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Archive for 12月, 2018


『豪華絢爛の「華」と刀剣の「品」』


   


     12月 19th, 2018  Posted 12:00 AM

絢爛豪華、豪華絢爛、いづれも装飾に使われることばです。
そして、「豪華」という華々しい「華」がありました。
この「華」と「品」ということばは、
今、私が置き土産にしようとしてる私の著作の一部です。
二つのことばについて書き残したいと考えているわけです。
日本の歴史上の豊臣秀吉がおこなった「刀狩り」には
秀吉のある考えがあったのです。
その当時もはや日本には、戦跡に領地をあてがう土地がありませんでした。
そこで、「刀狩り」で集めてきた刀剣を区分する人が必要でした。
その時、「品」を9段階にしたのです。
九品(くほん)は
上品(上上品、上中品、上下品)から中品(中上品、中中品、中下品)、
下品(下上品、下中品、下下品)まで金剛界曼荼羅で分類し、
それを自分の味方に分け与えていたのです。
今使われる「上品」「下品」の語源と言われています。
この「品」と「華」を対語として執筆中です。
また、「華」(はな)にはもう一つの「花」という漢字があります。
華がある、花のような等、形容詞的意味あるいは「装飾」として
それこそ、松岡正剛氏から学んだ思考方法があります。
松岡氏の『日本の面影』にはその思考がつづられています。


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12月18日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     12月 18th, 2018  Posted 12:00 AM

12月18日 仏滅(甲申)

「透明」
ということばも十分ではない。
けれども、
彼のすべての作品には、
透明さが、
何かを観させてしまう仕掛けが
いつでも仕組まれている。
私たちはこの仕掛けに捕らえられてしまう。

倉俣史朗のデザイン『夢の形見に』3硝子の音色


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12月17日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     12月 17th, 2018  Posted 12:00 AM

12月17日 先負(癸未)

無機質で、
見えない素材、
しかも破壊されやすい材料に
身体をあずけるという行為は、
身体を浮遊させる
ことになるかもしれない。

倉俣史朗のデザイン『夢の形見に』3硝子の音色


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12月16日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     12月 16th, 2018  Posted 12:00 AM

12月16日 友引(壬午)

クラマタにとって、
見えない=「視えない」あるいは
「観えない」存在を追い求めることは
クラマタのデザイン姿勢である。

倉俣史朗のデザイン『夢の形見に』3硝子の音色


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12月15日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     12月 15th, 2018  Posted 12:00 AM

12月15日 先勝(辛巳)

「透明」は、
人を、
特にデザイナーを
純粋培養してくれるものだ。

倉俣史朗のデザイン『夢の形見に』3硝子の音色


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12月14日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     12月 14th, 2018  Posted 12:00 AM

12月14日 赤口(庚辰)

「透明」になった自分を
自分で確認できることは、
生命の重力感からも解放された
日々があったのかもしれない。

倉俣史朗のデザイン『夢の形見に』3硝子の音色


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12月13日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     12月 13th, 2018  Posted 12:00 AM

12月13日 大安(己卯)

現代、若者たちが、
これほどまでに簡単な歌詞と旋律に
狂喜しているのは、
十分な豊かさは裏腹な孤独感を
共有しあっているから
なのかもしれない。

倉俣史朗のデザイン『夢の形見に』3硝子の音色


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12月12日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     12月 12th, 2018  Posted 12:00 AM

12月12日 仏滅(戊寅)

未来は、
すでに現実にある。
しかし、この現実から、
未来を見つけるのは、
一万分の一だろう。


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『「007」に登場してきたIoT』


   


     12月 12th, 2018  Posted 12:00 AM

007シリーズでも、新たなIoTが出てきています。
新しい配役となった若いQが美術館で、007に渡す拳銃でした。
このワルサーPPK/Sは、ボンド以外の人間が撃つことの出来ないよう
掌紋認証機能がついています。
こうしてスパイ道具にもIoTが登場するようになってきたのです。
もちろん、スパイ道具だけでなく
私たちの生活空間のモノたちが情報化しています。
それこそ、私があるメーカーの展示会で、講演会をやりましたが、
展示会で、たとえばキャスターを見てもハンドルやヒンジを見ても、
展示会の企業人にいくつかの質問をしてみれば、
全然、彼らにはそうした知識はなく残念でした。
私はすぐにでも新たな性能展開が頭に浮かびました。
またキャスターは、これがどこまで重い物を運べるかと、
海外のあるヒンジを見てきた私には、
完全に負けているということを再認識せざるをえなかったのです。
時間がなく帰る道すがら、新製品を見るにとどまり、
伝えられずにいたので、社長宛に講演の御礼とともに
IoTが確実に残ることを手紙にしたためました。
その返事は来ませんでした。
私はいつでも頼まれなくてもこうすれば良くなるなという
アドバイスを平然としてしまいます。
私のメッセージを受け入れた成功例は数々あります。
逆に、若かりし頃は、生意気だととらえられたことも数多しです。
それだけモノづくりの経験を積んでいます。
私の学生時代からは格段に企業規模が拡大して展開していただけに、
又してもこのメーカーの見通しが低下していくことを危惧しています。
このメーカーには、未来を見る、想像力がありません。


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『「餓死」する現実にPKD』


   


     12月 11th, 2018  Posted 12:00 AM

日本人は平均すれば、
一日に2500キロカロリー供給されているのですが
摂取カロリーは1900キロカロリーで、
600キロカロリーは廃棄されています。
人間にとって、1800キロカロリーあれば十分だと言われています。
それでもおよそ2000キロカロリーと摂取量は多くないのに、
糖尿病が多いのは日本人独特です。
食生活はご飯を食べる量が減って、
おかずである畜産物、油脂類を食べる量が増加し
栄養のバランスが崩れています。
糖尿病は日本人の贅沢病とも言われますが、
この病気は日本人の廃棄食料も一因を担っているのです。
日本人には戦争と言っても、おおよそ他人事なのかも知れません。
世界の中では、イエメンのように5歳未満の子どもたち、
8万5000人の命が失われています。それも「餓死」している現実があります。
私は2004年にPKD= Peace-Keeping Design を提唱しました。
ワクチンのうち2種類を選び、
そのための経肺摂取のワクチンシリンジから、
遺伝子検査を5時間で終えられるという検査システムも考えだしました。
これをデザイン界でも最大のコンペに研究室で提出し、
日本代表に選出されました。
しかし、英国での最終審査では「わからない」という結果で
デザイン界のどうしようもない知識不足を痛感しました。
このときから、私は「せめて生理学ぐらいを学習と習得すべき」という
意見を強調してきました。
PKD こそ、医工連携ではない、
プラス・デザインをさらに強調してきました。
世界では、毎日、ジェット機(500乗り)が
10台墜落したのと同数の子ども達が「餓死」しています。
この問題への「大きな意思」が必要だと思っています。


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