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「哀しみのデザインから楽しみのデザインへ」


   


     8月 14th, 2017  Posted 12:00 AM



1989年にあるメーカーいくつかの支援で、
私デザインの車倚子を名古屋にて発表をしました。
それはアルミハニカムコアの車輪、これはセスナ飛行機の羽根部蒸着炉と
すべてチタニウム溶接、ゴム製でのエアー制御のローホークッション。
これは世界的な評価を受け受賞と収蔵になり、MoMAのコレクションです。
以来、この車倚子を乗り越えたモノはまだ無いと判断しています。
しかし、私も年齢とともに身体には変形が起こるとともに、
電動がとても重宝するようになりました。
最初の車倚子デザインは「哀しみにデザイン」を掲げました。
デザインは喜怒哀楽を主眼とすべきがテーマでした。
そして、このところは「楽しみにデザイン」を主眼として、
電動車倚子=これは私の足ですから全くの「一人称デザイン」です。
今では電動車椅子が多種多様に商品化されていますが、私の評価では、
肝心のいくつかが全く気づいていないことが多すぎます。
デザイン賞授賞であっても「これは歩けない老人には」使えるでしょうが、
とても脊髄損傷で、頸椎・胸椎での障がい者には「全く使えないモノ」が、
やたらと氾濫していて、私はデザイナーである前に障がい者として、
絶対に認めるわけにはいきません。交通や建築のとの不都合さが増大し、
ユニバーサルデザイン?、バリアフリー?、これが私の気持ちです。
そんなことを解消解決するには、ひたすら新素材の開発と、
美大同期の光野氏がシーティングエンジニアリングにて、
三つの方向を組み立て、そのスケッチもすべてiPad上で行っています。
三つの方向は
● シーティングエンジネアリングでの「身体保持性能と機能」の高度化
● 電動車椅子として超軽量の折り畳み可能な「走行性能と効能」の充実
● 前輪駆動によるインバーターと無線化での「インターラクション効能」
これらがすべて障がい者補助者への機能に合致させるべきと考えています。
さらに、iPadでのスタイラスも決定してきたことです。
今iPadでのスケッチでとても有効なことは左右利きなので、
右手でも左手でも本当にペンシルスタイラスで何枚も描けることです。
ただ困難だろうと予測していることは、
新素材や新しいキャスターなどの支援出来うる技術企業の発見です。


* 『哀しみのためから楽しみのための電動車椅子開発へ』
* 『二人称のデザインをめざす超軽量と収納性の車椅子開発』
* 「車イスデザインのための文脈づくりに気づく」
* 『超軽量で収納コンパクトな電動車椅子をめざして』
* 『 インクルーシブデザインとは「人称デザイン」である』


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『バリアフリー・身障者対応は老人医療に連鎖』


   


     7月 23rd, 2017  Posted 12:00 AM



車椅子生活になった40年前、そして30年前も
私は銀座で、あるいは空港でもほとんど車椅子に乗った人とは
出会ったことがありません。
ところが最近では、一日に3〜10名には出会います。
すでに私は電動車椅子に乗っています。
絶対に電動は使わないと言っていたことがあります。
しかし、もはや体型にも変化があり、
電動なら日本では時速6kmですから、相当に早いのです。
しかし右上のように段差3cm程度の傾斜があれば無理です。
一応、段差無しという右下のユニット程度も無理です。
まして左では完全に行動は不可能です。
日本はいわゆるバリアフリーがサンクションにはなっていますが、
点字ブロックも駐車場でも車椅子OKはルールありといえども無理一杯です。
それこそ高級レストランでは、階段があっても若い男が手を貸しますとか、
私は拒むことにしています。
それならスタッフが手慣れた移動可能。
万一、落下したらどうなる?なんです。
電動では周囲が手助けしても、現在は絶対に無理です。
手動なら車椅子をまず高さを確保、
そして使用者を二名〜四名が抱き上げるという方法です。
2020年パラリンピックで、車椅子選手や身障者対応へは
相当の、あの「身障者おもてなし」?
嘘でしょ!というのが、現在の私の心情です。
大阪大学はパラリンピック支援大学になっています。
だから伝わる人には「言いたいこと」一杯あります。
身障者対応はまさに「老人医療」と結びついているのです。
75歳になれば、必ず車椅子使用者は70%なのです。


