代デザイナーの「デジタルサイネージ」化、
これが一時は話題になりましたがその後の展開は止まっています。
想像されることは、コスト高であったことや、
ユーザー嗜好は現物自販機だったことでしょうか。
無論、自販機への物流システムなどはもっと進化するべきです。
かって私もこの自販機をC.I.表現に使ったことがありますが、
それは存在性へのデザインを吟味したことがあります。
現在の自販機装置のデザインに、何か特色は?と考えると、
大きな進化、つまりデザインそのモノは進化していません。
むしろ時代遅れの装置デザインに終わっていまっています。
それは、街の景観、ストリートファニチュアとして、まったく、
デザインが出来ていないと評価しておきます。
ストリートファニチュアとして、私は、まずなんといっても
指摘しておくべきコトは、天災対策などは皆無だと思います。
確かに、万一震災時など水の補給は可能かもしれませんが、
設置対策での防災などは対策未然のモノが出回っています。
私は早急に、しかもストリートファニチュア化しているだけに、
もっと新たな自販機のデザインが必至だと考えざるをえません。
そして、もっと街の景観、ストリートファニチュアになるには、
飲み物表示・寒温表示・さらにはサイネージ化するべき、
街の救援要素と要因づけが必要だと提案しておきます。

『通称・点字ブロックのデザイン間違い!』


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『駅構内にある「書」の展示』


   


     4月 28th, 2014  Posted 12:00 AM

駅舎のデザインは全く新鮮みというより、現代を見失っています。
ある駅舎の建築コンペで素晴らしいと思ったデザインは、
入選はしたけれど採用されていないだけにとても無念でした。
さて、私はふるさと福井には月一度は帰省していますが、
小さな福井駅舎で最も楽しみにしているのは、
「書」が展示されていることです。
私は「書」こそ、日本の伝統美学そのものだと思っています。
したがって、政治家は達筆であることを要求しています。
「書」の出来ない政治家は歴史から外されるものとみています。
福井駅舎の工夫のひとつですが、この展示意義は大きいはずです。
草書はじめ様々な作品が展示されています。
私はこの展示意味は素晴らしいものと思っていて、
もっと多く、20点ほど展示して欲しいと駅員に伝えたほどです。
これらの作品は決してプロではないでしょうが、
市井の書の技能としては伝統性があると判断評価しています。
福井駅から帰阪するときには、なるべくゆっくりと見ています。
この美しさは市井から展示に及んでいることに最大の美学を
私は大きく認めているのです。
しかし、これだけの展示が駅舎を利用する人にとっての
大きな意味が伝わっていないことを残念に思います。
つまり、「書」の美しさを知ろうとするだけの観念すら、
失ってしまっているのかも知れません。
これが街=まちで失ってしまった気持ち=きもちでしょう。
結果街に氾濫するブランドマークやロゴすら美しさがありません。
目立つだけの装飾マークは、日本では氾濫していても、
街の景観を徹底的に美しくするためにも、私はこうした展示を
駅舎であっても陳列してほしいと願っています。


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『消費税が支えられることこそ政(まつりごと)の要』


   


     4月 1st, 2014  Posted 12:00 AM

4月1日より、消費税がアップします。
100円のモノが108円になります。
連日、消費税アップ前に何を買うべきか、との報道が多く、
私にとっては、「作品集」を延期したために影響があるようです。
消費税のことよりも大事なことと言うと叱られそうですが、
私は、一円玉は一つのスケールだと考えてきました。
一円ほど見事に材質がアルミニュウムで、
重さは1g、直径20mm、厚さは1.5mmと、とても明快な寸法ですから、
デザインツールとして、とても有効な定規になるモノです。
比して、五円玉がスケールツールとしては私は二つあります。
重さが一匁ですが、これは伝統工芸的な重量把握に便利です。
あとは、穴が開いています。この直径が5mmですから、
一円玉と五円玉があれば、小さなモノの設計にはとても便利です。
五円玉は一円玉よりやや大きいのです。それを組み合わせれば、
また、大きさの検討が出来ます。
私には、一円と五円はその貨幣の大きさ最も気になっています。
最大の理由は、私が交通被災で入院中に、500円玉が出て、
物珍しさは今も全く変わっていません。
さて、消費税については、税金ですからその使い道が政です。
政はこの税金の使われ方に要のことがあるはずです。
正直、税金の集め方と使い方には民主主義は成立していません。
民主主義なら、多数決の原則で集金と分配方法は一考を要します。
使われ方が明白にはなっていないことが気がかりです。
確かに今回の消費税アップでは、日本の税務体制改善は無理です。
少子化対策と年金対策ゆえに社会福祉政策という理由程度では、
私は正直賛同できるものではありません。
どうせなら、教育費無料、年金集金システムの改善には、
消費税はもっともっと熟考されなければならないでしょう。
と同時に、私は一円玉と五円玉のスケール性を主張しておきます。

