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『ヘルメットとヘッドライト、デザインの見直し』


   


     8月 27th, 2014  Posted 12:00 AM

学生時代は山岳部ロッククライミングで常にヘルメットを使い、
企業C.I.では、建設用ヘルメットを見てきました。けれども、
日本の天災状況をみると、一家にそれぞれが必須になりました。
私なりに選びぬきましたが、デザイナーとしては不満です。
折りたたみヘルメットは出張用ですが、これも不満です。
私はタクシーに乗ると質問をします。
東京では、優れた企業は、客用自分用も装備し、ECD訓練も修了。
ところが、大阪のタクシーはまったく訓練皆無ですから大問題です。
もはや、天災対策での訓練や装備準備は「空振り」でいいのです。
今のヘルメットは、FRP製ですが、内部防御材にはもっと熟考設計、
さらに、72時間体制や酸素吸入やもっと、いざ!が出来ていません。
今回、広島の土砂災害には開発途中ながら現地実証をしました。
開発途中でしたが結局、対応量をボランティアとして持ち込みます。
その素材はH2Oセルロースです、
人的労働対応こそ最大のデザイン懸念としてミッション化検討です。
当然、現地入りの企業C.I.としてのヘルメット・ヘッドライトと判断。
危機管理学自体の学術性は基本でしたが、危機は管理不可能。
よって「危機解決の実務」はデザインが集中して主導すべきでしょう。
その代表的なモノに、私はまず、日本だから出来るヘルメット、
日本だから出来るヘッドライトは組み合わせて、かつ性能拡大を
デザインし直す必要性を感じています。
なかなか、本気度がイメージ負けしてしまいますが、
今の日本がこの危険性を最大の機会=危機としてやり直す、
その気概をもって新規デザイン対象にし直すことだと思っています。
ヘルメットは、軍事からの歴史性がありましたが、
これからは、もっと危機性からの発想であれば、このデザインこそ、
デザイナーの力量とそれを実現する企業があってほしいと願います。

gpgp.tokyo


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