* 『通称・点字ブロックのデザイン間違い!』
* 「デザインは皆無だ!・・・誤りのデザイン」
* 「石畳の街、その文明と文化」
* 「ブリューゲルが描いた盲目の人たち」
* 『電動車イスの効能的制度設計からの性能・機能デザイン』


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『白い歯のためには徹底的なメインテナンスが要る』


   


     10月 19th, 2016  Posted 12:00 AM



これはもう趣味かもしれませんが、「歯のメインテナンス」があります。
50代の手前に徹底して歯を修理したことがあります。
あるクライアントの方が私を見るなり第一声が、
「川崎さん、奥歯が相当に悪いのではないですか?」となりました。
「懸命に生きた人、野球選手なども奥歯を噛みしめるから、悪くなります」。
ということで、九州でインプラント手術を受け、
心臓病の関係もあり麻酔科の教授立ち会いでその手術をしました。
今は、自宅近くの歯科医院で2ヶ月に一度は診てもらっています。
そして「始めて歯ブラシから歯磨き粉や消毒薬、磨き方まで」を習いました。
「もっと、歯を白くしたい」と言ったら、笑われて、
「充分に白いですよ、そのままでいいですよ」と言われてしまいました。
ともかく、必ず、歯ブラシも電動からなるべく小さいモノ、
3つの歯ブラシを使い分けて、丁寧に決して強くなく磨いています。
写真は、メーカー名が分からないようにとしています。
こうなってくると、歯ブラシのデザインはもの凄くやりたいのですが、
そのような依頼は全くありません。
ただある医療メーカーから歯科医用の麻酔の注射器デザインはやりましたが、
そのメーカーには技術的な能力不足を一杯見ました。
「歯が絶対に白いこと、虫歯がないこと、歯垢が絶対無いこと」、
このためには、今では、スマホでのIoTの歯ブラシがありますが、
歯ブラシの部位が違うんだな〜って思ってしまいます。
すでに67歳ですが、結構、若く見られます。
それは絶対に歯が白いからだと公言までしています。
電動歯ブラシは絶対に日本製が優れていますが歯ブラシに問題があります。



* 「# 立ち後れている日本のデンタルケア文化 #」
* 「『華麗なる賭け』のように・・・とはいかず」
* 『血圧・心拍数・脈圧の関係の見詰め直し』
* 『デザイン対象となる医療関連の開発について』
* 「ふるさと偉人の「ち」の系譜を再興したい」


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『経年変化無し素材開発と道具使用を次世代に』


   


     7月 6th, 2016  Posted 12:00 AM



「カッターナイフ」という日本人の発明は凄いと思っています。
一昨年に、このカッターナイフの刃先カットとそのストッカーユニットを
「日本文具大賞」で受賞させたことがあります。
最近、美大に入学してくる学生が、カッターナイフの意味を知らないと
そんな話を聞いていました。
これは私も経験したことがありますが、剪りを知らず、
木工でいきなりその刃をことごとく折られたことがあります。
もっと、大変な事態は半田ゴテを知らずに火傷が多くて、
旧帝大でも半田ゴテを使わせるために保険に入らせることもありました。
自分の研究室でも半田ゴテ使用を5000回練習ということもありました。
この傾向はますます強くなっているようです。
さて昨夜、盟友・光野有次氏が再計測しながら、特に「背もたれシート」を
彼の自作したナイフで大まかにカットしてくれました。
その風景を見詰めていたワイフが今度は、
彼のカットしたウレタンフォームを「カッターナイフ」で
もう一度、調整をしてカッティングし、再構成をしました。
このウレタンフォームが成しえてきたことはとても意義深いことでしたが、
この素材には経年変化が起こります。
私の作品でウレタンフォーム素材は海外の美術館では永久収蔵されません。
今、ようやく経年変化無し、硬さもコンピュータ制御可能で、
なおかつ人体内に設置してもOKの素材が出来ました。
これは3D-Printerで可能になってきた技術です。
これを3D-Printingと呼んでいますが、やがてこれまでの経年変化や
リサイクルに高コスト素材は無くなっていくでしょう。
HUSATやHCDでのとりわけデザイン医工学・デザイン看医工学の対象には、
新しい素材が適用されていくものと判断しています。
光野氏とワイフのおかげで、
変形してきた体型を矯正する車イスシートが幸運にも出来上がりました。
新しい素材での電動車イスデザインは、自分の役割になったようです。

*『3D-Printingの基本にもう一度戻るために』
*『日本戦略は二つある。3D-Printerと3D-Printing』
*『三つの革命・予測は当たっていた』
*『3Dプリンターブームは「軽薄な流行」にすぎない!』
*『なぜ、私がヘッドホンにこだわるのか』


