むしろ、芸術が、
その表現に対象化した
観念や神話、
寓話、宗教などの
荒唐無稽さこそ、
言語の持つ自由奔放さと
言語への畏敬を
整理していたのではないかと
評価したい。

想像力をメディアに、
やがて、
モノの経済性と政治性を
管理することが
「寓話としてのデザイン」、
その目標となるだろう。

そのために、
想像力こそ
世紀末のメディアにする
必然がある。

想像力が単純な明快さを、
社会に大衆の面前に引き出す、
そんな新しい
モノの体系づくりをめざすこと。

想像力を強化する
民主主義と経済を仕込むための、
寓話としてのデザイン、
こんな荒唐無稽を、
デザインが語りベとなって
語ること。

そして
デザインの大きな想像力なくしては、
この寓話性は生み出せない。

それは単純な荒唐無稽を、
モノの背景に置く作業に
ほかならない。

こうした状況からの解放に
「寓話」のプロット性を
デザイン手法として
与えてみたい。

それは
覚醒しているデザインへの
大きな期待と、
眠りから覚めない
これまでのデザイン手法、
この葛藤が原因である。

この懐疑が
デザインを
金縛りにしようとしている。