「丸ポスト・街角のアイコンから貯金アイコン?」
「貨幣価値の再確認は、ちょっとうれしい」
金融工学の始祖はマルクスだった_15 


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『あくまでも「素材」は木質で確かめる』


   


     3月 30th, 2014  Posted 12:00 AM

私はデザイナーとしてますます素材が大事だと思います。
最も手短に確かめることができるのは、「鉛筆」にあります。
このメーカーが鉛筆づくりには正確な素材表現をします。
それだけに、時折、木質に拘った鉛筆を
必ず、自分の一本にしたり、あるいは消しゴムでも、
カラー表現に取り囲まれるとき、この職能であって幸運でした。
とりわけ、木質では、デザイナーに成り立ての頃には、
塩ビシートの開発で、木目・木質そっくりの型出しに、
印刷メーカーの工場で、職人気質の人に育ててもらいました。
私が常に思い出すのは「ブラジリアン・ローズウッド」の木目。
そっくりにレンダリングに描いて、その塩ビシート化をしました。
私のイメージは絵に表れていましたが、
「お前はまだ学校出たてだろう?」
「お前は自然のブラジリアン・ローズウッドの木知ってるか?」
と言われて、
「見たことがありません」
「本物を絵にしてから出直せ」と言われたものでした。
東芝のデザイン室にある資料室には、本物の木の板がありました。
それを見ても分からずに、工場で教わったのです。
「ブラジリアン・ローズウッドは南洋材だ、
だから大きな樹木には育たない、直径がほぼ150mm程度だ、
だとするなら、木目は細かい」、と教わりました。
それ以後今日まで素材は必ず本物を見て確かめることが重要です。
今、まだ本物を確かめていないモノは、
ウラン鉱石です。
聞いた話では、幾重にも色彩が光り輝いているということです。
それなら、ネックレスに!と、
しかし、そんなことをすれば被爆してしまいます。
だから、絶対に見たいのはプルトニウムそのものを、
素材として確かめることも重大だと思っています。

「大好きな色鉛筆・最近のお気に入り」
「プロとして元気の素は鉛筆への作法」


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『「危機管理学」という学域の再構成へ』


   


     3月 29th, 2014  Posted 7:17 PM

阪大に特任教授として残り、一年間、
「危機管理学プロダクトデザイン寄附講座」にて、
いくつかのプロジェクトを研究・提案・講義してきました。
特に「KK塾」を阪大・中の島センターにて6回目の講演対談をし、
第一期「KK塾」を終えることができました。
最終講義は、大阪大学の友人であり敬愛する澤教授にて、
大阪大学を最も代表する第一外科・心臓血管外科が、
大阪大学なればこそできる、iPS細胞の臨床実務の数々から、
世界的に今後、日本が診療の国際貢献の要になる実例など
「先端医療とデザイン」を第一外科教授だけではなく、
国内外のプロジェクトリーダーとしての講演を終えました。
これまで、6人の教授や企業家を私の選別で塾をやりました。
本当に、全講師の皆さんの講義は第二期塾を要請されています。
この一年、実際は、日本列島へいつ来るかという天変地異を意識し
「危機管理学」を見直してきました。
結果危機は管理学的な学術性では論理的な欠陥を見いだしました。
そこで、「危機管理学概論」を出版している出版社社長にも、
危機管理学は深度がないので、新たに「危機解決学」という実務、
管理学ではない解決実務学こそ重大であると提案しました。
危機とは、危険(dengirous)と機会(opotunity)、
つまり、危険というチャンスを生かして「最悪の状態」
生きのびる事=死から解放される事を目指すということを確認し、
今後は、危機管理学を超えて「危機解決デザイン学」にします。
この4月より実務学的=デザインで、防災・防犯・救済・救護へ、
医学・工学・制度学・行政学へ「デザイン」を向けます。
そのためには、今も各種、特に、減災と防災と救済を基本に、
実務としてのデザインをまた活動していきます。

『「KK塾」大野ゆう子教授からスタートしました! 』
『人類の夢・宇宙開発を支える「信頼・安全性工学」』


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