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『「座る」・人間工学からシーティングエンジニアリング』


   


     5月 1st, 2016  Posted 12:00 AM



28歳時に交通被災、車イス使用者として生きてきました。
車イスそのものを自分でデザインしました。
しかしこのブログでは一度もそのことを書いたことはありません。
もう最近は電動車イスでの移動の身体になりました。
しかも、身体には加齢もあるのか体型変化が起こってきています。
幸いに美大時代の同級生M氏は
シーティングエンジニアとしても高名であり、
彼から早く直すべきと忠告されていました。
確かに体型の変形は内臓にも影響を与えている実感があります。
そこで、彼は身体障害者向けの様々な製品開発や商品化もしていて、
その事業での「でく工房」社長T女史まで測定支援してもらいました。
いつか電動車イスは二人で組まないと素人判断のモノが出てきています。
私の体型診断と測定、
身体保持シートの再設計のために来学してくれました。
とてもいい機会なので、医学系研究科の教授や他大学の教授、
そして学生にすでに「座る」という行為の時代遅れの人間工学から
シーティングエンジニアリングのワークショップになりました。
なぜ、人間は二足歩行で、「座る」という行為の世界的なイスの系譜から
私がモデルになって体型変形の矯正方法や車イスがどうあるべきかを
もはや使えない人間工学を超えたシーティングエンジニアリングを
新たな研究ターゲット発見課題などを私の研究室で行いました。
そして、
今や間違いだらけの電動車イスの欠点から二人の狙いを語りあいました。
彼を私の講座の特別研究員にすることにしました。

*「音を求めて『闇『歴史的作品からの刺激をどう受け止めるか』
*『誤謬へのシンボライゼーションプロトタイプ』
*『「闇に座す」=土・立、修辞学的な造形の込めた願い』
*「デザインは『付加』するものではないということ・2」
*「関西海事教育アライアンス・6年目の演習課題プレゼン」


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『外出すると・・・これだけはやらざるをえない!』


   


     11月 2nd, 2015  Posted 12:00 AM



なるべくもはや外出をしないでおきたい、
今ではすっかりと私はそのように思っています。
自宅に潜んでいるのが最高です。
外出するのなら、今は大きな条件をそろえています。
最も理想的なトランスポテーション装置が必要ですが、
現在の飛行機、ヘリコプター、鉄道、自動車もほとんどが最悪です。
これまでは自分デザインの車イスでしたが、
もはや体力的には、
米国製の軽量といっても20Kgの電動に乗っています。
しかしどうしても、今は月1度だけの講演は引き受けていますが、
そうなると、最も大変なことは私が車イスであることも含め、
移動のための衣類などが増えてしまいます。
これまで、どれだけの旅行用鞄を使ってきたでしょうか?
今はワイフがキャスターのバッグ一つは手持ちになります。
そして行き先向けホテルにそれも多いと2~3ホテルにバッグを送付。
どれだけ手荷物を減らすかが問題です。
ところが私は使わなくてもついつい趣味性のモノを鞄に隠し入れて、
見つかってしまい叱られます。
ただ今は、万一、天災・地震などを考えると、
最低の救急用品が必要になりますから、
この判断は相当に私には難しいことだと思っています。
国内の主要都市であれば、コンビニで万一はほとんど事足ります。
しかし、海外でも最初の訪問地では様子が不明であり、
特に車イス対応では問題がありますが、
それはむしろ国内の一流ホテルですら間違いが多いのです。
「お客様、私どもはユニバーサルデザインに基づいて・・・」
なんてことを発しようものなら、
(ユニバーサルデザインっていうのは自分が日本に持ち込んだ)と、
そんな顔つき=喧嘩態度になるらしく、ワイフは厳しい顔で私を制します。
最近は、ホテル予約が困難になりつつあります。
理由は、(嫌な)中国人観光客があの爆買いとかで来日多しです。
私は「なぜか」電動車イスで彼らにぶつかってしまうのです。
彼らのほとんどは謝罪しませんから、
「なぜか、それも激しく」私の電動車イスは暴走します。
このあたかも無意識なる暴走は仕方ありません。
決まって、マナー無しの中国人に私の電動車イスは暴れます。
先日は銀座で一人っきりで買い物をしました。
いつもワイフやスタッフがいるのですが、思いっきり行動しました。
ちょっとだけ暴れざるをえなくて、ホント困りましたが、
スワット仕様の手袋は凄いなって思いました。
何をしたかって?一応大学人であり障害者ですから、
そのモラルは遵守しました。


