kazuo kawasaki's official blog

『もし、このデザイナーから学ぶことが無いなら・・・』





すでに100年前の作品、イスとテーブルです。
これは中国製のいい加減なモノではなくて、正式なレプリカを
自宅の重要なイスとテーブルとして使っています。
おそらく、このRed & Blueから、デザインを学んでいないとしたら、
あるいは、このイスとテーブルについて、語り尽くせないならば、
私はデザイナーとして認めることはできません。
このイスの現物はMoMAで見たことがあります。
おそらく、このイスやテーブルが出現した当時、一般からの賛同は
果たしてあったのだろうかと思います。
無論、デザイナー名もそして、彼が残していった邸宅は、今では、
世界遺産になって残っていると聞きます。
彼がどのような芸術運動から多大な影響を受け、その結果として、
結局は、その運動=デ・ステイルの代表作にまでなったわけです。
おそらくほとんどのデザイン系大学では、この作品検討は、
講義され実習されていると思いますが私は講義したことありません。
理由は簡単です。
これは、レプリカ実寸や様々な角度から体験すべきモノだと思います。
もし、このモノについて語るとするなら、ポイントは三つあります。
まず、この作品背景になった芸術運動すべての表現の物語。
実作の寸法や構造についての詳細な解説とその動機です。
そして、最も大事なことは、イスよりもテーブルです。
テーブルは見つめても分からないでしょうが、この構造を知れば、
デザイン、その造形的な設計の見事さをどうやって、
自分の発想に持ち込めるかということです。
少なからずこのイスとテーブルについて工学的な講義は皆無でしょう。
私は、この点が日本の工学には美学的な設計意志の大欠落を見ます。
このイスって本当に美しい、と言った時に、
わからない、と答が戻ってきたなら、教えますが、
根本的に、美学性のセンス零だと明言することができます。


tag: 100年前, MoMA, Red & Blue, イス, センス零, テーブル, デザイン系大学, デ・ステイル, レプリカ実寸, 世界遺産, 中国製, 実作の寸法, 工学, 構造, 美学性のセンス、大欠落, 芸術運動, 設計意志


目次を見る

3 Responses to “『もし、このデザイナーから学ぶことが無いなら・・・』”

  1. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:02 AM on 1月 9th, 2017

    [...] の椅子は極めてシンボルであり、 それは100年になるのです。 * 『もし、このデザイナーから学ぶことが無いなら・・・』 * 『アナログプレーヤーをAurexSY-λ88で試用』 * 『経緯 [...]

  2. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:02 AM on 1月 9th, 2017

    [...] の椅子は極めてシンボルであり、 それは100年になるのです。 * 『もし、このデザイナーから学ぶことが無いなら・・・』 * 『アナログプレーヤーをAurexSY-λ88で試用』 * 『経緯 [...]

  3. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    1:29 AM on 2月 22nd, 2017

    [...] * 『まだ新たなOSのパソコン=HP Chrome11』 * 『もし、このデザイナーから学ぶことが無いなら・・・』 * 『藤原行成の書体との出会いは先生からの指示だった』 [...]


This entry was posted on 土曜日, 11月 15th, 2014 at 12:00 AM and is filed under 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務, 祈望から企望へ. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.