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Posts Tagged ‘木材’


『自然とは調和しない、でも「緑」はとても好き』


   


     5月 18th, 2019  Posted 12:00 AM



東京も意外と「緑」が多いです。
これは、大阪大学病院からあべのハルカスが見える遠景です。
阪大周縁には緑が多く、
私の自宅も大阪城周辺だから、緑が多いのです。
豊臣秀吉の城を再建するようですが、私に言わせれば、
地下ではなくて、徳川家康の城と並んだらと思っています。
自然豊かな街を眺めながらも、宮崎で起こった地震もあり
南海トラフの恐れ、
28メートルの津波予想も頭から離れません。
自然志向から材木で、たとえば癒やされるという感覚は私にはありません。
樹木の緑と木材や材木では、私の感覚は全く違うのです。
自然とは調和しない、という私には、
工業製品での材木風製品が、デザイン仕様が正確だと思っています。
デザイナーなら、緑と材木、この両方がデザイン知識でしょうから
自然、緑から多くを学べば、工業製品への提案に活かせます。
阪大のコンビニが、リニューアルし無機質なコンビニ空間から、
ナチュラルな木目調素材の什器及び空間デザインで、
患者はもちろん病院職員への「ハートフル」をテーマにした
私には、見せかけの空間が演出されていました。


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『素材でのインゴットからデザインを教える』


   


     5月 12th, 2019  Posted 12:00 AM



私は社会人になってデザインを担当していた、
オーディオ機器での素材感は、第一にアルミニューム平板でした。
次には、ボンデ鋼板0.6mm厚の製造工程でした。
そこから、木材、サランネットなど、
あらゆる素材をやってきました。
木材は全世界の木材300種、サランネットはネット素材、
ヘッドホンでは、人工皮革と縫製の重箱ミシン機を知りました。
オーディオ機器全ての素材と製造工程、
さらには、新たな工程管理の提案が身についたのです。
特に、アルミはインゴットでの押出し機であり、
これは富山でのアルミサッシュを現場で随分知りました。
この時の経験が役立っていましたから、
押出し機からの周囲機材も提案してました。
当時の東芝では、インゴットから、
周辺機材は随分と結論や結果が出ました。
そして、今では、押出し機からの製造工程への
提案が全く行われていません。
これが、現実の製造工程にデザインが反映されていません。
結局、デザイナー教育での最大の問題です。
地金や特に鋳塊ということばが減少しています。、
鋳物より鋳塊工程など素材と製造工程を、
デザイナーが周辺行程を知ってもらいたいです。


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『自然観がある木質系のモノ、その技能が落ちている』


   


     3月 25th, 2019  Posted 12:00 AM



木、木材、木質は私の最も自然感を大事にしている素材です。
工業デザインでは、量産化するために、自然への模倣を越えて
自然感らしくあるために「木質風」で取り組んで来ました。
まず、自然風の木材を塩化ビニールのシートで作成してきました。
それこそ、私が社会人としてオーディオ部門のデザイナーだった頃、
世界中の樹木を全て覚えました。ゼブラやブラジリアンローズなど、
スピーカーシステムや音響ラックの素材として試してきました。
それを源にして、木材系や木質系、それを模倣し木材・木質系「風」を
工業デザイナーとして、工業的な素材系解決に懸命でした。
ちょうど、今では世界の森林減少や違法伐採への取り組みとして
国家単位=その国にある樹木以外は入手困難になっています。
最近では、自然系木質の技能の応用展開、
磁器系商品もその染色や転写技術は、
海外の一流ブランドに追い越されています。
それには、廉価物が一般に浸透し、
かっての伝統的=守りと裏切りを繰り返し
鍛えられた技能にたいする価値観が継続されず落ち込んでいます。
真善美の価値観を鍛えれば、本物が選択できます。


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『1930年、すでに木製玩具は商品になっていた』


   


