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『金沢の「棒茶」がとてもいい』


   


     11月 19th, 2019  Posted 12:00 AM



私はコーヒー、紅茶より、緑茶が自分にはあっています。
金沢美大に入った頃、下宿屋さんから通っていましたが
母への最初の電話は「何か、金沢のお茶はちょっと違うよ」でした。
金沢のお茶は、「棒茶」といういわば、
茎ばかりなので茎茶という緑茶の一種。
「今度帰るときに持って帰る」と、すっかりはまりました。
これまでのほうじ茶より格段に香りも良い「加賀棒茶」でした。
北陸と言っても、福井と金沢には味も方言も、
もちろん気質も違っていました。
さて、北陸新幹線の影響でいいことも多いのですが、
残念な面ではお土産物商品化したり、
観光客目当ての値上げが目に余ります。
それを考えると金沢や富山の街の整備や賑わいはありますが
福井に北陸新幹線は来て欲しくありません。
でも、変わらずしっかりと味わいそのままに「棒茶」は最高です。
だから、コーヒーより、私は「棒茶」が上手いと考えています。


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「モダンデザインによる製造の完成度アップ」


   


     3月 10th, 2012  Posted 12:00 AM


コーヒーや紅茶のソーサーとカップ、
その寸法、容積の伝統的ルールをモダンデザインは解放をめざします。
しかし、瞠目すべきことはモダンデザインの本質表現があることです。
伝統的な形態の容積ルールを乗りこえるためには、
中心的な機能に注目します。
それは、手に持ったときと熱さの問題、
唇とカップとの接触面を改善して機能的な完成度を求めます。
すでにこの作品(INOX)は20年程前に製造中止になってしまいました。
このメーカーはケットルが今もモダンデザインを追求しています。
このデミタスカップとベースはステンレス製ながら、
カップ構造は二重になっています。
そして、飲み口部分の精微な仕上げは手仕事です。
したがって、とても製造コストは市販価格を支えきらないでしょう。
だからもうこのような製品は商品にはならないのです。
しかし、デザイナーは今一度、こうしたモダンデザインの極み、
すなわち、素材・形態・仕上げを学び直すべきと考えます。
カップとソーサーの伝統的なルールをモダンデザインは解放していますが、
主機能としての飲みやすい温度、保温性能、素材など、
その最終仕上げによる製品完成度の質が見事です。
今や経済動向は世界的にもデフレ傾向です。
完成度をミニマムなシンプルな形態に追求するモダンデザイン的な手法、
そうした手法や理念は市場価値を失っているかもしれません。
あらためて、ユーザーの所有価値観と使用価値観によって、
製品価値のあり方の見直しが必要だと思います。
私は、このステンレス製のモダンデザイン、その製品完成度こそ、
デザインの本質があると思っています。


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