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『日本の繊維産業、その先鞭をつけた人たちの偉業に続け』


   


     7月 29th, 2014  Posted 12:00 AM

福井にいる頃、すでに私は当時の織物組合の青年部会で、
新ブランドと製品開発をし、部品すら、すでに開発をしていました。
しかし、まだ若かった私は信頼されることもなくて、
そのデザイン企画は発表出来ませんでした。もう27年前です。
が、最近日本のあるとても話題企業の商品は過去の私の提案でした。
青年部会長は、現在、この企業団体の理事長になって再度、
私には重大な新ブランドづくりと製品開発指導を委ねられました。
そこで、私は日本の繊維産業の歴史性から、これだけの人物、
彼らの足跡を求めて、日本の繊維が「絹織物」からの出発を知り
起点は、由利公正(五箇条の御誓文)の仕掛けから始まりました。
「絹織物」を欧州から学べと指示した由利公正は、
京都から三名の人間が欧州の織物を学んで帰国し、彼らによって、
今年大きな話題となった「富岡製糸場」も指導をしていくわけです。
近代産業化をしていく織物産業は次第にその精緻さを求めます。
1870年には「富岡製糸場」が企画され、三人が帰国して指導し、
彼らは京都にもどって西陣織りにつながり、
福井には4名の先達によって、「羽二重」が生まれてきます。
1893年には人絹取引所までがこの産業を確約たる輸出産業になります。
私は、なぜ由利公正が殖産興業の手立てを政策に持ち込んだ理由は、
橋本左内などに学んだことが連綿としていく歴史性を辿りました。
このことを教科書の副読本にしていこうと考えています。
私はこの先達たちの先鞭性を継承してさらに再活性化を考えました。
新ブランドは、布の基本=絹からポリエステルまでを感性評価し、
その学術的な整理から、新製品発表を目指してきました。
歴史性・感性評価・織るから創るまでを発表していくつもりです。
日本の絹織物ゆえに、先達たちが「何を大事にてきたか」を
私は新ブランドと新製品アイテム開発をデザインしていきます。

『「織物・布の感性的評価軸=オノマトペ」産地福井から発信』


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