kazuo kawasaki's official blog

『25000ページを書き残した今ではアーティストの展覧会』





兵庫県立美術館に展覧会を観に出かけました。
館長は蓑豊氏であり、彼は私に21世紀現代美術館(金沢)にて、
大規模な個展をやらせていただき、毎年忘年会をする間柄。
忘年会時に「アドルフ・ヴェルフリ Adolf Wolfli」という人物展だから、
絶対に観ておくといいよ、と聞かされていました。
ワイフの運転で出かけて、すぐに館長室で近況や雑談をして、
展覧会場で、今では作品と言われている、
正直、じっくりと彼自身を知らなければ、とても解説は困難な
作品や、説明のビデオを観ました。
新聞用紙に鉛筆、以後、色鉛筆、コラージュになります。
それも25000ページという膨大さです。
しかも、生涯を精神病院で過ごして、与えられた鉛筆と新聞用紙には、
彼の王国を創り上げることを自叙伝とし、旅行記も地図を読むだけでした。
にも関わらず、5線譜どころか6線譜に作曲を書き記しているのです。
当時のたとえ精神病院と言ってもそれはほぼ牢獄だったはずですが、
彼は自分の絵が商品だと知れば、それを売って地球を買い取って、
彼の考える王国を創る。
そのためには複利計算さえ描いた作品にしているのです。
私が子どもの時に、「綺麗な貼り絵だな」と小学校2年生の頃、
ちょうど福井の百貨店でサイン会もある展覧会に、
母にお小遣いまでもらってでかけましたが、絵はがきを数枚買うと
サインして貰えるというので大人に混ざって並んだのです。
綺麗な貼り絵、その絵はがきに、作家のサインを貰うとき、
私はもう驚いて唖然としたのです。
その作家は山下清でした。彼自身のサインをしてもらい、
どういうわけか、帰宅して母にサインを見せて大泣きしました。
幸い、今回、 山下清、自分の記号的な文字、そして新聞用紙からも、
最初の衝撃は「ジャーナリズム」でした。館長が言ってくれました。
鉛筆だから、どうやって削り出していたのだろうね、と。
精神病の彼にはナイフは無かったから、誰かが削っていたのでしょう。
ともかく、自叙伝には悲惨な事故も記され、
彼の言う王国は、これから作品集を読んでみます。
ひたすら、彼の想像力をサルトルの分析に照らし合わせてみます。


* 「Kaossilator2から音楽と音響の未来が聞こえる」
* 「ビデオアート・現代音楽・オーディオの統合化をめざす」
* 「30-Channel Programmable Stereo Systemは伝統工芸」
* 「徳富蘇峰の評価も忘れられて・・・・」
* 『「学芸員の父」が母校の初代学長・森田亀之助でした』


tag: 21世紀現代美術館, 25000, 5線譜, 6線譜, Adolf Wolfli, お小遣い, アドルフ・ヴェルフリ, コラージュ, サイン, サルトル, ジャーナリズム, ワイフ, 人物展, 作品, 作品集, 作曲, 兵庫県立美術館, 分析, 唖然, 商品, 展覧会, 山下清, 忘年会, 想像力, 新聞用紙, , 牢獄, 王国, 精神病院, , 絵はがき, 綺麗、複利計算, 膨大さ, 自叙伝, 色鉛筆, 蓑豊, 解説, 貼り絵, 鉛筆, 館長, 館長室


目次を見る

2 Responses to “『25000ページを書き残した今ではアーティストの展覧会』”

  1. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:01 AM on 3月 1st, 2017

    [...] いう哀しみもありますが、 でも、一時、笑いを誘いました。 * 『25000ページを書き残した今ではアーティストの展覧会』 * 「『あさっての美術館』・兵庫県立美術館イベントと同 [...]

  2. Kazuo KAWASAKI's official Blog | 企望を「までい」実現へ
    12:01 AM on 5月 18th, 2017

    [...] 想像力です。 これは私のブログ金言に書き抜きしています。 * 『25000ページを書き残した今ではアーティストの展覧会』 * 「荒唐無稽さと完全無欠さなら『ゴルゴ13』でしょう」 [...]


This entry was posted on 金曜日, 2月 24th, 2017 at 12:00 AM and is filed under ConsilienceDesign, 企望を「までい」具現へ, 祈望から企望へ. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.