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Posts Tagged ‘医薬品’


『ワクチンをDNAで判別することが肝要です』


   


     2月 23rd, 2020  Posted 9:00 PM

これは阪大でやっていたプロジェクトです。
ワクチンのシリンジを含めたデザインシステム開発とともに、
感染症のうちでも結核に絞り込んで、
「遺伝子検査システム」を
検査から確定、ワクチン接種までの流れをデザインしました。
「ワクチン2種」を決定させるまで5時間で判別できます。
DNAからは、マッチングする薬品が解りますが、
薬剤品が商品として売れなくなるので
今はまだ徹底解明は「やってない」のです。
それこそ、今ではジェネリックの展開が増えていますが、
私も使用している循環器系での薬は、
米国ではジェネリック外しが多いです。
私はできる限り、先発医薬品を選択しています。
入院すると、自動的にジェネリック医薬品になります。
利益確保重視や薬漬けは、
医療界と薬剤界の闇だと私は思っています。
今回の新型コロナウィルス対策については、
日本の感染症テクノロジーに期待感がありすぎました。
先手を打つこともできずに、閣僚の対策会議欠席、
検査もれなど危機意識がゆるんでいたのかもしれません。
早急に政界が、もっと確かな医療を確かめ先導することです。
私としては「生物兵器」との意識で、
国民の安心安全に徹底して臨む姿勢がなければ
オリンピックを迎えられないのではと考えています。
DNAとRNAのシステム、
医療界と薬剤界を「立て直す」ことです。

* ワクチンとDNA


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『ジェネリックプロダクトの盗用悪用が始まっている』


   


     7月 15th, 2015  Posted 12:00 AM

Genericという言葉がもつ意味は、とても優れていました。
元来は、薬などが商標権などに囚われずに一般的なと言う意味でしたが、
このノーブランド性を最初は借用していたのが、
医薬品以外、特に家具などにジェネリック家具となり、
それは意匠権などが消滅するとジェネリックプロダクト、
ジェネリックデザインへと盗用されるどころか、
オリジナルデザイナーの名前を消し去り、
オリジナルデザインの価値観を完全無視し出しました。
ジェネリック医薬品の考え方は、優れていたと思います。
これはインドの国策として、医薬品の物質特許を、
インド国内では認めない=貧困層に医薬品を提供する政策でした。
しかし、そうなると創薬にかかった開発費は無視されたことになりました。
そこで、後発医薬品をジェネリック医薬品として、
先進国家も製造を開始することになるわけです。
ジェネリックというノーブランド性を、
家具業界が借用しかつては素材や生産方法では高額であったモノが、
コストパフォーマンスなどが性善説であったのはほんのわずかでした。
特に、ジェネリックプロダクト・ジェネリック家具が、
中国のモノ真似主義を根本で支えることになると、
倫理感の無いデザイナーは平気でこれを悪用することになったのです。
日本では意匠権で20年保証をしてないとするなら、
オリジナルデザイナーの死後に、オリジナルデザインを消し去り、
それは「私のデザイン」だとまで主張し始めるのです。
法的には問題は無いのかもしれません。
ジェネリックプロダクトならば、
今ならここまで優れた新素材・新生産方式で、
オリジナルデザイナー名を明記して、
リデザイナー名としての表記なら私も納得するでしょう。
しかし、デザイナーという職能は、
美・義・善を職能倫理観としているならば、
ジェネリックデザインはやらないはずです。
まして、オリジナルデザイナー名を消し去って、
自分名でデザインしたともなれば、これは盗用悪用です。
先般、私はシェーカー教徒デザインを
まったく自分名としてきた作品を審査委員に検討を図りました。
当然のこと、知らなかったが、これは盗用!という意見でした。
オリジナルデザイン、
とりわけアノニマスデザインを徹底的に学ばされて育ってきた者には、
ジェネリックプロダクトに関与することは、
デザイナー哲学として絶対に踏み込まないことは明確です。
まして、政治的な権力で受賞対象にしてしまい、
意匠権を盾にしてライセンス生産のオリジナルを
デザインの歴史から、
抹消させるなどとは許されるものではありません。
ジェネリック医薬品のディメリットが、
やがてジェネリックプロダクトに反映するでしょう。
ジェネリック医薬品の物質特許無視が
招いてしまった薬剤特許は後発医薬品の効能を失わせているのです。
おそらく、ジェネリックデザインを悪用しているデザイナーは、
彼のこれまでのデザイン全てが拒絶されると危惧します。

*モダンデザイン源流を自分デザインにしてはならない!


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『医薬品業界の誤った市場認識と経営方針・大錯誤』


   


     12月 14th, 2014  Posted 1:04 AM

酒や煙草企業が市場拡大をめざせばめざすほど、
アルコール依存症や癌発症患者が増加することは明らかです。
酒・煙草企業の市場認識には社会学的な倫理性が制度化されるべきです。
同様に、病気患者の治療や療養には医療機器や医薬品は大量に不可欠。
よって、患者は購入者やユーザーであり、医薬品業界では、
企業利益獲得のために患者数の増加が期待視されることも分かります。
それならば、患者獲得のために医薬品企業の進歩があるのでしょうか。
そうなれば、ディスポーザブル=使い捨ての医薬品・医療機器部品が
と当たり前の企業方針がそのまま企業理念になります。
ディスポーザブルなモノの破棄処分性など、その制度は、
患者あるいは人間主眼なものであるべきです。
しかし現状の制度では、企業擁護的なことが多いと判断しています。
たとえば、人工透析、ずばり人工腎臓であるダイアライザーなどは
すべて使い捨て使用のモノばかりになっています。
しかも人工透析を必要とする患者は増加する一方です。
そしてディスポーザブルなモノが商品となり、
人工腎臓の進化は、市場占有率の競合だけになっています。
人工透析だけにかかわらず、医薬品企業の方針は、
あらためてユーザー認識の大変更が確約されなければなりません。
つまり、あくまでも人間中心主義であり、社会保健学的な認識です。
医薬品企業は、極論すれば使い捨て商品を生産しないこと。
万が一にもそのような商品は、リサイクル性や廃棄制度の一新です。
医薬品業界のために患者が存在しているわけではないこと。
患者の存在があるから、医薬品業界には消費構造をさらに進化させる
購買・使用・廃棄・回収・リユースの新制度化です。
この新制度化と医薬関連商品のモノづくりは同次元だと考えます。
私は、この社会保健学性を医学・薬学・工学の学際化を
「コンシリエンスデザイン看医工学」と定義しています。


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