     6月 18th, 2017  Posted 12:00 AM



私は木材である「木」には、
人間に対するあたたかさやヒーリング性などを根本的に疑っています。
当然、木材性の住宅はこの日本では自然との適合性はあります。
コンクリート住宅や工業用素材では実験マウスが数多く死亡も私の知識です。
したがって、木製玩具はほとんど疑ってきました。
金沢美大で非常勤時に卒業制作で動物形態での教育玩具がありました。
このプレゼで私は怒りの評価経験があり、次の発言をしました。
「動物の手足や首をバラバラにする、しかもそれが教育玩具だって?」と。
「・・・・・?」
「そんな教育を我々は受けてきたのか?」。
そうすると、柳宗理先生は微笑んで、
「川崎、私が言うこと代弁したなぁ」。
ただ、私が認める唯一の玩具があります。
ずーっと探してきました。
それは1930年代に有名ブランド商品として、
木製の猫を表した親子二世代が実現した商品でした。
メゾン・ルイ・ヴィトンが創業者の孫であるガストン・ルイ・ヴィトンと
その妻とにインスパイヤーされた商品であり、
当時のル・モンド紙でも「アラジンの魔法の洞窟」とまで評されました。
ここまで高評価のモノが私が生まれる20年前に存在していたのです。
木製玩具は木肌そのまま、あるいはオイルステェイン仕上げ、
カラー塗装、こうした仕上げが重大です。
塩ビシートで当然な「木目調素材」があります。
私もステレオやシステムコンポーネントのラックデザイン設計で、
この開発をしていて、塩ビシート開発では随分と現場の職人さんには
叱られた経験があります。
「本物の木目は知っているのか?」と。
私は特に南洋材が好きで、ブラジリアンローズ木目を塩ビシート開発では、
本物を知らずに、当時は手描きのレンダリングを工場に発注し叱られました。
そこで、東芝のデザイン資料保管室で、
おそらく100種類の木目を暗記したことがあります。
だから、家具店では本物か、木目プリント材かは今でも触ればわかります。
デザイナーとして、自慢できることだと自負しています。
そこで、木質の椅子などではこういう素材選択や木目調仕上げは・・?と、
よくよくうるさくなってしまいます。
特にスピーカーシステム木目仕上げはオーディオ見識には不可欠なのです。
それは木材質で音響の反響や吸音は、明白に変わるからです。
ともかく、この玩具を手に入れたいのです。触ってみたいだけです。


* 『歴史的作品からの刺激をどう受け止めるか』
* 『音場空間を再調整再整備し直しました』
* 『民藝の美とデザインの美は区分分別されていた』
* 『民藝というレジリエンスデザインの源流は光化門にある』
* 「ブライスというたかが人形に、されどの本質」


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『油断してはいけない「薪」へのデザインを』


   


     2月 2nd, 2017  Posted 12:00 AM




日本は資源の乏しい島国国家です。
だから貿易国家で存続していくことが宿命だと思います。
そのことは言葉=漢字に表意あるいは象形に表れているのです。
たとえば、「油断」には二つの意味がありました。
精神的に身構えることの無い状況と、
文字通り石油を手に入れることが出来なかった。
これこそ、敗戦国家に追い込まれてきたことに繋がっています。
おそらく日本の少子化と高齢化での
国民の大問題はエネルギーへの油断です。
私はエネルギーを水・食料・電力と考えてきました。
とりわけ、油断を警戒しなければならないとするなら、
それは新しい電力エネルギーを
日本はもとより地球全体が解決するべきことでしょう。
その応答・回答・解答に、私は「薪」があると考えています。
私が提示している「セルロース戦略」そのものであるとともに、
古来日本人が薪から黒炭や白炭、
薪炭としてきた大きな知恵=silienceであったということです。
私はこのことを「カーボン戦術」とし、
しかも「薪」周辺を基幹産業化する未来創成の
デザイン戦略戦術として提示しているのです。
ともかく「薪」への技術は
それこそ間伐材のチップ化とペレット化があります。
薪を白炭や黒炭にしていく手続きこそ、
とても重大なことだと考えています。
何にしても電力エネルギーを島国日本では石油などありませんから。
だとするなら、終戦直後にも炭は求められていました。
その記憶をとりもださなければなりません。
チップ化したり、ペレット化した木材の炭化=カーボン戦術には、
新しい技術デザインが必要なことは間違いありません。
特に、除染されていない間伐材のチップ化・ペレット化・炭化こそ、
この領域にインダスとリアルデザインは不可欠だと確信しているのです。



* 『電力の自由化と電気の自由化があります』
* 『最も重要なエネルギーとしての「水」』
* 『忘れた頃にを想定内に!』
* 「現代の道具・LSIのやり直し」
* 『匿名的な知恵=silienceである』


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『カーボン素材の3D-Printing開発をめざすことは・・・』


   


