kazuo kawasaki's official blog

「書くための万年筆の真の意味」




「衣・食・住」は日常生活の基本です。
私はこれに、「医・職・趣」を付加します。
衣食住は文明です。
着て食べて住まうことで人はまず生きることができます。
そして医療・職業・趣味は、まず健康でありたい、
職業を持って社会での役割を自己確認します。
その上で、自分なりの楽しみとしての趣味を持つことで、
生活は文化性を帯びるというのが簡単な私なりの解説です。
私はすでに40年デザイナーという職業を持ってきました。
しかし、医療に関しては車椅子であり心臓障害を持っているために、
いつも不安感を持っています。
私の文化観は常に揺らいでいるのでしょう。
それだけに「趣味」の世界に没頭しているのかもしれません。
とりわけ、文房具、それも「万年筆」には中学時代から憧れがありました。
小説家になりたいと思い出したのが中学時代、
それも万年筆と原稿用紙への単純な憧れがあったからです。
最も、万年筆を収集し出したのは、40代に入ってからでした。
おそらく万年筆のコレクションは相当になりました。
だから、もうこの程度で辞めておこうと思いつつも、
最近、アウロラの新製品(写真)をやっぱり手に入れました。
だからその類いの雑誌も精読するほどです。
ただ最近は、万年筆=「書く」ということには二つの意味を求めています。
一つは、「書く」ことと「描く」こと、
結局スケッチを描くのに最適な万年筆を求めています。
そしてもう一つは「書く」というのは「欠く」ということが原意ですから、
何がまだまだ自分に「欠けているのか」、
それは
「欠落していること」に十分に気づいておきたいと真剣に考えています。
だから、新しい万年筆を手に入れると、ともかく「文字を書いてみます」。
おそらく、「文字を書く」という行為が、
自分の中にある「ことば」を紡ぎ出すことで、自分には無い「ことば」、
欠落していることを見つけ出そうとしている、
本能なのかもしれないと思うのです。
そして、スケッチを描く=スケッチを書くと言うこと自体が、
できる限りの発想を吐き出そうという行為、
すなわち、欠落=「欠いているアイディア」をともかく紡ぎ出す行為だと
自己解釈しています。
そういう意味こそ、「趣味」の核心だと思っています。
「欠落している自分」を探し出す行為なのでしょう。
それが不安な健康・医の世界への
大きな抵抗力にもなっていると判断しています。


tag: 40代, 40年, アウロラ, コレクション, スケッチ, デザイナー, 万年筆, 不安感, 中学時代, , 健康, , 医療, 原稿用紙, 心臓障害, 抵抗力, 描く, 文化性, 文化観, 発想, 社会, , 職業, , , 趣味, 車椅子, 雑誌,


目次を見る

4 Responses to “「書くための万年筆の真の意味」

  1. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:01 AM on 7月 7th, 2014

    [...] その時の音楽も、ポップなら、クラシックならと思っています。 「書くための万年筆の真の意味」 『出版を「モノのデザイン」にしていくために』 [...]

  2. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:02 AM on 7月 21st, 2014

    [...] この組み合わせが大きな判断要素だと思っています。 「書くための万年筆の真の意味」 『書き忘れていた手紙に取り組むという癒やし』 [...]

  3. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:34 AM on 7月 12th, 2016

    [...] 味が」と思ってもらえるでしょう。 日本らしい素晴らしい原稿用紙です。 *「書くための万年筆の真の意味」 *『手づくりから物事デザインと事物デザインを決める』 *「高級品という [...]

  4. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:01 AM on 8月 9th, 2017

    [...] るのでしょう。 全く構いません。デザインしたモノが証明しています。 * 「書くための万年筆の真の意味」 * 『民族の色彩呼び名・黑色を万年筆で確認する』 * 『ずばり、自 [...]


This entry was posted on 日曜日, 4月 8th, 2012 at 12:00 AM and is filed under 企望を「までい」具現へ, 祈望から企望へ. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.