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『「寸は尺よりも長し」をデザイン表現したハンガー』


   


     7月 29th, 2017  Posted 12:25 AM



「デザインは機能である。」という、
この断言がズーッとデザインを縛り付けてきました。
未だにこれは念仏にしか私には思えません。
デザインは、性能・効能・機能と価値であり、
「問題解決の美的な応答・回答・解答」だともう40数年も主張しています。
そして、「神は細部に宿る」というのを、
私は先祖(宮大工家系)からの巻物には、
「寸は尺よりも長し」を自分に言い聞かせてきました。
先日、間も無く商品化の製品をこのブログで発表しました。
それはこのメーカーがそれもDESIGN TOKYO展で、出展したからです。
これはイタリアのある有名ブランドの生地・繊維見本帳を見て、ここまで?
絶対に乗り越えるという動機で、
このサンプルデザインの部位をハンガーにしたのです。
それこそ自分なりには徹底した細部設計と仕上げでの精度に拘りました。
日用品のハンガーはもう廉価も廉価。
しかし、2本1組みでの商品の高級化を目指しています。
ハンガーへの人類の歴史、ハンガーの進化、その一つを追いかけた、
私デザインの「モノの存在性」という
美的な価値表現です。
だから性能・効能・機能の日本ならではの高価値表現のデザインです。


* 『藤原行成の書体との出会いは先生からの指示だった』
* 『パノラマ的な拡大は詳細を見詰めることだ』
* 『最近見なくなった竹藪、その思い出』
* 『享保の手帖から私が学び直したこと』
* 「黄金コンパス・黄金比と白銀比を身体化するには」


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『乞食=こつじきの地になってならない! 造形美の神社』


   


     4月 12th, 2015  Posted 12:00 AM



日本の建築で最も造形力を技術と技能で最高のモノは、
わが故郷にあります。そして知られていないことこそ素晴らしい。
正直、私が故郷に帰ってから、確かに越前和紙産地に通っていた頃、
この神社が凄いとは感じていなかったことも告白しておきます。
少なからず私は美大出のデザイナーです。
さらに祖父は最後の宮大工の大棟梁でしたから、残された巻物から
多少残されていた図面を教わるべきであり、
蔵の中の物品も私は幼い頃には、
ほとんどいたずらで壊してばかりいたようです。
また、越前和紙は日本に紙技の開祖の里ですが、ユネスコ認定も
受けていないのです。文科省の役所仕事の美的歴史性をもう一度、
私は喧嘩を売っておきます。
伝統工芸の産地の残し方は根本的に間違っています。
私は自分の知識学識経験とその論理で改革を望みます。
地方の時代というなら、その地方の伝統と革新こそ、
行政が最も的確にねらうべきことであり、それは美学的胆識です。
話がはずれましたが、大瀧神社と岡太神社は日本建築ではこれ以上の
木造建築は無く、何層にも重なる屋根には苔で覆われています。
この建築は、永平寺の勅使門も手掛けた大久保勘左衛門であり、
彼のことも徹底的に私は調べ上げて、今後、福井の建築は、
絶対にこれを超えるべきだと主張もしています。
結局私はこの建築に対抗するモノは自分が建てようと考えています。
後世に「生きた証」というのは、作品です。
そうなればデザイナーとして、当然それは義務だと考えています。
この神社がある地は観光地にはなっていません。それが大切です。
私の持論は「観光産業は乞食(こつじき)産業であり、
真のサービス、つまりリゾート産業とは異なると主張しています。
なぜなら、リゾート産業とは、
「何度も通える保養地」産業でなければならないのです。
そういう意味では、紙漉きの源流のこの神社造形と自然にこそ、
リゾート性が美学的に整っています。


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