     4月 11th, 2015  Posted 12:00 AM



デザイナーにとって最大の興味は「素材」だと思っています。
そのことは、私がオーディオからスタートしたからかもしれません。
オーディオの場合は、振動性がまず基本ですが、素材一般としての
軽量性・強靭性・極繊細感が求められます。
最初私はアルミニウムからチタニウムを金属で覚えて,
さらにはマグネシウム合金での量産性は未だに課題です。
テキスタイル素材だけではなくて、木材も石材も自然素材から、
特に私は人工素材の進化を追いかけてきたと思っています。
そして、もう40年も追いかけてきた一つが炭素繊維素材の
カーボンファイバーですが、私自身はそれほど未来性はやや?です。
最近、3Dプリンターが登場してきて、この分野ならと思っています。
ところが問題は、日本に輸入出来ないという問題があるのです。
これはどう考えても、日本人・日本のアイディアを米国は怖れています。
3Dプリンター関連でアクセス出来たwebsiteに日本人がアクセスを
拒否されるところがあります。国籍を求められますから、
これは明らかに日本の3D-Printingという技術開発ができません。
国内のプリンター大手メーカーが出遅れているのも大問題なのです。
このことについては、近々製造業関連の見本市で講演するつもりです。
カーボン素材がまだまだフィラメント状態ではダメでしょうし、
その問題解決が現状の3Dプリンター構造では不可能だと断言します。
基本は織機か編機の再構造実装化であり、炭素繊維らしさから、
もう一つの新たな素材を合成する技術が必要だと私は想像しています。
その素材?・・・それは秘密です。
根本は、必ずリサイクル出来る素材が必要な時代になっていますから、
現在のカーボン素材の車体も、欧州ではリサイクル不可能租税が、
実は商品単価に加算されています。
日本国産でのカーボン+αの3D-Printing技術開発仕様の機器は
なんとしても命題だと考えています。


*「モノづくりとコンシリエンスデザイン」


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『素材=ボロンとダイヤモンドですでに開発していた』


   


     9月 25th, 2014  Posted 12:00 AM



私は自分のデザイナー経験で最も中心的な開発は、
「素材開発とそのデザイン」だったと思っています。
最近の仕事もほとんどが新素材開発に最も注力しています。
その新素材は、オーディオ機器開発で学んできた賜です。
おそらく、デザイナーにとって多種多様な素材は、
オーディオ機器、カーデザインで最も学ぶモノだと考えます。
オーディオ機器は、自然素材の木材から繊維はスピーカーで学び、
プラスチックもエンジニアリングプラスチックにおよび、
軽量で内部比重や高密度性などでは当然チタンからマグネシウムまで
それらが、最も明確に試されるのはカートリッジでした。
現在も超軽量で丈夫さや振動制御ではボロンがあります。
だから繊維の新素材はボロンを訴求しています。
チタンなどが新素材というのは、私が30年前にメガネデザインをして
とても遅れていることにびっくりしたぐらいです。
エンジニアリングプラスチックにさえまだメガネは至っていません。
ジュエルトーンのカートリッジでは、カンチレバー部にすでに実用し
しかもチップにはダイヤモンドを使っています。
当時、私はヘッドシェル筐体に厚みあるトップデザインをして、
カートリッジ筐体に振動を抑えてシェル取り付けも最大面積を意図。
結果、カートリッジ内部ではまったく振動系を断ち切りました。
そして、カンチレバーでの針圧制御に苦心して理想形態をデザイン。
それでも当時の針先チップにはゴミ・チリが残りました。
そのために、レコード盤センターには自重器にクリーナー布地で、
レコード針を降ろす寸前に、チリ取り作業までを考慮していました。
レコードから音を引き出す工夫は、心遣いと新素材開発を
ほとんど同次元で完成させるデザイン=問題解決をしていました。
だから、今もデザインをスタートさせるときには、
まず、現状の素材を一新できないかと、その開発から始めています。
その当時は、内部構造も私がそのレンダリングまで描いていました。


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『箪笥・小タンス・ダンシング』


   


     10月 18th, 2013  Posted 12:00 AM



これは、長年私が温めてきた企画展のタイトルです。
したがって、箪笥を所有し使用するのも拘ってきました。
一番に拘ってきたのは、かつて母の実家の蔵にあった箪笥です。
日本の箪笥は平安時代から江戸時代には格段の進化をします。
そしてこれが壊されるのは明治期に欧州の家具や、
敗戦直後からGHQにデザインを依頼されて米国流になったこと。
したがって、日本に有った「船箪笥」は優れたモノづくりでした。
船が難破しても沈まないとか、桐箪笥は水をかければ燃えない、
このような話がまことしやかに語られました。
しかし、火災になっても現代は高温になることや、
船箪笥・桐箪笥は沈み、燃えます。
しかし、現代もなお「岩谷堂箪笥」のモノづくりには、
日本の箪笥、船箪笥・桐箪笥の詳細で緻密さが息づいています。
たとえば箪笥は移動体だったため箪笥車が台輪についていました。
これはドイツの収納箪笥同様に移動が簡単でした。
さらに、泥棒よけや、隠し引き出しがあることなどの細工です。
私が、生きている伝統文化としての箪笥には、
木材の頑丈さや狂いよけの細工、仕上げの漆塗り、金具工作です。
そうして、これらがすべて完成度を持っているのは、
「岩谷堂箪笥」です。
おそらく、日本の箪笥をデザインで「岩谷堂箪笥」までの復興を
私はまだ見いだしていません。
昨今は、伝統工芸品として、木工工作の箪笥を認定していますが、
私には肝心要の素材・引き出し工夫・金具・仕上げの漆など、
こうした技術が継承されなくなってきています。
それだけに、新素材・新仕上げ・新金具、そして工夫木工が大事。
私は、自宅では「岩谷堂箪笥」を大事に所有し、
「箪笥・小タンス・ダンシング」展を考えています。


