kazuo kawasaki's official blog

『資本主義からの逃走』
「イノベーションの錯乱作用」



「社会階級論」
コンピュータ、特にパソコンが登場した頃には、
「電脳」と中国風な呼び方がありました。
電子端末機やケータイ、今や、ガラケー(わが国の孤立している携帯電話)、
そして電子出版などは、イノベーションだろうか、となげかけつつ、
私は「イノベーションにあらず」と断言しています。
まずは、イノベーション=技術革新という日本の基本的な認識違いを指摘しています。
つまり、イノベーションを提示したシュンペンター・「社会階級論」1927年には、
次の裁決が予知されています。
「暫時的な経済には、
 社会主義的な管理体系の可能性が準備され、
 個人的な企業能力者の無用による
 ブルジョア階級の衰退が予想できる。
  そして、
 資本主義文明は崩壊する」

とまで予知断言されているのです。
1929年の大恐慌を、彼の予言はあまりにも見事に的中させました。
そして連綿とくすぶってきた資本主義文明の脆弱さは、
まさに現在の日本そのもののように思えるのです。
景気・価値・モノ・制度に対する「革新」が及ぼす錯乱作用の結果だと考えます。
資本主義文明は、「技術革新」の結果が電脳から電子出版へのあたかも進化だったと考えても、
この文明の結果は崩壊ということになります。
私はわが国自身がすでに崩壊していることに気づかず、
まだまだ資本主義そのものへの諦観が「逃走」と言い続けているのです。
無論、私は電脳が大好きであり、電脳による価値・制度・モノの革新は確信しています。
しかし、景気への錯乱作用はまったく資本主義至上主義者には予測不可能となっています。
ここが最大の問題であり、とりわけ、わが国はまず「政治的」な錯乱から逃走ができないのです。
私は電脳を花とすれば、道元の示唆に重なります。
愛着・棄嫌
『花(=電脳)愛着に散り、
草(=これが何かですが)棄嫌におふるのみなり』 だとさえ思っています。


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One Response to “『資本主義からの逃走』
「イノベーションの錯乱作用」

  1. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:01 AM on 1月 13th, 2014

    [...] 「技術進化=イノベーション」は大間違いだと述べてきました。 それはイノベーションを提示したシュンペンターに戻れば、 一目瞭然です。だから、わが国の解釈が歪んだのです。 たとえば、4KTVが話題になっていますが、 これは「応答商品」にすぎず、TVメーカー業界の技術進化、 そのものが誤った方向に進もうとしながらも、これを、 デザイン職能=デザイナーが是正出来ないほど企業腐敗症例です。 少なからず私の自宅のTV環境は最も先進的だと自負しますが、 これらはほとんどが東芝とSONYと海外AUDIOで構成しても、 かつて私がEIZO(液晶TV事業撤退)でのデザインには及びません。 このペーパーモデル=製品提案と商品を見比べても明らかです。 すべからくTVデザインはTV本体裏面とリモコンデザイン、 この対照化をすれば、技術革新とデザイン解決、 すなわち、応答商品=市場意識と解答商品=真の実装技術が瞭然。 私のデザインでは、放熱口などありません。 すべてアルミでの放熱効果性とコードマネージメントと、 ディスクプレーヤー造形での可搬形態づくりまで昇華しています。 無論、このリモコンを超えられるモノは未だに存在していません。 したがって、東芝最高級品の液晶TV造形・システムも、 SONYの商品を付加し、なおかつオーディオは海外高級品です。 これらをくみ上げてようやく、私なりに納得せざるをえません。 真の「技術進化」を目指すなら、まず、デザイナー造形、 この造形提案を技術回答から解答を造形実現の実装技術が必要。 こうしたことの意志決定できうる経営陣の能力、 特に、「美学的解決」知識不足、いや皆無性を指摘しておきます。 多分、こうした経営者は日常的にも「見づらいTV鑑賞」でしょう。 美しい高解像度の映像と音響を知ってほしいものです。 このTVデザインを「技術進化」の踏み台にしてほしいのです。 tag: 4KTV, EIZO, SONY, TVデザイン, TVメーカー業界, アルミ, イノベーション, コードマネージメント, システム, シュンペンター, ディスクプレーヤー, デザイナー, デザイナー造形, デザイン, デザイン職能, デザイン解決, ペーパーモデル, リモコンデザイン, 企業, 可搬, 商品, 問題解決, 大間違い, 実装技術, 対照化, 市場意識, 形態, 応答商品, 技術進化, 技術革新, 放熱効果性, 放熱口, 映像, 東芝, 海外AUDIO, 知識不足, 経営陣, 美学的解決, 能力, 腐敗症, 製品提案, 解答商品, 解釈, 造形, 音響, 高解像度 目次を見る [...]


This entry was posted on 日曜日, 8月 15th, 2010 at 1:26 AM and is filed under 043「メディアインテグレーションでイノベーション」, 資本主義から逃走せよ!. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.