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「北京での役割、一旦終了」


   


     6月 30th, 2011  Posted 1:44 AM

北京国際交流基金からの招聘。
二ヶ所での講演を終えました。
急な申し入れでしたが、
今回は引き受けました。
プレゼン画面づくりは、いつものごとく、
北京入りしてからそれぞれの場所に対応しました。
国際北京日本文化センターと中央美術学院でした。
それぞれの会場は、すでに学生にとっては夏期休暇でしたが、
広報活動が成功して一般から学生までにプレゼンができました。
やり終えた充実感があります。
そして北京という中国の首都から現代中国の些細な一部を体験。
交流基金のスタッフの皆さん、
そして通訳のT先生から連日同伴してくれた留学生T君感謝です。
一時間の講演後、会場からの質問は多岐にわたり、
それは中国の活気を象徴していました。
モノ真似商品=違法商品を見て回ることもできました。
最初の金額から、どんどん値下げをし、
私の車椅子を握ってともかく「買わそう」とする熱心さには、
市場経済主義の中での商売構造で生きる人たちの必死さがありました。
講演後、直接質問してくるデザイン学生は英語で語りかけ、
マスコミ取材記者の質問も、的確に「明日の中国とデザイン」、
この関係解を求められました。
そして、「日本が復興することを信じている」という言葉を、
学生諸君から丁寧に言われることに感激しました。
現在進行形プロジェクトは企業からの要望で紹介出来ませんでした。
PKD を中心に、私の研究室学生の作品も見せることができました。
「デザイン」を「外観づくり」という認識に対して、
世界貢献や社会制度づくり、そのデザインの役割を伝えました。
結局彼らはモノ真似産業を自覚し、
そこからの脱出を狙っている真摯さが質問の核心でした。
そして、毎日私の中には震災と特に原発の収束状況でした。
震災直後、日本人の道徳観は中国から敬意を受けましたが、
リーダーシップの無い日本の政界の愚かさは見抜かれています。
中国も四川省の大震災がありました。
しかし、大震災直後からのリーダーシップ制との比較は明確です。
ホテルの冷房は寒すぎます。
帰国すれば、日本の暑さ・節電の生活が待っています。

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