kazuo kawasaki's official blog

Posts Tagged ‘動画’


「資本主義からの逃走」
     「3D画像と3D映像、ホログラム技術から学ぶ」


   


     1月 21st, 2011  Posted 1:01 AM

画像と映像
画像と映像は異なります。
しかし、
一般的にはその差異は語られません。
画像は「静止画」で、映像は「動画」というのは、
正確ではありませんし、まったく間違った解釈です。
画像は、直接的に写されり、撮された写像や撮像です。
映像は、間接的に、いわば投射、屈折映写された映像のことです。
私はモニター機器のデザインに携わってきました。
そして学び取ったことは、「うつす」という概念の差異性です。
日本の「写実主義」から解説を試みなければなりませんが、
それは専門家に任せます。
ともかく、「画像」と「映像」への洞察が必要でしょう。
「移す・遷す・写す・撮す・映す」このそれぞれへの技術と、
その技術で私たちが「何を、見つめる情報」を望んでいるかという考察結果を
デザインでまとめるということになります。
ホログラム映像=3Dの静止映像
私が音響から映像へという最初の体験は、「ホログラム技術」と出会ったことから出発しました。
車椅子生活となって、赤坂でフリーランスデザイナーになったときに、
「ホログラム」での広告宣伝のアドバイス業務が持ち込まれました。
ホログラム技術などまったく知らないままに飛び込みました。
ある海外有名ブランドの立体ポスターにホログラム印刷によって、
ホログラムは画像ではなくて映像だということを知った次第です。
このホログラムは、3Dの静止映像でした。
東京駅構内に、「空中に浮いた3D静止映像」を
広告宣伝デザインが出来た経験は大きかったことを思い出します。


目次を見る

8月30日 Staff Blog


   


     8月 30th, 2010  Posted 8:17 PM

8月30日

BOSS(川崎和男, Kazuo KAWASAKI)
初お披露目の
「USB Star Trek Communicator」。

カバーを開くと音が出るギミック付き!
Twitterからご紹介での購入です。

音と動作は是非以下の動画でご確認下さい。
100830startrec_communicator_a
100830startrec_communicator_b


目次を見る

『資本主義からの逃走』
「『メディア・インテグレーション』のあえてマルチ性も」


   


     8月 13th, 2010  Posted 12:30 AM

「統合化」
私が「マルチ」という言葉には抵抗があったということを昨日記しました。
しかし、インテグレーション=直訳では「統合化」です。
大枠的な意味では、様々、多種、多量の要素がある方式で相互的な関係性や
構造によって秩序を形成するということです。
そして、詳細な意味もあります。
それは要素間の対立や差異性まで検証しながら、
その秩序は本当に維持できるかどうかという機能性や作用性が統合だろうか、
という問いかけ的な深長な意味もあります。
特に、この詳細な意味性は政治に最も適用されてきました。
ドイツの法学者のR.スメント論やその非難論を展開したH.ケルゼンなども知識材料になるでしょう。
それは、「社会的秩序」の統合が具体性が確かめられるからです。
具体性の実例としては、ヨーロッパ統合が当てはまります。
しかしここでは、「秩序形成」、その作用性としての統合という意味に、
デザイン効用と効果を焦点化させたいからです。
マルチ化の解釈
かなり、私が主張したいことからズレ始めていますが、
メディアの統合、あるいは統合化されたメディアの多種多様性=マルチ化の解釈です。
「Hyper Card」
「マルチメディア」が時代象徴語だった時、
私が、これを最も納得していたのは、「Hyper Card」というソフトでの可能性でした。
文字・図・映像・写真・音・音楽・動画など、メディア要素が、
マルチタスク的な機能性と性能性に驚いたことでした。
たとえば、写真の一部に触れれば音がして動画となり、
その説明は文字というメディア要素の結合=リンク性でした。
したがって、メディア・リテラシーがそれこそ、
マクルーハン的な人間拡張論が現前化してきたと思いました。
この経験直後に、私はApple社でこのメディア要素を結合させて、
マルチタスク化できるハードウエアのデザインに携わることになりました。
すでに、その時には「マルチメディア機器」とは呼ばずに、
「メディアインテグレーション機器・コードネーム《ポパイ》」でした。
様々なメディアが統合化して、秩序として美しい機器が目標でした。
メディアインテグレーションのマルチ化をもう一度掘り起こして、
そのハードとソフトをデザイン対象にしたいと考えています。
「電子書籍」
おそらく、「電子書籍」って何であり、
マルチメディアとしての電子書籍から、
メディアインテグレーションの電子書籍を早く実現させたいからです。


目次を見る