kazuo kawasaki's official blog

「誤解されたデザイン=デザインは意匠とともに問題解決」





60歳還暦から徐々に自分の「命」を考え始めました。
多分、亡父もそうだったのだろうと想像します。
64歳になって阪大も退官となると、
自分の「命とデザイン職能」を随分と考えるようになりました。
まだまだ語り尽くさなければならない「デザイン」があります。
そういう意味では、私は大変に幸運でした。
なぜなら、日本の工業デザイン、
その出発点を際立たせた製品を選びぬくと「五つの製品」があります。
画面の製品すべてがその代表作だと言えるでしょう。
この五つの製品が「日本のデザイン」を決定づけてきたものと考えます。
そして、この五つの製品それぞれのデザイナーは、
全ての人が私のデザイン・デザイナーとしての師匠たちです。
醤油ビンは栄久庵先生、毎日デザイン賞で推薦文をいただき、
いくつかのデザイン講演をご一緒しました。
電気釜は、東芝時代の部長・岩田先生であり、いつも私は怒鳴られれば
喧嘩を望みながらもかわいがっていただきました。
柳先生のバタフライスツールは
美大時代・東芝時代・フリーランスになっても先生でした。
平野先生のファイルシステムは今もなお超ロング製品であり、
19歳から徹底的にデザイン発想・表現・伝達を鍛えられて、
今でも先生には阪大退官での最終講義にも来ていただけます。
スバルデザインの佐々木先生には、美大時代の非常勤先生であり、
一時の日本デザイン界トップはすべてが先生の弟子たちでした。
この5人の先生方と会話し、
デザイナーとしては、沢山の先生方に教わってこそ、
現在の私が「生きぬいていく」ことになりました。
阪大退官を目前にして、
「伝え残していること」が沢山あることになっています。
幸いにも私は、日本のデザイン界スタートの代表作とともに、
そのデザイナー先輩全てに教わることができました。
そして、全ての先生方から教わったのは、
「デザインといえば意匠=かたち造形の専門家」という
意識や風潮や認識ではなかったことです。
常に、哲学であり、理念であり、思考結果の意匠であっても、
「根本は問題解決の実務」そのものだったことです。
私は、デザイン=機能とは決して思っていません。
デザインは問題解決に造形が寄り添い、
性能・効能・機能の造形言語と、
形態言語の表現性と意味性だということです。
結局、日本人として、デザイナー命として、
モノのわび・さび・幽玄まで、
問題解決の「言語化」ができるかだと思い続けています。


tag: 60歳, デザイン, デザイン発想, バタフライスツール, ファイルシステム, フリーランス, 伝達, 効能, , 哲学, 問題解決, 工業デザイン, 形態言語, 性能, 意匠, 意識, 日本, 日本のデザイン, 日本人, 東芝時代, 機能, 理念, 美大時代, 表現, 誤解, 造形言語, 還暦, 阪大, 風潮


目次を見る

2 Responses to “「誤解されたデザイン=デザインは意匠とともに問題解決」”

  1. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:01 AM on 3月 20th, 2015

    [...]  ©毎日新聞社「毎日デザイン賞」事務局 「誤解されたデザイン=デザインは意匠とともに問題解決」 tag: Design For Normalization, Normalization, インダストリアルデザイナー, [...]

  2. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    1:54 PM on 6月 26th, 2017

    [...] * 「司法最高権威のインテリア=恩師の作品」 * 「誤解されたデザイン=デザインは意匠とともに問題解決」 tag: 77歳, 88歳, FB, お祝いの会, アナウンサー, タレント, デザイナー育成, [...]


This entry was posted on 木曜日, 2月 28th, 2013 at 12:00 AM and is filed under kibou2, madei, 企望を「までい」具現へ, 祈望から企望へ. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.