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Posts Tagged ‘ピーテル・ブリューゲル’


「題名(差別用語ゆえ)で語りきれない作品」


   


     7月 3rd, 2012  Posted 12:00 AM

絵画にとって題名=タイトルは、作家の意図です。
けれども、当時は社会的制約の無かった言葉表現が、
時代と社会によって、題名の絶対的な変更を余儀なくされたら、
作家の狙い・意図・思想は欠損します。
この絵画は描かれた頃、このような人たちが存在していた証です。
四つほど欠損と切断の症例があるものと解釈されています。
 ・先天的な下肢欠損
 ・戦争負傷ゆえの切断
 ・後天的な病気での切断
 ・この絵が存在する場所性・風土病での切断
絵画登場の4人は、上記のそれぞれですが、
彼ら集団を当時は「●●●」(現地呼称)と呼び、
そのまま題名=意図にしていました。
後ろ姿の2人も明らかに障がい者です。
ピーテル・ブリューゲルは、
「●●●だからどうした」という理念があったようです。
●●●の日本語訳はすっかり差別用語です。
「足なえ達or足の不自由な人々」というタイトルになっています。
こうした芸術作品タイトルを差別用語は公認されるべきとの
私の見解と主張を持っています。
私自身が●●●と自称するのは構わないと思って、
講演などでも自称を意図していたところ、
差別用語消去団体から、徹底的な「差別」攻撃を受けました。
この団体との闘争は2年間かかりましたが、
私の主張を彼らは容認では無く、
それ以来、私には「攻撃停止」の旨まで伝えられました。
私が学んだことは、二つあります。
作家の創造性のタイトルは「意図すること」ゆえ、
「意図されている」ことは、
人間社会として容認するべきでしょう。
もう一つは、差別用語が人格否定では無い限り、
人類の資産として語りつぐべき言葉文化です。
これを人類から欠損させるべきではないと確信しています。


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「最も、障がい者の存在を描いた画家」


   


     7月 1st, 2012  Posted 12:00 AM

オランダ・フランドル地方に画家がいました。
その画家はピーテル・ブリューゲルです。
彼はその当時のルネッサンス華々しさを多分知らずに、
一般的には「農民生活を描いた画家」として有名です。
ところが彼の絵画には多くの障がい者が描かれています。
彼の描写力はほとんど写真的な写実正確性があります。
だから、障がい者はいっぱい存在していたと思います。
当時はそんな彼らを周囲はどう見護ってたのでしょう。
16世紀中頃です。
ただ、彼の絵は多分、そうした人たちの存在を、
ある種の教訓的な意味もあったという解説も見かけます。
しかし、私は人間には全ての人には、
外観の差異性が多様であることを描き分けたのでしょう。
それは、彼の農民生活を描いていた視線、
彼の眼差しの方向を詳細に見れば分かってくることです。
たとえば、農民の結婚式情景は、
どの方向から画面設定をしていたのかなどが実例です。
彼の障がい者を描いた絵を追いかけたメモを残します。
さて、この絵画にはどれだけ多くの、
どのような障害を持っていた人物がいるか、
確認をして下さい。


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