kazuo kawasaki's official blog

Posts Tagged ‘アイディア’


4月23日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     4月 23rd, 2016  Posted 12:00 AM

4月23日 先勝(乙亥)

発想には、
そのアイディアを一言にする
「タイトル」がまず必要。
そのタイトルを解説・説明する
インプット=調査精査ができれば
内容=コンテンツが出来上がる。

川崎和男の発想表現手法


目次を見る

『Max Billの賞杯があったことを思い出した』


   


     3月 24th, 2016  Posted 12:00 AM

僕は自分の作品を自宅などに置いて使ったり眺めたりするタイプではなく、
置いた方がよければ、というタイプです。
しかし、最近は自分の作品どころか、デザイン賞受賞での
その賞状や賞杯を整理もしたくて
整理を始めました。
そうなってくると、私が最も気にいっている賞杯は、
ドイツの彫刻家でありデザイナーの「Max Bill」デザインです。
これは年号も調べ直すべきですが、多分、1985~1990年?
ドイツのミューゼオロジー賞をいただいたモノです。
受賞の知らせは、突然、ドイツから入り、
賞杯が「Max Bill」デザインと聞いて大喜びした思い出があります。
しかも、彼のアイディアはピタゴラスの定理であり、
自分がテーブルデザインで辿り着いていたアイディアであったことです。
この定理は、単純に、3:4:5の三角形、
正方形が各辺、9:16:25の組み合わせでした。
正直最近は、あったはずのモノなどが、
デザイン試作・モデル・作品・賞状・賞杯などは、
あるはずと悠長に構えていたら、
在るべきモノが持ち出されていて慌てています。
しかし、今、この「Max Bill」デザイン賞杯を見てちょっと安心です。
そろそろ整理すべきMacintoshのハード機器も
それなりに収集してきました。
これらの整理は、そのソフトウエアも見つかってきて
重大なひとつのアーカイブになる気がしています。
昨日は若いときに懸命になっていたLPレコード集のHP実現を知りました。
これもこれからここで紹介をしていきたいと考えています。


目次を見る

12月15日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     12月 15th, 2015  Posted 12:00 AM

12月15日 先負(乙丑)

「一石を投じるべき」か?

そう思いますが、
どれほど、製品アイディアをつくし、
商品化に至らずとも
「美しいデザイン」の作品は
すでに出版された「著作権」があります。

しかし、
発想を法的制度よりも
重大なことは
モラルの問題だとかんがることが
「発想」の根本であるべきだ!

川崎和男の発想表現手法


目次を見る

『自宅玄関のデジタルサイネージとデジタル照明実験』


   


     8月 30th, 2015  Posted 12:00 AM

私は自宅玄関をリニュアルしました。それはデザイン実験でした。
システムは、すでにニプロ研究所のショールームで実現したことを
さらに、デジタルLED照明を玄関の人感センサーと時間対応まで
業務用ではなく、家庭用で可能な手法にしました。
最も家庭用が出来るまでは、まだ時間が必要だと認識しました。
それは、国内照明メーカーはもちろんのこと、
これまで映像機器開発をしてきた私にとっても
デジタルサイネージ化は不可能だと判断をしてきました。
実際、デジタルサイネージはまったく国内展開の成功例は皆無です。
結局、新たな映像開発はまだ明らかにできませんが、ある企業に
新規開発事業部門によって、実際のコンサルタントと開発中です。
デジタルサイネージは、私の作品や自宅からの遠景、そして海外、
時間対応などをiPhoneにアプリ開発でLED照明と組み合わせました。
これは偶然にもショールーム展開でのアイディアが果たせたことと
運良く照明学会全国大会の特別講演の依頼を受けたことでした。
そこで、なんとしてもこれからの照明とデジタルサイネージを
自宅で実験実施することができました。
デジタル照明ではWiFiとIR=赤外線通信、人感センサーを使いました。
玄関天井はLED照明と鏡面、55インチモニター縦使いでした。
現実にはLCD液晶モニターはまだまだ大画面ほど技術開発が必要です。
そして石材タイルや玄関扉もカーボンファイバー照射面も再確認しました。
石材の選択は、実はもう一つの目的がありました。
それは音響システムでの壁面としての整合性をいくつか考え、
これまでの試聴経験から自宅の音響空間づくりを条件にしました。
正直、
私はデザインよりもオーディオ、さらにビジュアル化が面白いので、
この教育をしたいとすら思っているほどです。
玄関のリニュアル化については、
これからのコンテンツ開発やアプリ開発のヒントが生まれました。
そして一昨日の講演会から帰ると翌朝には家電大手企業の
照明関連工場での封鎖と人員整理ニュースが入りました。
私の自宅玄関には、明らかにこれからのデジタル照明アイディア、
それこそ造形言語と形態言語がヒントになっていると思います。

