kazuo kawasaki's official blog

Posts Tagged ‘問題 情報の循環性’


『資本主義からの逃走』
「資本アイテムの再整理は、新たなイノベーションを誘発・5」


   


     4月 4th, 2010  Posted 12:01 AM

結論
私は三つの実存的な認識論をデザイン手法の背景にします。
循環性
まず、イノベーションは、単なる「技術革新」というのは、
ひとつの局面的な解決行為であり、解決方向でしかありません。
本来の意味には、経済=経世在民を維持するための意欲、
その活性化、それは循環性でした。
簡潔に言い切れば、「景気」という日常感覚の社会生理感であり、
そのままの実存性で語れば、「生きがい」や「働きがい」です。
したがって、再度、なぜ技術革新と直結しているのかといえば、
技術・技・術という行動規範や意欲活性化の方法と思います。

私たちの環境の要因には、
物質・情報・エネルギーが要素、その基軸性があります。
それぞれの軸性が、
活動的な時間性や経年性が加われば、要因化します。
この要因化へ向かう循環性がイノベーションと理解可能です。
アポリア
ところが、この循環性を遮断し、
到底維持も実行も不可能化することを「アポリア」と言います。
もし、循環性=生きがい・働きがいの停止は「死」に至ります。
実存的には、絶望であり、死に至る病と言われました。
現実、技術進化は常に「遮断性」が待ち受けています。
循環性の停止が不可避事態が発生します。
その時の姿勢は二つしかありません。
積極性と消極性
その事態への積極性と消極性です。
この極性から考えれば、
技術を受け入れるか、技術を拒否するか、の二者択一です。
最も顕著であるのは、
エネルギー技術論に反映していることは明らかです。
積極性の分離対決こそ誘発因
その実例が、「原子力運用」に関する賛否両論議の熾烈さです。
原子力技術は、問題解決をアポリアとする消極論と、
問題解決の技術推進への積極論は、
問題解決の技術停止への積極的な反対論が、積極論を分離しています。
私の判断は、この原子力技術の推進・対・反対という積極性、
この対立が、イノベーションの反発誘発だと考えることこそ、
最も知的なデザイン手法が主導するイノベーションの、
レトリック、あるいはメタファーとなるものと判断しています。
デザイン態度
したがって、デザイン態度、すなわちイノベーション支援は、
技術革新への姿勢としてのデザイン手法を明確化する、
その分離積極性の有無こそ、結論だと思っているわけです。
エネルギーによっての、物質と情報へのデザイン手法が、
現在最も論議を決着し、緊急的な具現化の創出が求められているということです。
デザインによってのみ、イノベーションの誘発は、
いわゆる文理融合であり、分離融合とさえ断言できます。


目次を見る

12月1日川崎和男のデザイン金言 Kazuo's APHORISM as Design


   


     12月 1st, 2009  Posted 9:00 AM

12月1日 赤口(庚辰)

問題は、情報の循環性、簡単に言えば、
新聞の回し読みや回覧板のような情報機器や
システムの循環性を街角に配置できるか、
ということになる。

今のところその代表的なモノは電話だろう。
つまり、電話を例にとれば、電話で生産から
再生までの生態系に合致する社会を
つくっていけるのかということだ。

『プラトンのオルゴール』
街角のエコロジー


目次を見る