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Posts Tagged ‘指向性’


『スピーカーシステムの色光変化が簡単に実現されている』


   


     1月 17th, 2015  Posted 12:00 AM

私の美大での卒業制作は、400Wのプリアンプとメインアンプ、
そして、スピーカーシステムは無指向性でSPユニットを天井向けでした。
ユニットはアクリルシリンダーにCdS(硫化 カドミウムセル)によって、
入力周波数で、光量変化をさせる照明器具兼用でした。
アンプはじめ回路関係は、応用物理に進学した高校時代の親友であり
後に彼は、大きな進学塾を経営して今は会長になっています。
そんなこともあって、音響空間は音楽と連動した、
照明空間が可能だと以前から思っていました。
どういうわけか、ワイフがこのJBLのiPhoneアクセサリーのSPを
出張用に気に入っており、しかも小さなシリンダー表面は、
iPhoneで色光のパターンまで自由に変化ができます。
私自身のオーディオ感覚では、音響的にはラウドネス的過ぎますが、
まぁまぁそれほど、目くじらをたてて駄目出しはできません。
それよりも、オーディオ分野のデザイナーを目指していた、
その当時に実現したことが、40年経って商品になるまでの進化です。
最近、ワイフがこのスピーカーがえらく好きらしくて、
私の過去のアイディアでは、光導電体=フォトレジスタに出会って、
これなら、音の周波数を変えられると下宿で何度か実験をしました。
無指向性スピーカーについては、最終プレゼで、柳宗理先生から、
「人間の耳は正面性があるのに・・・」とか批判を受けましたが、
当時、フランスのオーディオ雑誌に登場し始めていた、
無指向性スピーカーの写真などを見せて納得してもらいました。
多分納得出来なかったようですが主任教授は過程を熟知されていたので、
私のデザイン意図をさらに細かく説明してもらったことを思い出します。
無指向性スピーカーは、音場をつくり、
指向性スピーカーは、音像をつくりますから、
自宅はこの二つでこそ、日常的な生活音響空間だと思っています。

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「スタートレックの時代が、現代すでに重なってきた」


   


     9月 13th, 2012  Posted 12:00 AM

SF-TV番組「スタートレック」は1966年の想像力表現です。
映画化もされてきました。
ほぼ、半世紀前からの作品にもかかわらず、
世界中に多くのファンがいますが、私もその一人です。
これらは、「フェイザー」と呼ばれている、
この物語りに登場する「位相変換型エネルギー兵器」。
Phased Energy Rectification武器と言っていいでしょう。
Phased Energy Rectificationというのは、
指向性ある位相エネルギーの整流ビームという設定兵器です。
現実的には「フェイザー」は、
電気ギター音の位相をずらせば音の干渉効果で、
周期的な音色づくり=エフェクターが存在します。
手前(右)は、その形態をガジェットとして、
レーザーポインターという玩具であり、
上は、TVリモコンになっています。
この「フェイザー」は、
2260年代後に進化していくことがストーリーになっています。
モデルチェンジしていく形態デザインが確認できます。
そういう意味では、半世紀前にこうした発想があったことを、
特に、デザイナーは知っておくべきことだと思っています。
最近、デジタルTVは峡額縁ゆえに、
新しい造形デザインなどもう存在しないなんて話を聞くと、
日本の家電、デジタルTVが貿易産品にはなりえない
貧しい発想が企業に漂っていると批判しておきます。
まだまだ、真に想像力を強化すれば、
革新的なTVなどいくらでもデザインが可能です。
ともかく、次世代デザイナー、インハウスデザイナーは、
「スタートレック」を教科書にするべきでしょう。


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