*左=デジタルサイネージ 鏡面内映像モニター
*右=全面・鏡面
*玄関天井=ステンレス鏡面周囲にリボンタイプLED


目次を見る

『ノート形式』、その使い勝手はまだまだ拡張する


   


     6月 30th, 2015  Posted 12:00 AM

この企業の新商品はほぼ常連のごとく、
商品づくりにおいて、徹底したきめの細かさがあります。
それだけに、今度はどのような商品をと気がかりですから
多分、毎年それは企業ストレスになっているかもしれません。
しかし、企業とは、「企」という文字の象形文字意味には
明らかに、つま先をたてて遠くを見つめて案を決定している、
その原意がありますから、企業とは未来づくりだけが
常に求められていて当然だと考えます。
よって、デザイン主導でなければなりません。
さて、またしても新しいノートが登場しました。
当然のこと、紙質からシリーズの外観的な意匠は優れています。
しかし、
このメーカーはこれがデザインだということを超えようとしています。
ノートゆえにノート性能だけではなくて、
それ以上に、ノートには何を記述し、それはどのような発想、
すなわちアイディアの記述性にまでを目論んだ
問題解決を成し遂げています。
それは、ノートといっても、文房具の基本をさらに詳細に
使い勝手を拡大しています。
今回このノミネートと、当然の受賞から、
私は、まだまだノート類の用途開発と
ノートというものの拡張性があることを知ることができました。
もちろん人間には「考えること」と「思うこと」は同次元ですが、
実際は大きな違いがあります。
それはこのノートを思考の道具としてユーザーに
ノート形式を横型にして、横型柄の紙面を準備しています。
それはユーザー自らが、
このノートをどのように使っていくかを問いかけています。
惜しむらくは、このノートには海外製ノートの
バインディングのゴム素材までを新規にしてほしいことを望みます。


目次を見る

『手帖が息づいている付箋という回答商品』


   


     6月 24th, 2015  Posted 12:00 AM

ここ数年付箋の進化は激しく、
そしてアイディア競争には驚かされます。
何と言っても、
日本人でなければこれだけの種類の付箋はあり得ません。
今年もノミネートされてきた付箋は選別も難しいほどでしたが、
ここまでの進化というのは、ペンと同サイズでありながら、
その分量の莫大さに驚かされます。
私がハッと驚いたのは、これは明らかに手帖でした。
手帖というのは長さが延々と長い巻物形式のメモ帳です。
しかもそれが付箋という形式になっていることです。
私自身、ともかく付箋は様々に使ってきましたが、
テープ形式などはすぐに倦いてしまい、
それは性格によるものです、
が、正直、付箋は厭きればすぐに捨て去ることにしています。
結局、
単なる付箋という話題に対する応答商品でしか無いということです。
そこで肝心なことは厭きられない性能とその存在感がとても重要です。
そういう意味では、
これは明らかに機能商品としての使い勝手があります。
ともかく、ペンケースに忍ばせておいても、
ペンのごとくの存在があります。
付箋はまだまだ話題商品からは解放されていないと
断言してもいいでしょう。
そうした話題商品の中で、付箋はどう使うべきかという、
その課題に答えた回答商品になっていると思っています。
したがって、機能部門賞として選んでいます。
ということは、
さらに付箋という問題解決の解答商品になるならば、
私はそれはデザインされたモノとして
付箋のあり方にたどり着いたと思っています。
それでも機能商品として、
今年最高のモノであったと思っています。


