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『 ひとりの親方が逝った・・・ 』





昨夜は、このニュースに仰天し悲しくて泣きました。
今年に入ってこれで3人の盟友を失いました。
三人ともまだまだの年齢でしたから、ひたすら無念です。
タケフナイフビレッジを創立してきた第一世代・10人の一人です。
第二世代が20名になり「親方」と彼らは呼ばれるようになりました。
彼が癌ですでに手遅れだったという報告で、
私は、変わらずに「たかだか病になんか負けているのは駄目だ」、
「技術を継承させるにはまだまだだ、君の技術・技能を信頼してる」
これが彼に伝わったとき、親方の前で大泣きしたそうです。
「言われたら、病どころじゃないな」と言って、
毎日現場で第二世代を見まもってくれていたと聞き、
さぞかし、私はこの30年、彼らとの姿勢を変えませんでした。
そして、みんなが大阪大学の私の研究室にも来てくれて、
大学内のレストランで食事をし、彼とは冗談を言い合っていました。
(きっと、かなり辛いだろうに・・・)と思いながらも、
彼は私がいつもながら、そして第二世代にも厳しく接していました。
結局、3週間前に現場ではもう無理の体になってしまいました。
年齢は私の一つ上でしたが、
「病気と思うな、病だから、気はモノづくりに」と激励だけでした。
刃物職人ではなく「ナイフ作家」として見事に成長してくれました。
彼らしい、素晴らしいナイフを私に創ってくれました。
シースも自作するまでになってくれていましたから、
第二世代への私からのテーマ刃物を見せたかったと思います。
行きたくても行けないので、弔電と献花を送りました。
親方衆と身内だけで密葬の通夜を送り、葬式ですが、
北陸のみんなに「盛大に見送ってほしい」と伝えて、
彼には、「冥府の道、その先導役を」と役割を与えました。
盟友達が冥府の世界に逝ってしまっています。
私は無念さで、もう憚らずに泣いてしまいます。
合掌です。


tag: 「ナイフ作家」, 「親方」, シース, タケフナイフビレッジ, 先導役, 冥府の道, 大泣き, 技術を継承, 気はモノづくり, 無念, , 盟友, 第一世代, 第二世代


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2 Responses to “『 ひとりの親方が逝った・・・ 』”

  1. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:00 AM on 12月 19th, 2014

    [...] 私は第2世代を鍛えて、この産地を残したいと彼に伝えています。 『 ひとりの親方が逝った・・・ 』 『伝統工芸産地第二世代の新製品テーマ』 [...]

  2. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:12 AM on 5月 2nd, 2016

    [...] *11月5日Staff Blog *『刃物の地肌、その偽物氾濫が流行している』 *『 ひとりの親方が逝った・・・ 』 *『タケフナイフビレッジ、恩人を見送った。』 [...]


This entry was posted on 月曜日, 7月 14th, 2014 at 1:22 AM and is filed under 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務, 祈望から企望へ. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.