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『「文具大賞」も甘えすぎているから6つを講評』


   


     7月 1st, 2019  Posted 12:00 AM



「日本文具大賞」では、表彰式で審査委員長として講評を述べます。
今回は、文具業界で日本が大変に貧しくなってくる傾向を知り、
「6つだけ、覚えてほしい」と言わざるを得ませんでした。
まずは、■ 話題(topic)応答(reply)商品から、
    ■ 課題(question)回答(answer)商品から、
    ■ そして問題(ploblem)解答(solution)商品を目指す
これが全く意識すらなかったことです。
その三つに対して、
    ■ 問題解決・難問解決
    ■ 価値の創出
    ■ 未来産業を呼び込むこと、
この6つはすべての産業界に根を張るべきだと告げました。
それこそ、「Ship of the Year」で審査に関わる船舶業界は
世界の競争激しく、日本は6位になったのです。
しかし、当然多少気づいていた人がいましたが、
今後貧しくなる産業経済、日本は真実貧しい国になります。
文具は100円から高くても5000円の市場価格なのです。
日本の持ち味でしたが、ユーザーが工夫をしていることに、
文具業界が相当に甘えきっている現状があります。
グランプリや入賞したモノも、
厳しく言えば応答であり回答商品を超えてはいないでしょう。
おそらく、日本のモノづくりが貧相になっていくことを
私は改めて確信をしました。
出版関係の審査員には、海外製と国内製を比較して下さい、と
同時開催しているデザイン賞も
受賞作品はすべて「台湾製」だったと言いました。
デザインの平和呆けから脱却すべきです。


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『出版を「モノのデザイン」にしていくために』


   


     5月 25th, 2014  Posted 12:00 AM



モノが出来る=商品化されると嬉しくてたまりません。
だからやはり書き残しておきます。
製品開発としての出版をじっくりと自分領域で考えてきました。
今では、中国でとても安易な出版が氾濫してきています。
いわゆる作家として、美術家・建築家・デザイナーなどの、
作品集、その装丁を見ると、作品と同等な仕上がりは必然です。
しかし、作品が出版されるなら、出版製品としては、
日本の出版市場のこともあってか、もの凄く貧相になっています。
このような製本でよく満足できるものだと私は信じられません。
私はなんとしてもそれだけはプロとしてデザイナーとして、
絶対に新たな手法やそのための新治具、新器具までが必要でした。
発泡インキ印刷は、その膨らみの経年性はまだまだです。
乾燥をさせて多重のインク重ねでの輝きが必要です。
書籍函はその組み立てからも正確な仕上がりが失われています。
書籍専門家ならスピンといわれる栞ひもも二本必要でした。
さらに、3D写真は最近はとても進化してきましたが、
その3D写真についても、幾たびもテストをしました。
ところがこれを表紙それも布貼りに落とし込み圧着が問題でした。
表紙裏に大きな影響が出てしまうこと、
写真圧着の温度と接着剤に経年変化が起こらないこと、
書籍函との密接性も最近はいい加減ですが、私には無理でした。
しかも、書籍のカラー印刷インキと紙質指定も、
すべてが生産原価にひっかかりました。
私のモノづくりは、当然、儲けていただきたいのですが、
モノの本当の良さを表現するにはコストはかかりますし、
かかり過ぎてしまうことは否めません。
どうしても手造りでの精度を求めてしまって、
配本が遅れていることをお詫びします。
でも、書籍づくりの「手本」を目指したことは自負しています。


『やっと4冊目の作品集が出来上がった!』


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