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『葉っぱの葉脈、このデッサン力が造形に連動』





絵が下手だというデザイナーを私は認めないことにしています。
理由は3つあります。
● デッサンはしっかりと見て観察力がするどい
● 確実な形態ラインを描き出す
● だから形態言語になる造形デザインが出来る
私は美大受験の実技試験で、水彩画と鉛筆デッサンを受けました。
まったく美大受験のための水彩画も鉛筆デッサンもしたことの無かった私、
その私には受験生が持つ、大きな水バケツ、大きなホーロー製のパレット、
たった一本の高級なニュートン製絵筆、練り消しゴムを初めて見たのです。
したがって、美大入学後は再度、鉛筆デッサンや水彩画をやり直しさせられ、
周囲がどれほどみんな上手くてびっくりさせられました。
そして、とうとう父親は大学に呼び出しを受け、
このままでは、私は卒業出来ないとまで言われました。
しかし、主任教授や同級生に教えられて、
水彩画・鉛筆デッサンをマスターすることができました。
そして気づいたのは、絵、スケッチが上手いと造形デザインが出来ることを
私は一番に知ることができたのです。
そういう意味では、デザインを教える立場になって、
ともかくスケッチを描かせることにしています。
特に木の葉、葉っぱです。葉っぱは葉脈が走っています。
だから、この葉脈までをしっかりと描くことが基本中の基本です。
そういう意味では、レオナルド・ダヴィンチのスケッチは信用できます。
なぜなら、彼の葉っぱ、その葉脈はまったく正しいのです。
そして彼のデッサン力があれほど凄いから、
彼の造形デザインには深い意味が込められているのです。
まず、彼の自然描写からいわゆるネジや歯車、そうしたモノを利用した
様々な発明品のデザインは信用ができます。
ただ造形力は時代によって変遷されるある種の流行感があります。
しかし、ダヴィンチは自然描写と人体解剖図までがベースだけに、
彼の発明品は素晴らしいと言っていいでしょう。
よく、プロのデザイナーが「絵が下手だから」とかを平然と言いますが、
なるほど、造形力は私には悲惨な形態であると断言できます。
最近はデジタル化されて3D-CADで立体までが描けますが、
実際にアナログ=手でのデッサン出来ないデザイナーの造形には、
絶対に美しさはありません。


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This entry was posted on 月曜日, 9月 25th, 2017 at 12:00 AM and is filed under ConsilienceDesign, 企望を「までい」具現へ, 祈望から企望へ. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.