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『アレロパシーとして電磁波を制御せよ』


   


     6月 15th, 2015  Posted 12:00 AM

オーディオの世界からデザイナーになってきて、
まさか、私が電磁波の世界と親密になるとは考えてもいませんでした。
まず、オーディオの世界では、
電磁力の関係は、スピーカーシステムで学びました。
そして電磁力を離れるための技術はエレクトレットコンデンサー関連で
静電気と人体の関係で、ヘッドホン、マイクロフォン、カートリッジでは
電磁波とは別個の知識をエンジニアの人たちから学ぶことができました。
ヘッドホンについては、オープンイヤータイプから、ベロシティタイプ、
そこではおそらく今ではその職人は居ないと思いますが、
重箱ミシンと呼ばれる、針が水平に手元に向かって縫い付け作業をする
ヘッドホンのイヤーカバー=耳あてパッドづくりを現場で見ながら、
その形状デザインと製造性を職人さんたちから教わりました。
したがって現代のヘッドパッドを見るとすぐに不満足箇所が目につきます。
電磁波は可視光線では色彩論を教えるには不可欠の知識分野であり、
それは眼鏡フレームデザインと関係をもっています。
パソコンモニター・液晶TVでは、近赤外線を詳細に見ていけば、
プラズマモニターが如何に駄目かを知り、その発言は叩かれましたが、
プラズマモニターの製造生産そのものが淘汰し消滅してしまいました。
今、私をとらえているのは、深紫外線と近赤外線、そして超音波です。
いずれ、
こうした電磁波と人間の関係を実際の製品化から商品で紹介するでしょう。
そんなこともあって、ULTRASONEのヘッドホンは、
ドイツで電磁波制御を成し遂げてHi-Fi化を成し遂げてしまっています。
先般もMacBookで十分だと私は判断しましたが、
あらためて、
私は所有しているヘッドホンアンプとしても確実なシステムで試聴をし、
このアンプは、デジタル音源をUSBで取り込むアンプでは、
私の一つの試聴用ですが、
これで確認してみてもあらためて「凄い」の一言です。
どうして車・オートバイ・オーディオ・万年筆・カメラというは
エンジニアの人格が見事に反映するのかと思います。
そうなってくれば、ただ高額だからというだけではなくて、
価格帯で決定づけられる高級品にはその技術品格があります。
その技術品格でも重要なことは電磁波の見識だと私は確信しています。
このところ、大阪大学のフォトニクスセンターでの深紫外線は、
一方で人間界には甚大な損傷を与え兼ねないのですが、
デザインによってそれはまるで、
自然界で起こっているアレロパシーの応用だと思っています。


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「プラズマTV商品問題に例示される未然技術」


   


     1月 5th, 2012  Posted 12:00 AM

1996年、アトランタオリンピックがありました。
その年に私は名古屋市立大学芸術工学部が新設されて、
大学人としての道を選びました。
オリンピック開催と同時に最初に富士通が米国特許の獲得はじめ、
米国で最初に発表したのが、「プラズマ方式のTV」でした。
そのデザインは、私のスタイリングスケッチで富士通デザイン部門から、
富士通ゼネラルが実装設計を仕上げて
オリンピック開催地アトランタで発表しました。
そして、以後の開発と商品化をストップしました。
根本的で最大の問題は、
「プラズマ密封」での技術には要素技術が貧弱でした。
これが後々プラズマデバイスの最大欠点になっていきます。
そこで私は確信犯的にプラズマ批判をしました。
これは一部では大問題になり、
あるメーカーは私を訴訟すると聞こえてきました。
しかし、私には確証がありました。
それを裁判に持ち込めば「プラズマTV」は
徹底的な検証で市場価値を失うと思いました。
その後、トリノオリンピック時に、
ECは「プラズマTV」輸入を認めました。
ただし条件づけがありました。
万一、視覚的や性能的な影響があった場合には
「全面的保障」が条件でした。
したがって国内の「プラズマTVメーカー」は輸出を見送りました。
その後プラズマTVメーカーでの爆発事故(小さく報道)もあり、
国内メーカーは撤退。
ほとんどのメーカーはプラズマTV商品化は見送っていました。
当初私の発言は徹底的な批判批難を受けましたが、
製造現場でのあまりにも「商品生産問題」を、
私は見ていただけに「プラズマTV」商品性無しは確信していました。
最も、プラズマTVもプラズマモニターも
当初から私は存分に使っていました。
しかし、プラズマデバイスの製品化は可能でも、
商品化問題の余りにも問題点が多いことを時系列で追いかけていました。
私は、「技術特化」とか「技術進化」には
限りない魅力をいち早く認めますが、
「立ち止まって、佇んで」こそ、
詳細に製品性能が本当に商品化にふさわしいかは
製造生産技術を観察熟考が必要です。
「想定外」は技術には決して許されないことです。
私はかつて、「プラズマTV」での体験を思い起こします。
このアトランタ記念でのTVは
米国3大ネットワークとNHKにすべてが売れました。
私も自分のデザイン資料に一台持っています。

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