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『理念という思想からの発明がデザイン造形を決定する』





「柳宗理生誕100年記念講演」の資料を再整理しています。
再整理をするなかで、私には柳先生の笑顔はあまりありません。
それは大学入学直後はもちろん、卒業制作でもいつも
私は生意気な反抗を繰り返していたからだと思っています。
「お前の名前を覚えておく」ー(覚えてもらえた!)
「どうして、絵を描く?」ー(レンダ、スケッチ上手くなる!)
「なぜだ?」ー(私はそうなる時代を創ります)
「なんで、車イスになったんだ!」とかのセリフが聞こえてきます。
それでも、
「先生の生誕100年では、僕が話をします!」
(先生は怒ってしまうかな、いや、護り抜いてきたから大丈夫です)
最近、デザイナー志望の学生達は先生の名前も知りません。
先生のデザイン、造形デザインを私なりに論理化するつもりです。
先生の造形デザインには独特の楕円構造があります。
私はパロールとしてのオーバル造形とラングとしてのエリプス造形、
そして柳宗理のスーパー楕円構造です。
柳デザインといえば、バタフライスツールがあり、
このスツールは、先生が金沢美術工芸大学教授になった、
その翌年1956年だったということですが、
この木工企業の元デザイン部長が、現代寸法への変換では、
先生のやり直しの連続その苦労話をいっぱい聞いたことがあります。
私が最も学んだことは、デザイナーとしての理念は思想であり、
強固なるゲマインシャフトからしか、デザインは生まれないこと。
アノニマスデザインを常に手本とする創意工夫は、
伝統が創造であり、それは発明でなければいけないことでした。
私のデザインは、それを素直に遵守してきたという自負があります。
先生がシャルロット・ペリアンの直感判断を確信したがゆえに、
偽物を見通していたことは、私はなんとしても引き継ぐつもりです。
先生が私に笑顔を見せてくれたことがありました。
それは、私が金沢美大の卒業制作批評で、
「たとえ玩具の動物でも、バラバラにする遊具などあり得ない!」、
その判断を学生に言ったら、振り向いて、
(そうだ、よく言ったな!)と笑顔で振り向いてもらえました。
記念講演をめざして、私は柳デザイン全てを心に包み込むつもりです。


柳宗理生誕100年記念講演


tag: アノニマスデザイン, エリプス造形, オーバル造形, ゲマインシャフト, スーパー楕円構造, セリフ, デザイナー志望, バタフライスツール, パロール, ラング, 再整理, 創意工夫, 卒業制作, 大学入学, 思想, 批評, 柳宗理生誕100年記念講演, 理念, 笑顔, 資料, 造形デザイン


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2 Responses to “『理念という思想からの発明がデザイン造形を決定する』”

  1. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:13 AM on 9月 25th, 2016

    [...] 宗理からのコンテクストを見事に果たしたデザイナーです。 * 『理念という思想からの発明がデザイン造形を決定する』 * 「*貿易国策の一つがGマーク賞制度、その審査委員資格 [...]

  2. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    2:07 AM on 6月 6th, 2017

    [...] * 『まだ私デザインHOLAは動いているしかし無情合掌』 * 『理念という思想からの発明がデザイン造形を決定する』 * 『「時計」はデザイン対象、デザイン力量が試されている』 [...]


This entry was posted on 木曜日, 4月 23rd, 2015 at 12:35 AM and is filed under ConsilienceDesign, 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.