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「ソムリエナイフの歴史的進化は普遍的です」


   


     8月 11th, 2012  Posted 12:00 AM



私は左右利きです。が、基本的には左利きが進化しました。
世の中には「左利き用」ツールが最近では増えてきましたが、
私の子ども時代はほとんどありませんでした。
だから、ハサミも左利き用ハサミはかえって私には使いづらいのです。
ところで、ワインオープナーは様々に改善されてきました。
最近では空気圧を使って簡単に開けることが出来るようになりました。
私は越前打刃物あってこそ、
デザイナーとして再起できたと思っていますから、
あらゆるナイフを一応は使い、さらに使いこなすことを目標としています。
そこで、ソムリエナイフには
レフトハンドと呼ばれる「左利き用」(右写真下)があります。
ソムリエナイフはその代表的なブランドメーカーのモノが最高です。
そしてこのブランドによって、
ワインオープナーとしてのマルチ的使用のナイフが創作され、
その歴史的な工夫には、
詳細な使い勝手を自分なりにトレーニングが必要とされています。
つまり、「使い勝手」は自分で培うべきものです。
もっとも、ナイフは14歳から使い方を習得させるという国もあるほどです。
日本では、危険物ツールですから、ナイフそのものを使いこなせません。
鉛筆削り、リンゴの皮むき、木材加工、
魚の解体などへのナイフ使いが大事です。
ソムリエナイフのトレーニングは、
栓開けのナイフ使いからこのナイフ先端使いもマスターすべきです。
そして、スクリューナイフでコルクを抜くための回転が重要です。
ここで、私のような左利きには、
左利き専用ソムリエナイフの存在価値があります。
スクリュー形体からも明確なように
回転方向が左利きにとってはとても使いやすいのです。
このソムリエナイフブランドメーカーの刃づくりや切れ味は、
ペティナイフなステーキナイフ、
チーズナイフなどにおいても抜群の切れ味を持っています。
他の有名ブランドへのOEMにもなっています。
ブランドとともにあるソムリエナイフ形態は普遍性を確立しています。
だからこそ、マルチツールナイフは、
この歴史的な進化を取り入れてないことが惜しいのです。


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『資本主義からの逃走』
 「色彩知識はトロントで消去、そしてbit色彩を知る・04」


   


     1月 22nd, 2010  Posted 1:00 AM

Natural Phenomena
ALIAS本社は、私を受け入れてくれました。
二夏にわたって、トロントに出かけました。
そこでCGソフトのトレーニングを受けました。
その頃、夕焼け、燃えている火や、蛇口からの水を
「Natural Phenomena」という表現研究を傍らで、
Videoや写真でプログラムしているのを見ていました。
今では、火も水も、その勢いまでがCGですが、
当時の研究はチームが大変な緊張感で進行してました。
私は一通りの説明、講義をトロント大出身の新人が、
朝から夕方まで、昼食も一緒になって取り組みました。
「dolly 」という言葉が常に出てきて、意味不明!
dolly

すぐにトロント市内の書店で英英辞書を買いました。
dolly=お人形?なんだ?わからん。
結局分かったふりをしていました。
もう今日で終わりという時に、質問をしました。
「ところで、dollyって何?」
「Oh My God!」でした。
今日までのこと分かっていたのかということでしょう。
dollyとは、画面の中でのカメラの位置を変えること。
それで、すべての謎が解けました。
しかし、それ以上に私の中で、「色彩論」の知識は、
ことごとく破壊されつくされました。
CGでは「色」は「光」そのものの要素と要因で、
プログラム単位を表せば、「質感」、
すなわちMappingの基本を教わったのです。
「透過」・「反射」・「凹凸」・「不透明」・「硬軟」・「吸収」
この六つにパラメーターを与えれば、
ガラス・大理石・木材・絨毯・プラスチックなどが
表現できたのです。
当時はRGBに頼る以前の手続きでした。
そして、そのCGに動きを与えるのに、
24コマをイメージしたパラメータの設定でした。
今ではそうした「手続き」が、
ソフトにパレット化されてツールを選ぶだけです。
トロントのALIAS本社で私が結構知り尽くしていた
「色彩論・色彩学知識」は完全に消去されたのです。
色彩論・色彩学知識の完全消去


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