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Posts Tagged ‘カラー表示’


『自宅玄関には涼しさを「デジタルアッサンブラージュ」』


   


     7月 14th, 2016  Posted 12:00 AM

一般的にはTV、その番組は情報革命の先人でした。
それは画面情報がさらに拡大していくことと、
画面表示器そのものの種別が増えて進歩しています。
特に画面の情報化というのはバーチャルリアイティの世界です。
したがって、自分のデザイン経験では、モニターもTVも、そして、
その関連機器のデザインが相当にあります。
それだけにこうした進化自体に、大きな違和感を抱いてきました。
特に、「デジタルサイネージ」=電子看板というアイテムへの
デザイン参画は全て大失敗ばかりです。そこである企業での電子的展示から
その拡大を自宅で「デジタルアッサンブラージュ」として、
センサー・赤外線・LED照明、
そして画面表示のアッサンブラージュ化を実現。
自分の作品も流れますが、
今年、自宅の玄関は「夏」をアッサンブラージュ化します。
水槽の中の魚、金魚、くらげ、
さらに夏の高原を流れる谷川、さらに大阪城、
滝や花火がアッサンブラージュされたバーチャルリアリティの情報画面が、
玄関を通過する人物の動きと
画面表示の色彩・光と灯りをコントロールします。
自宅玄関でどこまで可能であるかを確認しています。
これによって、どれほどデジタルサイネージでは不可能かを明白化します。
デジタルアッサンブラージュは、
かつて芸術家が試みたそれこそ廃棄されたモノ、
それでも組み合わせてアートに、彫刻にという思いを引き継いでいます。
画面情報のセンシング、WiFiコントロール、赤外線制御、
そして照明のカラー表示を変幻自在にしてくれる可能性が見えてきました。
これは今秋には機器として、特に看護環境への適用を考えています。
自宅玄関は、訪問者毎に「夏」の環境情報として、
確実な「涼しさ」を映像と照明で与えることが可能です。

*『GRiD社キーボード位置をどう乗り越えるかだった』
*『改めて自宅玄関のデジタルアッサンブラージュ』
*『自宅玄関のデジタル化とアナログ操作性の実験』
*『鏡の背後を熟知するため、あるいは解放をめざす』
*「もう一つの言語を教えていた昔・ロゴレゴのこと」
*『KK塾での実務紹介=デジタルアッサンブラージュ』


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『深緑色の画面・深緑から利休鼠』


   


     2月 16th, 2016  Posted 12:00 AM

今回の「KK塾」で私は画面表示・モニター基準色を紹介しました。
これはモニター設計、それもCRTから液晶ディバイスになってからも、
かねてシリコングラフィックス社とALIAS社でCG制作を見ていた時期、
その経験からのカラー表示を紹介したのです。
これにはいくつかの理由とその意味があります。
それは視覚的に安全なカラーと疲れないカラーがあるからと、
最近ではモニターからの青色が突出していて「ブルーライトカット」、
これがあたかも流行となっています。
100円ショップ商品の遮断メガネには、
大きな勘違いがあると思っているからです。
人間には可視光線というニュートンによって発見された
紫から赤色までの7色(白色人種では6色)の色環があります。
とりわけ、モニターからの色表示はすべて光=電磁波ですから、
これらが視覚的に害を成すかどうかはまだまだ研究の成果が必要です。
しかし、紫外線や近赤外線・遠赤外線は、可視光線を超えていますから、
有害なことは納得できます。
特に「ドライアイ」は角膜の三つの層に悪影響を与えていることは
立証されていますから、メガネは「ドライアイ対策」が必要です。
今回私は、深緑を提案しました、
といっても、
PC:Macからの出力もプロジェクターと一致していませんから、
基本的にはPANTONE®カラーのNo.7712から7720までを準備しました。
肝心なのは日本語で言うところの「深緑色」です。
この色をベースにしたときに、これがいわゆる鼠色系になると
これは「利休鼠」になっていくことことを知った時は
大きなショックでした。
しかもその「利休鼠」の色は北陸の初冬の曇天の空の色でした。
私がかつて液晶モニターからの近赤外線が持つ危険性を公表したときに、
あるメーカーは私を訴訟しようとすらしました。
しかし、その近赤外線は特にプラズマ画面からが多くて、
日本ではある省から危険勧告があり、
欧州からはその様式のモニター輸入は全面的に拒絶されたのです。
今、この画面色を私はワープロでの背景画面に使っています。


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