kazuo kawasaki's official blog

『デザインの名作で学んだことだが、モノはもはや消滅している』





美大に入学後、私はタイプライターの学校に通いました。
しかし、そこは女性ばかりで、なんだかナンパしているとか言われ、
そんな気持ちなどあるわけがなく、一週間通えば、手法が分かり、
直ぐに辞めました。しかし、それは有効でした。
なぜなら、タイピング技能は当時のパンチングカード入力での
大型コンピューター入力では役立ちました。
大学時代に、この「バレンタイン」というタイプライターが、
まさしくインダストリアルデザインの名作として表れてきました。
私は、この記事を書き写すほどデザイン手法を学んだと思います。
なんといっても、タイプライターの出現は、女性が職業に就く、
最も大きな役割を果たすモノを創り上げたことでした。
したがって、それまでのタイプライターは万年筆だったという表現。
それに対してボールペンのような気楽さのタイプライターは
デザインが成しえたデザインの効果と効用そのものでした。
したがって、私は社会人になって買い求めた最初のモノでした。
このタイプライターで友人に手紙を書いていたことがあります。
今も私のコレクションになっているモノです。
しかし、まさにAppleⅡが、テレビ画面のモニターと、入力装置の
タイプライターは、やがて時代を見送ってしまいました。
しかし、万年筆をボールペンとしたカジュアル的なモノ表現は、
私のデザイン活動では、基礎になったことは確かなことです。
このタイプライターの海外雑誌のCMは、幼児が海辺で砂遊び、
その傍らに、タイプライターが置かれて、バケットと呼ばれていた
ケースには砂が入っているという衝撃性は今も残っています。
モノの使用感を如何に容易にするために、カジュアル性を、
室内のデスク周りではなくて、砂遊びする海岸線と幼児という表現、
その中心にこのタイプライターがあったことは今も残っています。
私は、モノのフォーマル性とカジュアル性は、
このタイプライターデザインから学んだことは今でも大きいのですが
既にタイプライターの時代的な役割は終わっています。
では、果たして、ノートPCやPadが、
このデザインにはとても辿り付いていないと思っています。


tag: AppleⅡ, PAD, インダストリアルデザイ, カジュアル性, カジュアル的, タイピング技能, タイプライター, デザインの効果と効用, デザイン手法, ナンパ, ノートPC, バケット, バレンタイン, パンチングカード入力, フォーマル性, ボールペン, モニター, 万年筆, 名作, 大型コンピューター, 女性が職業, 最初のモノ, 私のコレクション, 美大, 衝撃


目次を見る

One Response to “『デザインの名作で学んだことだが、モノはもはや消滅している』

  1. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:01 AM on 6月 8th, 2017

    [...] モノのデザインとしての造形美だったということです。 * 『デザインの名作で学んだことだが、モノはもはや消滅している』 * 「コンピュータを強く認識したときの人物と試作デ [...]


This entry was posted on 金曜日, 11月 14th, 2014 at 12:00 AM and is filed under 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務, 祈望から企望へ. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.