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Posts Tagged ‘問題解決手法’


『コンシリエンスデザイン仮説をレジリエンスデザインから』


   


     4月 26th, 2015  Posted 12:00 AM

デザインは問題解決の実務的手法だと主張をしてきました。
特に、危機管理とデザインを実際に取り組んできて、
私の結論、信頼安全性工学からも、
「危機は管理できない、むしろ、危機は解決する」という結論です。
そこで、コンシリエンスデザイン:consilience design という
提案に結びつき、それはレジリエンスエンジニアリングから、
レジリエンスデザイン:resilience design という領域が
絶対に成り立つということが実際的な開発事例でした。
そして、問題はsilienceという言葉の歴史的な転移から、
なぜ、コンシリエンスやコンシリエンスが生まれてきたかです。
デザイン・デザイナーという立場からの再考と仮説化に至っています。
そこで、プレシリエンスデザイン:presilience designと、
メタシリエンスデザイン:metasilience designという新造語で、
まさに、コンシリエンスとレジリエンスという問題解決手法を
デザイン的な位置づけ論理にすることができると考えています。
明らかに、コンシリエンス自体が造語であり、この造語から
学術+芸術、文科系+理科系の「統合」をデザイン思想化する、
この発想がありました。
そしてその反事象にレジリエンスという心理学的な
どのような問題に取り囲まれようが、積極果敢な自己認識論が
存在していることが明白になってきています。
そこで、レジリエンスという精神性の強靭化と
コンシリエンスという統合化への前準備思考、
そのデザイン:presilience designと、
強靱的な心理性と学術芸術の融合・統合性を
さらに包含する思想をmetasilience designと仮説化しています。
これこそ、すでに起こってしまった危険=crisisと
起こるであろうと予測される危険=riskへの危機対応という
問題解決の手法になると、現在、この論理化を基盤にして、
未来創出の実務的デザイン、その事例づくりを開始しています。


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『三つの革命・予測は当たっていた』


   


     1月 22nd, 2014  Posted 12:00 AM

大学人になって18年になります。
18年前に、私は三つの革命を予測しました。
「光重合革命」は、光造形から3D-Printingを経過しています。
「電磁波革命」は、範原発を促し新たなエネルギー革命を予測。
「遺伝子革命」は、とうとう遺伝子読解を成し遂げています。
特に、私が考えてきた遺伝子革命は4D-CADになるものと考えます。
昨今話題の自己遺伝子を判定するブームになりつつありますが、
実際は遺伝子判定では、実子判断だけではなくて、
将来自分の疾病予測も可能になってきました。
また、自己遺伝子で服用可能な薬剤決定も可能になっていますが、
薬剤経済学的な制度によって緊縛されているのも事実です。
しかし感染症判断では、デザインがこのシステム開発が可能です。
だから、私は今後のデザイナーの知識獲得では、
この三つに対応できうるデザイナー教育が肝要だと思っています。
それは、デザイナー教育においては、
専門学校や美術系大学では不可能になってきていることです。
もちろん、デザインは問題解決手法にデッサン力は不可欠ですが、
それ以上に、理科系的な能力が必要です。
私自身はすでに大学も定年退官しましたが、
総合大学での理工学・医工学・文理学・政経学すべてが基盤だと、
これからも主張していくつもりです。
そのシンボルとして「遺伝子革命」へのデザイナーの眼力、
これが最も大事なことだと認識しています。
つまり、知識・見識・良識・胆識を遺伝子で判断すること、
そんな時代が必ず来るでしょう。
そうなれば、デザイナーになる能力判断も可能になります。
ようやく、感染症を遺伝子判定するシステムがデザインでこそ、
革新させていく時代に入ってきたという印象があります。


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