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Posts Tagged ‘拒否記号’


「デザインは皆無だ!・・・誤りのデザイン」


   


     8月 28th, 2013  Posted 12:00 AM



ある商店街の二つの店舗です。
この二つのお店に私は入ったことがありません。
最も、二つとも男性洋品店であり、デザインされている店舗です。
「デザインされているはずの店舗でしょうか?」、と、
私は改めて問いかけたくなります。
もちろん、私が車倚子を前面に出して批判していません。
なぜならばマーケッティング的に、この店舗デザイン?が
あったとしたならば、すでに歩道との間に階段があります。
この階段は、すでに「拒否記号」だということです。
「拒否記号」とは、
階段が歩道との間にあれば、お客さんが入らないのです。
調査にもよりますが、一段あれば10%から30%は入りません。
3段あれば、50%以上のお客さんを呼び込むには、
店舗の商品やその陳列や店舗インテリアに魅力がなければ、
もうこの店舗デザインを発注した意味は全く無意味です。
私は時折、この店舗の前を通り過ぎますが、
お客さんを見かけたことは本当に無いのです。
3段の階段は、当然ながら彼らのお客さんに車倚子の人は皆無。
結局彼らにには車倚子の人は購買者では無いと宣言しています。
果たして、付け足したようなスロープでは、
電動車椅子の人は使えませんし、
私自身、この店舗を覗いて見ても欲しい商品などありません。
折角スロープを造ったとしても、
そのデザイン的な効用も効果も無いことは確かなことです。
それこそ、銀座通りでもこの「拒否記号」は思いの他多いのです。
最近私は車倚子の方を多く見かけるようになりました。
高齢社会になれば、車両や飛行機なども相当にそのシステムを
変更し、やり直しが求められることになるでしょう。
あるとても高名な、建築家の「大先生」が、
「バリアフリー?、ユニバーサルデザイン?、
私は大嫌いだから、私のデザインはこれでいい!」というのを、
あるジャーナリストの方から聞いたことがあります。
多分その「大先生」は歳老われた時、街には出ないのでしょう。


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「博多で一息・キャナルシティ博多の賑わい」


   


     3月 26th, 2012  Posted 12:00 AM


有田・唐津での出張を終え、
6年ぶりに博多で2日を過ごしました。
かっては、特別老人ホーム(唐津)や健康機能商品開発のアドバイス、
同時に歯の治療で毎月滞在していました。
その時は、新設される札幌市立大学設置委員会にも出席していたために、
札幌・博多を何度も航空機で通うほどでした。
札幌市立大学は学長辞退という大事件も経験しました。
私の生涯での大事件の一つかもしれませんが、
今となっては「大変だったけれどとても良い経験」になりました。
真相は多分、語ることは決してないでしょうが、
学長辞退には一方で激しく罵倒されながらも、
本当に私の事を考えてくれた人たちには今なお感謝しています。
さて、博多ではグランドハイアット福岡に泊まりますが、
私のホテル評価では5本指の一つに入るほど、
国内では最高ランクのホスピタリティがあります。
6年ぶりでしたが、スタッフの皆さんは覚えていただいたようで、
車椅子対応の準備の周到さは日本でトップです。
そして何よりも興味深いのは、
隣接する「キャナルシティ博多」というショッピングモール街です。
私自身はここではそれほど私の物欲・購買欲はありませんが、
子供から大人まで、そして商品アイテムはまさに百貨店ですが、
百貨店を上回るマーケッティングを現場観察することができます。
今回、店頭でテレビゲームに夢中の女の子をしばらく見ていました。
あまり見ているとロリコンに見られるよとワイフから忠告受けるほど、
この子の存在は興味深かったのです。
もうこの子には自分ながらのファッションセンスが
自分自身に育っています。
そして、
このようなゲームに夢中になれるという発見がいっぱいありました。
キャナルシティ博多はさらに拡大し、
博多駅との競合で激しいマーケッティング競争をしていると聞きました。
博多に九州が一極集中している現実がありましたが、
その「活況ぶり」には、
あらゆるファッション性が
百貨店を超えたエンターテイメント性が見事でした。
ただ、競合する店舗同士を見ていると、
「なぜ、こちらの店舗が人気か」というのは、
店舗店頭や店内動線に「拒否記号」と思えることがいくつかあり、
「やっぱり」と確認することができました。
この店頭にテレビゲームは、この子にはたまらなく面白いのでしょうが、
この店舗の「拒否記号」=ショッピング・衝動買いでの
バリアーになっていることは確かでした。
キャナルシティ博多はさらに拡大し、
海外の人気ブランドショップをワイフの付き人になって周りました。
まさにデザイナーとしての視点で楽しむことができました。
そして、これほどの盛況を
なんとしても東日本被災地復興に図るべきでしょう。
「までい-Project」のことが脳内いっぱいのイメージになりました。


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「資本主義からの逃走」
 「企業イメージはブランド戦略かC.I.戦略か」


   


     2月 9th, 2011  Posted 12:00 AM

存在イメージ戦略
世界的な不況感の中に囚われている企業。
その企業の存在性のイメージが浮動しています。
この浮動原因を見極めておくべきでしょう。その一つをメモします。
バブル時代には、C.I.ブームがありました。
企業が、存在イメージをC.I.デザインに求めました。
どれだけ多くの企業が、マークやロゴのデザイン変更をしたことでしょうか。
C.I.デザインというのは「コーポレートアイデンティフィケーション」ということで、
特にビジュアルデザインの統一性が競われました。不成功企業がいっぱいありました。
それは社長交代でマークやロゴが変更するということも一因でした。
JALなどもどれだけデザイン投資したのでしょうか。
どれも「失敗要因・拒否記号」というのが私の評価です。
最近は、かっての「鶴マーク」にもどされました。これもさらにブラシュアップが必要でしょう。
私はこれがC.I.なのかブランド戦略なのかが不明であることをプロとして観察しています。
最近、地方行政では「デザイン戦略というよりブランド戦略」という話を聞いて、
「なぜ?」って問い返すと、「ブランドというキーワードだと補助金がもらえるんです」とのこと。
大間違いです。
要は、C.I.戦略なのかブランド戦略なのかが不理解なまま、
そのような曖昧なデザイン高度化事業になっていることです。
書店では、「ブランド戦略本」ばかり見かけます。
立ち読みすると、デザインまったくわからずの著者が声高な文章で煽っています。
ブランド戦略
「ブランド戦略を」という依頼を受けることがあります。
私は、その前にビジュアルC.I.があまりに不整備なところには、
C.I.の解説から始めますが、理解できない担当者・経営者に唖然とするのです。
「ブランドって何ですか」と尋ね返します。
ほとんど正解は返ってきません。無論、すでに企業C.I.デザインなどは忘れられています。
企業というのは「社会的な存在性」が認知されてこそ経営ができるわけです。
だから、まず、アイデンティティを完備しなければ、ブランド構築などはありえないのです。
ブランドの原意
「ブランド」と飼育牛に「焼き印」を押すことが原意です。
この牛は、私が管理し育成しているという目印です。
だから、企業あるいは商品に「焼き印」目印がブランドのことであり、
それはC.I.というアイデンティフィケーションが不可欠です。
まず、ビジュアルデザインで整っていなければ「ブランド」構築には入れないわけです。
今、わが国のアイデンティが不明になっています。
したがって、「日本ブランド」の構築は不能だということを知るべきでしょう。
「日本ブランド」は「Made in Japan」で語り直せます。
ただし、「Made in Japan」のアイデンフィケーションをリスタラクチャリングが必要です。


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