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「自然から学んだはずだった・・・のだが?」





以前から気になって仕方がないことがありました。
美大に入って、どれほど自分がデッサン出来なかったかを知り、
プロになるために相当のトレーニングをしました。
しかし、交通被災でまた振り出しになり、
車倚子でのデッサンを再度やり直しました。
だから、気になるのは、特に伝統工芸品のデッサンです。
陶磁器、扇、染め物に描かれた自然描写です。
金沢や京都で、そのデッサンが狂いだしているのを発見すると、
ついつい言い出してしまいます。
実例にあげると、「鶯」なのか「雀」なのかがまったく不明。
「葉脈のデッサン」が狂っていても、それが伝統工芸品、
これは大きな間違いです。
そうです。たかが写実主義風の(日本に写実主義は無かった)、
自然描写の正確さこそ、本来、日本人の眼差しと表現能力です。
この能力をもってこそ、日本美の根底が担保されるべきです。
ある産地で、
「これは雀ですか?」
「いえ、鶯です!」
「えぇ・・・・!?」、ということです。
雀の嘴、鳥類の足、尾翼の特徴、この三つで形態は判断可能です。
まして、「雲雀」とか言われると嘘でしょうと嘴ってしまいます。
私はデザインのためのトレーニングでは、
特訓・特訓を受けてきました。
だから、デザイン独学には必ず限界があると思っています。
私はあくまでも「手」での表現力が基準だと確信しています。
デッサンは基準だからこそ、基本として身体化されるべきです。
最近は、パソコンがあり、しかも3D-Printingの真偽が曖昧ゆえ、
私はこのことにには、教育者としても拘ります。
「モノづくり」の基本と基準は、
たとえ人工的であっても、
日本人は「自然から学ぶ」という姿勢は遵守すべきことです。
それがなければ「美」に到達することはアポリアになります。


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2 Responses to “「自然から学んだはずだった・・・のだが?」”

  1. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:17 AM on 2月 6th, 2014

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  2. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:15 AM on 2月 7th, 2014

    [...] 「陶磁器は進化も革新もしていなかった、私の判断」 「自然から学んだはずだった・・・のだが?」 tag: ガラス, センス, デザイン, プロデューサー, 九谷焼, 伝統工芸, 六古窯, [...]


This entry was posted on 月曜日, 6月 24th, 2013 at 12:00 AM and is filed under 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務, 祈望から企望へ. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.