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『ビンチ村を三輪車で刻銘に描いていた』


   


     12月 21st, 2019  Posted 12:00 AM

500年前に、あたかも人工衛星からの写真かと思う、
そんな絵が、レオナルド・ダ・ビンチによって描かれていました。
これはビンチ村の上空から見えたと思う絵画です。
どうして、こんな絵が彼には描けたのでしょうか?
もともとというか、ダ・ビンチが絵を描いていた頃には、
彼はとても貧乏であり、やっとミラノで画家になりました。
兵器・軍器設計者として、彼の手稿には三輪車が発明されています。
当然、戦争では軍の地図帳でしかも上空から見えるMAPが重要です。
そのために、三輪車には例示として、ビンチ村の図がありました。
これこそ軍器としての発明、その実例として描かれていたのです。
人間も描き、その表情だけでなく、身体そして表層ではなく筋肉、
人体解剖図とそれへの探究心は留まりません。
しかも人間だけでなく布の質感や馬の筋肉や、
心臓の解剖には、動脈や静脈もありました。
500年経ってからコンピューター検証により、
あらためて彼の圧倒的な科学と芸術との融合が存在しました。
これこそ、学術へのアプローチの実証が確認されています。
だから、ダビンチの発明には、デザインがあるのです。


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『500年後のダ・ビンチを』


   


     12月 11th, 2019  Posted 12:00 AM

没後500年、1519年に亡くなった
レオナルド・ダ・ビンチの記念展や特別展が開催され、
あらためてその足跡を追い、徹底的な作品解析などが行われ
高い注目を浴びています。
私のデザインしたメガネが話題となり一躍、
海外からのインタビューを多く受けたとき
「人工心臓も手掛けるなんてダ・ビンチみたいですね」と言われ、
「ダ・ビンチより僕は絵が上手いよ」と冗談で返していました。
以前フランスから持ち帰ったこの本は常に自宅に置いてあります。
解剖図は、外科や兵器・軍器での手稿が多く、
それこそTAH=完全人工心臓の取り組みの中で
彼のスッケッチを何度も何度も見ました。
心臓の二つの弁も、彼は解っていました。
500年も前なのに解っていたことや、不明さもありますが、
彼の手稿が残されたことで、なぜこれが描けたのかと思われる
自分の村=ビンチ村のスケッチで彼の発明の軍器もあるのです。
これを眺めているだけでも、発想の啓示があり、
私のデザインのエネルギーとなるのです。恩師が私に、
「教職に就いている間は書物は持って行きなさい」と、
私はリタイアされて随分と経ってから、
大きな研究室と書庫を処分されました。
この言葉には、今になって気づかれます。
言葉通りに、自宅倉庫、レンタル倉庫と
必要十分な書籍に囲まれています。


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