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『浴室のシャワーイスを変えました・自分がデザインすべき』


   


     3月 23rd, 2015  Posted 12:00 AM


28歳で車イス生活になってからは、浴室の問題が一杯ありました。
まず、浴槽に入ることは不可能ですが、
一時はドイツ製電動の移動機器を使ったこともあります。
それから、出張用にはチタン製でトイレに座ってシャワーや、
今ではできる限り、組み立てのシャワーイス使用可能ホテルを
国内外に確認をして使っています。
自宅では、これまでドイツ製のシャワーイスを使っていましたが、
ようやく日本製でも、ここまで気づいたシャワーイスです。
無論、これが充分ではありませんが、
正直、市販されているシャワーイスは全てがダメです。
シャワーイスが時折、コンペで入賞しているのを見ても、
肝心要なことがすべて見落とされています。
シャワーイスをやはり自分がデザインすべきだと思っています。
そのために、これまで購入してもダメなモノは捨ててきました。
おそらく浴槽のデザイン、いや浴室そのモノをデザインすべきです。
それでもとりあえずは、
このデザイン意図=造形言語条件は整えていますが、
私が求めているのはある素材です。その進化を見つめています。
しかし、とりあえずはこれまで10余年使用してきたドイツ製、
これしか自宅用はあり得なかったのですが廃棄しました。
これから自宅はこのシャワーイスを使ってみて、
大丈夫であれば、その他の仕事場にも使うことを希望しています。
写真右のように股間シャワーが可能であることは必須です。
しかし、背あてはまったく異なる素材で工夫をしています。
ともかくなんとしても私デザインのシャワーイスをデザインします。
それまで、このシャワーイスを可能であれば、
折りたたみ、組み立て方式立て方式であれば、
国内でレギュラーのホテルには配布しておくべきかと考えています。


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「5年ぶりのパリ、5日目の報告」


   


     3月 9th, 2013  Posted 3:40 PM



最終講義」を終えて一日休み、
翌日、伊丹 → 成田 → パリに入りました。
車椅子になってからは、飛行機は余程の事で無い限り、
私のある信念で選んでいます。
よく眠りました。
ワイフは3本も映画を観たとかでした。
すでにパリでは5日過ごしましたので、BLOGを書きます。
2008年には私の誕生日を挟んで来ていましたから、
ホテル(Four Seasons George V)には、
かつては友人がアジア担当ディレクターでいましたがもう帰国しています。
けれども、スタッフの一部は覚えていてもらいました。
10年以上もパリの定宿ですから、
車椅子対応はそのままで、ワイフが映っている鏡扉の後に、
ホールから各部屋へのエレベーターはそのままでした。
ただし、やはり、パリは車椅子での横行は厳しいです。
いつも電動の凄いのをデザインしないと、と思います。
飛行機の中からある小説を読み出し、
パリ2日目夜に読み終わりました。
フランスには教え子が4人もいます。親友もいます。
昨夜から帰国してからの仕事準備を始めました。
ワイフは5年ぶりの街中地理を確かめに行ったり、
スーパーマーケットに行ったりです。
昨日、
街中のいつもの文房具店でもっとも素敵なスケッチブックを買いました。
店内では、やたらにモレスキンが増えていました。
けれども、なかなか手に入らない皮革カバーで
最高品質のスケッチブック2冊だけでしたが買い占めました。
ワイフが買い占めているモノも十分に知っています。
帰国前に教え子たちと食事をしたり、
どうしても観たい現代美術を観に行くつもりです。
恩師や目上の方々には絵はがきを書きました。
父がいた頃には、海外に出るときには、
必ず、飛行機内で絵はがきをもらって到着地で郵送しました。
それは、もし、私が海外に居る時にでも、
父に何か体調事情があれば困るので「私なりのおまじない」でした。
しかし、もう父はいません。
生きていれば96歳、79歳で逝きました。
今回、しみじみと思ったことは、
<これが最期の海外かも>ということでした。
「最終講義」で一応、阪大を退官しますが、
阪大からは、「名誉教授号」のカードと名刺200枚を作成してもらえます。
早速、SHOT NOTEホワイトボードにラフを描いてスタッフに送付。
本日(Paris 14:07)に、研究室レイアウトをOKしました。


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