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『出版を「モノのデザイン」にしていくために』





モノが出来る=商品化されると嬉しくてたまりません。
だからやはり書き残しておきます。
製品開発としての出版をじっくりと自分領域で考えてきました。
今では、中国でとても安易な出版が氾濫してきています。
いわゆる作家として、美術家・建築家・デザイナーなどの、
作品集、その装丁を見ると、作品と同等な仕上がりは必然です。
しかし、作品が出版されるなら、出版製品としては、
日本の出版市場のこともあってか、もの凄く貧相になっています。
このような製本でよく満足できるものだと私は信じられません。
私はなんとしてもそれだけはプロとしてデザイナーとして、
絶対に新たな手法やそのための新治具、新器具までが必要でした。
発泡インキ印刷は、その膨らみの経年性はまだまだです。
乾燥をさせて多重のインク重ねでの輝きが必要です。
書籍函はその組み立てからも正確な仕上がりが失われています。
書籍専門家ならスピンといわれる栞ひもも二本必要でした。
さらに、3D写真は最近はとても進化してきましたが、
その3D写真についても、幾たびもテストをしました。
ところがこれを表紙それも布貼りに落とし込み圧着が問題でした。
表紙裏に大きな影響が出てしまうこと、
写真圧着の温度と接着剤に経年変化が起こらないこと、
書籍函との密接性も最近はいい加減ですが、私には無理でした。
しかも、書籍のカラー印刷インキと紙質指定も、
すべてが生産原価にひっかかりました。
私のモノづくりは、当然、儲けていただきたいのですが、
モノの本当の良さを表現するにはコストはかかりますし、
かかり過ぎてしまうことは否めません。
どうしても手造りでの精度を求めてしまって、
配本が遅れていることをお詫びします。
でも、書籍づくりの「手本」を目指したことは自負しています。


『やっと4冊目の作品集が出来上がった!』


tag: 3D写真, 「モノのデザイン」, 「手本」, カラー印刷インキ, コスト, スピン, 出版, 出版市場, 出版製品, 商品化, 布貼り, 新治具、新器具, 書籍函, 栞ひも, 発砲インキ印刷, 紙質, 落とし込み圧着, 装丁, 製品開発, 製本, 貧相


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2 Responses to “『出版を「モノのデザイン」にしていくために』”

  1. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    2:34 AM on 7月 7th, 2014

    [...] 「書くための万年筆の真の意味」 『出版を「モノのデザイン」にしていくために』 「デザイナーを選んだ理由を再度確認」 tag: 「共時性」, 「図鑑」, [...]

  2. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    4:03 AM on 6月 3rd, 2016

    [...] *『本物に出会う「漆器」にもささやかな未来が見えた』 *『出版を「モノのデザイン」にしていくために』 *『デジタルな火と水を傍らに置く重大さ』 tag: コミュニティ, [...]


This entry was posted on 日曜日, 5月 25th, 2014 at 12:00 AM and is filed under 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務, 祈望から企望へ. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.


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