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『資本主義からの逃走』
  「資本主義で民主主義を防衛している大きな錯覚」


   


     1月 6th, 2010  Posted 8:00 AM

錯覚

民主主義は、近代市民権で最高かつ最大の理想主義?。
私はそうは思っていません。
民主主義はある意味では、
「無血革命」での勝利成果なのでしょうか。
そうだとするなら、
「革命」は、民主主義の体制下では不可能だと思います。

だから暴力的な「革命」を私は望んでいるわけはありません。
なぜなら
「革命」と「革新」は、まったく意味が異なっています。
「革命」というだけに、「いのち」がかかっています。
「革命」は血が流れて「痛い・苦しい」はずです。
そんなのは嫌です。
「痛い・苦しい」というのは、
私はどれほど体験してきたことでしょうか。
だから、
民主主義は本来、決して、
痛かったり、苦しかったりでは無いはずです。
ところが、人生・生涯には、痛みや苦しみがあります。
それを民主主義が全て解放してくれるわけではありません。



「革命」の革という象形文字は、解体された獣の皮です。
「ピィーン」と張った「革」に刃物を入れることが、
「革命」・「革新」の「革」を表示しています。
私はもう一度、問い直します。
民主主義は語られれば語られるほどの理想主義でしょうか。
絶対に「民主主義」が大きな隠れ蓑になっていると思います。
その隠れ蓑を補強してきたのが資本主義かもしれません。
そろそろ、民主主義が民衆主義を言い換えている、
その事実をあぶり出す必要が私はあるとさえ思っています。
資本主義と民主主義の狭間に常に起こっているのが「錯覚」。

私はこの「錯覚」を見極めてこそ
「美」・「義」・「善」が、
やっと自分の表現に込められると考えています。

美・義・善


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