目次を見る

『私のデジタルアイディアスケッチとスタイラス』


   


     3月 28th, 2015  Posted 12:00 AM

デジタルスケッチのために、私はスタイラスを自作から始めて、
一つ大きく気づいたことは、「弘法筆を選ばず」でした。
つまり、どんなスタイラスであろうと、
デジタルスケッチがいかに簡単に描けるかでした。
私のデザイン対象であるメガネフレームのスケッチを載せます。
このアイディアについては、
未だ検討中ですが、まだクライアントには見せていません。
そしてこのスケッチからのアイディアは読み取れないでしょうが、
私にはすでにスケッチ毎に検討は蓄積されていて、
これからはスタイリングスケッチに入っていきます。
私の心情として「デザイナーは絵・スケッチが描ける」ことです。
そういう意味では、
紙とペンやマーカーとの闘いは40年もやってきましたから、
このアナログ手法から、デジタル手法へは、なんといっても
正直なところ手がなかなか付いてきませんでした。
アスリートがランニングをするように、
毎日、スタイラスとPadとのスベリ感覚を鍛えて、
紙とマーカーとの接触感覚とようやく一致してきたと思います。
だから、このスケッチ技法を学生たちに教えられるでしょう。
さらにスケッチTips、この裏技も教えることが可能です。
ともかく、デジタルスケッチは、Padとスタイラスで、
これまでの鉛筆から水彩、マーカー、油絵の具まで表現は
きわめて容易になりました。それだけにもっとデッサン力を
毎日磨いていく必要があると私は認識しています。
ようやく、TV取材だと、デザイナーとしてスケッチを描く場面を
よく求められますが、私には可能になりました。
私はレンダリングは、時間を要しますが、
ラフレンダリングとしてのアイディアスケッチは、
若い自分のように50枚程度は、
ほとんど「瞬間芸」的にもデジタルスケッチは描けます。


目次を見る

『最も基本・バイタルデータの「体温」はデータ化してきた』


   


     11月 7th, 2014  Posted 12:00 AM

入院をすると、朝一番に体温計測があります。
人間にとって生体データの基本は「体温」です。
この体温によって、入院しているときの一日の行動が決定されます。
私は交通被災をしてから、人一倍入院経験があります。
だから、この体温を誤魔化すことを覚えました。
朝最初に体温を計測して、その値を看護師さんが記述するとき、
「今日はちょっと熱があるからリハビリを休みましょう」、
こう言われると、退院が延びてしまいますから、
熱が多少あっても、それを水で冷やして通常にしておきます。
そうして、リハビリトレーニング中に倒れたことが何度かあります。
だから、私は体温計をみると、その時のことを思い出します。
なるほど、朝の体温計測には大きな意味がありました。
だから、今度は眠って居たいときには発熱を演じたこともあります。
いづれにしても患者としては、絶対にやるべきことではありません。
こうした経験からも体温計のデザインはいろいろ試してきました。
今では、iPhoneに繋いで、体温を決まった時間に計れば、
データ化されてそうした体温変化の意味が連続的な判断が可能です。
S女史デザイナーの液晶が大きい体温計は、
一つの大進化だったと思います。それから、今ではアプリで、
体温計測そのままのデータ化は、これからの入院や、
対症療法にとっても、また大きな進化を遂げていると思います。
特に女性にとってはいわゆる基礎体温の変動は、これまでも、
デザインコンペで優れた提案がありましたが、
ようやく、スマホによって、本格的なバイタルデータ化が出来ます。
そこで、これからの入院はもとより、もっとこの計測は
進化すべきだと考えています。
腋の下、耳穴、舌下での計測は、さらに進化を見せています。

