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『製品記号論で語り直す時代がやっと訪れた』





あらためて、私のデザインを再度語り直します。
というよりようやくその時期が来たのではと思うのです。
1989年世界デザイン博・世界デザイン会議の時に、
丁度その頃、デザインでは「製品記号論」が
米国のミシガン州立大学から発信されました。
それを私は世界デザイン会議で、
私の解釈とその実務モデルを紹介したのです。
以後、
プロダクトデザインやインダストリアルデザインでは消えていたようです。
最近ではデザインによる「製品記号論」などには無知なデザイン審査など、
私にはこうした知識や経験、
氏品記号論も知らずのデザインコンペがはびこっていると思います。
このモデルは今では生産も無く、販売もされていませんが、
私の代表作「フリッグ=frig」の一つと自分では思っています。
まったく、機能部位に文字や徴表もありません。
筐体にはネジもありません。
電池の入れ替えにおいても造形そのものが記号です。
私にしてみれば、
ようやくこの「製品記号論」の時代になったのかもしれません。
製品としてこれは「お天気計」です。
赤い玉の下のLEDが点滅すれば、8時間後に晴れになります。
青い玉近辺のLEDは8時間後に雨が降るということです。
一切の表示は、すべてが造形そのものの表現です。
ドーナツ状の円形は雲を表示している具合というわけです。
ここには、「かわいい」という評価などはありえません。
デザイン造形は「美しさ」へ直球というものでなければならす、
それがデザイン造形成果=「製品記号論」表現であったわけです。
それこそ、アプロプリエーションなどはありえず、
デザイン造形の美しさ、美しいデザイン造形が求められていたわけです。
ところが、最近ではプロダクトデザイナーを目指す心構えが、
「かわいい雑貨」などということは、
デザインでは無いということです。
かわいい雑貨というデコレーションがもてはやされている風潮では、
デザインの本質はねじ曲げられているのです。


* 「背面に仕組む製品記号論」
* 『「アプロプリエーション」という芸術手法はデザインに非ず』
* 「亀の子タワシはもう年齢的に無理になりました」
* 『美しさの判定は言語判定での倫理に宿っている。』
* 「ここから教えれば・・・」


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3 Responses to “『製品記号論で語り直す時代がやっと訪れた』”

  1. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:20 AM on 4月 30th, 2017

    [...] * 『自分デザイン代表作はアプリでも展開、そして無念。』 * 『製品記号論で語り直す時代がやっと訪れた』 * 「『まさか』=想定外をめざす詳細造形」 [...]

  2. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    1:25 AM on 10月 7th, 2017

    [...] * 『「酉年」シンボルにモダンデザインの名作がある』 * 『製品記号論で語り直す時代がやっと訪れた』 * 『注射器はまだまだ痛い』 [...]

  3. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:28 AM on 10月 12th, 2017

    [...] そういう意味でも、この新車プレゼンテーションは面白い体験でした。 * 『製品記号論で語り直す時代がやっと訪れた』 *  *  *  *  tag: AM社, kawaii, Marek Reichman, かわいい, [...]


This entry was posted on 木曜日, 2月 16th, 2017 at 12:00 AM and is filed under ConsilienceDesign, 企望を「までい」具現へ, 祈望から企望へ. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.