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Posts Tagged ‘センス零’


『もし、このデザイナーから学ぶことが無いなら・・・』


   


     11月 15th, 2014  Posted 12:00 AM

すでに100年前の作品、イスとテーブルです。
これは中国製のいい加減なモノではなくて、正式なレプリカを
自宅の重要なイスとテーブルとして使っています。
おそらく、このRed & Blueから、デザインを学んでいないとしたら、
あるいは、このイスとテーブルについて、語り尽くせないならば、
私はデザイナーとして認めることはできません。
このイスの現物はMoMAで見たことがあります。
おそらく、このイスやテーブルが出現した当時、一般からの賛同は
果たしてあったのだろうかと思います。
無論、デザイナー名もそして、彼が残していった邸宅は、今では、
世界遺産になって残っていると聞きます。
彼がどのような芸術運動から多大な影響を受け、その結果として、
結局は、その運動=デ・ステイルの代表作にまでなったわけです。
おそらくほとんどのデザイン系大学では、この作品検討は、
講義され実習されていると思いますが私は講義したことありません。
理由は簡単です。
これは、レプリカ実寸や様々な角度から体験すべきモノだと思います。
もし、このモノについて語るとするなら、ポイントは三つあります。
まず、この作品背景になった芸術運動すべての表現の物語。
実作の寸法や構造についての詳細な解説とその動機です。
そして、最も大事なことは、イスよりもテーブルです。
テーブルは見つめても分からないでしょうが、この構造を知れば、
デザイン、その造形的な設計の見事さをどうやって、
自分の発想に持ち込めるかということです。
少なからずこのイスとテーブルについて工学的な講義は皆無でしょう。
私は、この点が日本の工学には美学的な設計意志の大欠落を見ます。
このイスって本当に美しい、と言った時に、
わからない、と答が戻ってきたなら、教えますが、
根本的に、美学性のセンス零だと明言することができます。


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『ひさしぶりにiPhoneを変えたけれど・・・それって当然のこと』


   


     10月 4th, 2014  Posted 12:00 AM

モバイルホンをこれまでどれだけ変えて使ってきたでしょうか。
しかし、iPhoneになってからは迷わずにこのシリーズです。
iPhone5も5Sになっても5まま使い続けてきたのですが、不便なく、
買い換えもせずに、iPhone6 Plusを直ぐに申し込んで、
売り出し翌日には、私もワイフもこれを使い始めています。
「大きすぎるのでは」とか、「iOS8でトラブルが」とか、
巷はうるさく批評論議をしていますが、私には全く関係ありません。
肝心なことが見えていないのです。
それはモバイルホンは、機器そのものがその性能と機能が先進的、
これがまず大事です。そして効能性は「持ち物」であることです。
つまり、身体とともにしかもいつも身につけているわけですから、
私には最高のハンカチや最高の筆記具と同質のモノであるべきです。
そういう意味では、やがて電話機販売企業も整理されるべきであり、
電話回線も社会的なインフラですから、
このインフラ価格競争そのものが変です。
もはや水道水は飲まない人類になってしまったように、
ペットボトル化すべきモノかもしれませんが、これはまず機器です。
その機器と回線=ネットワークというインフラがあるわけです。
私はこの大きさでこそ、ほとんどの情報携帯が可能になっています。
また、幸いにしてLVのグラファイトがケースになってます。
当然のことに、これには印鑑と呼び笛が必須であり、
edyをつけておけばほとんど日常的なツールは十分のようです。
万一を考えて、充電器、これは様々に楽しむためにもっています。
そうして、今のところ気に入っているヘッドホンで
それなりにはHiFiが楽しめる、その環境具になっています。
私独自のKeynoteづくりも、この大きさになって楽になりました。
ともかく、最近はネクタイをしない風潮が当たり前ですが、
それでも、そのファッション性は着心地を観察されてもOK?
このセンス的な効能性では、この大きさOKであり、
むしろ時代遅れなモバイルホンを持っている人にはセンス零でしょう。
似合わないメガネをしていたら、ただ滑稽な存在でしかないのです。


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