生体情報として、体温・血圧の計測方法は進化しましたが、
私は最も知るべき、例えば血中を測定する方法は、
まだまだ発想すべきアイディアが必要だと考えています。

「私の必須道具だから・iPhoneアプリにしてみた」


目次を見る

『通称・点字ブロックのデザイン間違い!』


   


     1月 23rd, 2014  Posted 12:00 AM

今や国内の公共的な場では至る所が「点字ブロック」です。
これはとても国内がバリアフリーになってきているという証拠。
しかし、「点字ブロック」とは通称であり、
正式には「視覚障害者誘導用ブロック」と決められていますが、
「矛盾する問題」を多く抱えています。
いわゆる視覚障がいの人たちにとっては重要な誘導ガイドですが、
一方では私など車椅子使用者にとってはバリアです。
あのブロックの上を車椅子の私はきびしい振動を受け辛いのです。
視覚障がいの方にとって危険な所は駅のホームがまずあります。
視覚障がいも後天的、たとえば糖尿病疾病で突然の方には、
白杖でのガイドには無理がありますからこのブロックは有効です。
しかし最近は高齢者の方がこのブロックで躓いて骨折が急増加。
したがって、建築空間では「黄色」に不満がありましたが、
弱視の方には黄色が有効なことは証明されています。
そこで問題は、このブロックは地上5mm高になっていますが、
この写真なども5mm高を越えていることです。
視覚障がい者の連盟が懸命に国に訴えて実現してきたこともあり、
その歴史的な功績を破棄することも憚れる問題です。
もはや「点字ブロック」をストリートファニチュアとすれば、
新たなアイディアでの最適デザインが必要なわけです。
私はこのブロックがコンクリート製ゆえを言い訳とする行政は、
許せるわけがありません。
誰かがこの「矛盾」解決を主張すべきです。
高齢者・車椅子使用者・先天的な視覚障がい者それぞれ、
とりわけ、後天的な視覚障がい者向けの誘導ガイドこそ、
「デザインで解決」するべき問題だと言っておきます。
デザイン系・建築系の学生コンペ課題として「点字ブロック」、
このあり方とデザイン設計が求められると考えています。


目次を見る

「タケフナイフビレッジ第二世代へ理念を伝える」


   


     9月 29th, 2013  Posted 12:00 AM

車倚子生活を余儀なくされてふるさと福井のデザイン活動は、
福井県内の伝統工芸と格闘をしてきました。
私が幸運なことは、越前打刃物の伝統に工業デザインを導入し、
工房まで建設し、今や第二世代が育ってきたことです。
一昨日には盛大なセレモニーをしました。
越前和紙、越前漆器、越前陶器までの仲間もいます。
私は、改めて第二世代に、私のデザインで新開発に入ります。
これまでも幾人かのデザイナーも取り組んでくれましたが、
感動できるモノは・・・・・です。
私は「中興の祖」を自負するだけに、
絶対に革新的な刃物を提案してみせる覚悟です。
第二世代に、第一世代にいつも語ってきた、「切る」こと、
それは漢字の世界に見事に展開されています。
もう一度みんなに、この世界観にもどって、
「世界一の産地」になってもらうつもりでいます。
昨日工房をたずねれば、やはり海外からの方々もみえていました。
第一世代は「親方衆としての刃物芸術」にまで入ってもらいます。
今、私のデザインはすでに30年のロングライフ商品のままです。
越前市長とは、彼が大卒後に松下政経塾生時代から、
現地の素材メーカー社長とも久々に私のアイディアを伝えました。
最近、日本各地の伝統工芸産地や地場産地の、
誰が考えた計画案なのかを調査するたびに、
私は呆れ怒りがわきます。
それだけに、私にはPFI=Private Finance Initiative方式を、
大学人・デザイナーとしても、この「国難」に差し出します。
第二世代には、親方衆との闘いの日々を伝えて、
もう一度、今度はいきなり海外で「見せる」のです。
日本の伝統的刃物はこうして革新することを、
「次の私たちも、美しい切れ味を鍛えていきます」と。


目次を見る