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Posts Tagged ‘クリント・イーストウッド’


『Go ahead, make my day・・・・・決め台詞』


   


     1月 22nd, 2019  Posted 12:00 AM

米国には親友のデザイナーやApple社での仕事仲間であった
元コンサルタントたちがいます。
Facebookでは海外の友人たちと連絡がとれます。
私の近況を知らせたら、
Apple社のプロデューサーであったShaun Deaneから、
「君のこのことば、今も覚えているよ」と、返信が来ました。
このことばは、とっておきの決め台詞です。
プレゼでの言い回しを、当時は、デザイナーのTucker Viemeisterに
まずは相談していました。
逆に日本では彼のプレゼの「つかみ」を私もアドバイスします。
Tuckerから、今これがクールだからこのことばを使えよ、
私では意味もわからず、ともかく、プレゼの締めで
「Go ahead , make my Apple.」と言いました。
現場の全ての人が多いに笑いました、プレゼは大成功。
まだ、まったく意味がわかってませんから、
私はこんなに笑うんだなとあっけにとられていました。
正直、この決めセリフを上手く説明はできません。
これはダーティーハリー4でクリント・イーストウッド演じる
キャラハン刑事の名台詞の引用、脅し文句です。
「Go ahead , make my day. 」で
リボルバー・S&W M29で44マグナム弾で撃ち込んでいきます。
Tuckerの父親は有名なカーデザイナーで、
その自伝的映画はコッポラが監督した『Tucker』=タッカーです。
Shaun Deaneは、音楽が詳しいのです。
海外で受けたプレゼを勢いそのままに、
日本の学会等で使って、見事にスベるという経験は多くしています。


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『彼は映画の社会的メッセージを知り尽くしている』


   


     3月 12th, 2015  Posted 12:00 AM

私は可能なら月3本は必ず映画を京都で観ることにしています。
なぜ、京都か?
大阪は映画館の清掃がダメ、東京は不親切、京都と金沢が一番です。
「アメリカン・スナイパー」を観ました。
いつものごとく、ワイフはストーリーに入り混んでいて、
泣いていましたし、観たくなかった悲し過ぎると言い続けています。
それは実話の映画化であり、この映画が訴求することは、
明確にジャーナリズムであり、製作から監督は、
高齢になったクリント・イーストウッドでした。
スナイパーの実録としては映画ストーリー演出ですが、
実際なら1000mを超えるスナイパーならば、風力と実弾性能での
相当の腕前があったと思いますが、
明白にスナイパー実録として、反戦映画であるということですが、
現状での戦争・テロ・防衛などは熟慮を余儀なくされる映画でした。
今や、戦場で先進国家からの兵士であれば、
知性的であればあるほど、リハビリテーションは戦場よりも
先進国家の平和感では絶対に精神的病気に至ることは明らかです。
ワイフは言います。実話だからしばらく耐えられない、と。
当然の感覚だと私も大賛成ですが、
私には、このテロからの現代戦争方式を「モノで変える」ことが
どうしてもやり通すことだと考え込んで、精神的には、
モノの暴力性の革新をと追い込まれている自分に出会っています。
現代戦争は石油文明と宗教と経済が現代を追い込んでいるのです。
武器とは元来、戦いを止める道具であり、殺人道具ではなく、
これを宗教が道具感を奪い取っていることは明らかです。
宗教と経済が、ひとまず、石油文明をせき立てているのです。
そういう意味では、神道の哲学観は優れていたと考えます。
「神はおらず」。
そして「サイコロも振っていません」!
戦争にヒーローなどは絶対にいないのです。
あくまでもジャーナリズム=日々の記録を創った監督技が
私を追い込んでいます。


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