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Posts Tagged ‘原点回帰’


『インテリア商品のために、日本だから出来ること』


   


     8月 23rd, 2019  Posted 12:00 AM



イスやソファーなどイスの歴史が日本には無かったとされています。
イスについて考える時いつも初心回帰、原点回帰です。
私はこの事に対して調べて書いていますが、
仏教伝来とともに、
「禅家所乗物」・「独搨(トクタツ)」・「發子(テンス)」
といった寄りかかる「倚子」がありました。
素材としての木に寄りかかる意味から
「椅子」という表記が一般的になりました。
その歴史や文脈を受け取り、作品も制作展示もやりきってきました。
今回、私の商品発表会は、会社創立70周年記念となる作品です。
新たな「イスとソファー」を組み合わせた造形を、
「先端的な素材」の性能から表現しています。
ウレタンフォームなど経年劣化をおこす、レガシーとして
ふさわしくない素材を使うインテリア用品は
美術館のパーマネントコレクションにはならなくなってきたのです。
歴史の断片として博物館を飾るモノです。
情報空間、音響、映像が錯綜するこれからの空間を対象とした
インテリア、室内装飾、デコレータなどプロが必要となるでしょう。
イスが置かれるこれからの空間も新しい提唱をしています。
クライアントから見れば哲学的だと思われていますが、
21年間の大学人から
再度、デザイナーだからこそ出来ると考えています。


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「原点回帰と思っている作品」


   


     2月 21st, 2012  Posted 12:00 AM


インダストリアルデザインは「ことば」で説明の無い世界です。
デザインされたモノが言葉的に昇華されていることが求められます。
そして消費対象になり消尽していくモノでもあるのです。
しかし、表現手法としてのインダストリアルデザインには、
その技法と物語りを仕込むことで消費を拒絶することができます。
ユーザーの形見になる可能性もあります。
そこで表現は量産できるような設計をできる限り完備することです。
そして、デザインとアートとの関係が
どこかで彷彿とされる印象が生まれることも起こります。
私がデザインを起点に恣意性を図ったことはアートへの近傍です。
もし、私の「生」が反映されていて、
その痕跡となるモノ=私のデザインということになれば、
それはいつの日かアート作品に経年変化すると確信してきました。
その代表例が「プラトンのオルゴール」になります。
1994年に発表し、2006年には美術館に永久収蔵されました。
したがって、これは私の原点回帰になっていると思っているので、
強調的な主張作品にしておきたいと考えています。
機械的なオルゴールが仕組まれ、
さらに、実像ではない虚像が浮かび上がる構造を持っています。
それはプラトンを知ろうとしてきた私なりの彼へのオマージュです。
音の世界にデザインで飛び込んだことゆえ、音=オルゴールの実装、
その筐体造形、造形言語としての完全無比な立方体、
私の「生」はこの中に閉じ込めること無く、
適うことなら、オルゴールの音に永遠性をと願っていたモノです。
私がデザインを学んだ金沢、その街にある金沢21世紀美術館に
永久収蔵されていることは、とても光栄で幸運なことです。
まもなく63年目の「生」を確認することになるので、
あらためて、私の「生」と原点回帰の作品を差し出しておきます。


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『資本主義からの逃走』
   「ケータイの「かたち」の基本は原点回帰」


   


     12月 2nd, 2010  Posted 12:00 AM

ケータイにプラスα
「Smart-Phone」が出そろいました。
無論、これはこれまでの電話機を超えました。
ケータイに電話通信プラスα、このαが問題だったわけです。
iPhoneはこのαを創出したモノであり、
このαは、コトの世界でした。
コトの世界を整理します。
コト=情報ゆえに、私流には四つの世界観を包み込んだのです。
ここまでの話は、おそらく、ケータイ開発に関わる職能者がみんな語り合ってきたと思います。
四つの世界観を「包み込む」というべきを「詰め込む」と、取り違えたことが最大の過ちです。
本来なら私は四つの世界観はコトを実際は日本観の中に「詰め込もう」としてきたことです。
だから、結果、「詰め込まれた様々な機能」ゆえにガラケーになったのです。
私はFOMAのコンセプトづくりに関与しました。
ところが、このコンセプト議論の会議室の席を離れたときに、
「世界標準から確実に離脱する」ことを予言し発言をしました。
受けいられないまま、FOMAやi-modeに未来はまったく見えなかったのです。
この時期から私自身は、NOKIAの日本仕様やエリクソンを自分のケータイとしました。
そしてiPhoneで、四つの世界観へとネットワーク化、つまり、
ケータイの構造化、これがSamart-Phoneでした。
では、四つの世界観とは、情報=information・intelligence・knowledge・consciousnessです。
Smart-Phoneの四大元素だと私は結論づけています。
■Smart-Phone四大元素

● 火=電源・バッテリー
● 土=シリコン・CPU
● 空気=ネットワーク・インターネット・WiFi
● 水=必要不可欠な要素で無意識化可能ですが、私は「光」と考えます。

私がケータイからの進化は、この古代「アルケー」という原点回帰だったと判断しています。
となれば、Smart-Phoneの「次世代」の「かたち」はイメージできるはずです。


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