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Posts Tagged ‘機械式’


『デザインでは無い「教育」が奇跡を起こす』


   


     2月 23rd, 2019  Posted 12:00 AM

もう長い間使ってきたストップウォッチです。
今では、ストップウォッチもいろんなスタイリングがあり、
そしてスマホの機能で事足ります。
これは、東芝時代からのモノで、一番使ってきました。
CMやMCの業務の中で時間を管理していました。
機械式で随分の時間が過ぎましたが、正確でとても正しいのです。
カチッと刻む所作もやっぱりいいです。
工業デザイナーでしたが、Kチーフからは、
手掛けた製品のコマーシャルなど、経験を積ませてもらいました。
MC(マスターオブセレモニー)も、ディレクターになり、
デザインした製品を中心として関連したすべてをやって、
こういった経験から、デザインディレクターになれたのです。
数人で最初は構成していました。
東芝時代から工業デザインと様々なグラフィックもデザインしてきました。
今も、ある企業のC.I.をすべてやっています。新作とともに70年をC.I.。
グラッフィック、そして映像、動画も手掛けました。
これまでの作品集では、プロダクトだけで、
グラフィック関連のデザインには頁をさいていなかったのですが、
そろそろまとめてもいいかもしれません。
もう、私は22年間の大学人をやめて、
弟子達が企業だけでなくいくつかの大学に行っています。
この4月から、一人を大学に送り出します。
「君はデザインが『奇跡』を起こすと思ってるかもしれないが、
『教育』が奇跡を起こすんだよ」と、
金沢美大の恩師 故・松村先生から言われたことがあります。
私のデザインの遺伝子の断片、欠片を受け継ぐ教え子が、
教育で奇跡をつないでくれるよう願っています。
ストップウォッチを見れば、
自分の時間もこうやって過ぎていくのでしょう。


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『時計業界を変えると思っている』


   


     11月 22nd, 2018  Posted 12:00 AM

近頃、時計はApple Watchばかり使っています。
38mm、 40mmはワイフ、 44mmは私用です。
これらは、Apple Watch Series2、 Series4、 Series3なのです。
私は多くの時計を持っているのですが、
このところは結局Apple Watchです。
そしてこれらはすべてApple Watch Hermesです。
写真には写ってないですがSeries最初のApple Watch Hermesは、
日本やパリなどいろんなところでリクエストして
必死に入手した想い出があります。
あんなに恋い焦がれたミニッツリピーターやムーンフェイズでしたが
今となっては機械式でとても高額な時計には全く興味がありません
(今のところは)。
ある経営者の時計談義に感銘し、
生まれ年の時計、1949年製造を探しました。2つだけあります。
1949年のモノは限られたブランドしか製造確認がとれないのです。
これらは段々と高く交換価値ある時計となっています。
しかし、Apple WatchのHermes仕様は一段と進化しています。
今回ワイフ用にSeries4はタイミングよく手に入れることができました。
ようやく時計産業は終焉するのではないかと思います。
時計産業はまもなくAppleによって壊されるでしょう。
私のSeries3でも様々なアプリを使っています。
心拍数を管理、水分補給サポートとトランシンバーなど約10点はあります。
まだ新しいiPhoneには変えていませんが、これで十分です。
なのにApple Watch、iPhoneでもSiriに喧嘩をふっかけて
コミュニケーションをとっています。
腕時計は人間が考え出した星の測定器ですから、
ますますこれまでの時計の性能性から機能性が増えています。
性能性からの発見が様々に変容していることは確認できます。
高額なブランドは何だったんだろうと思いますが、
所有価値から解放されず鑑賞用、使用価値は断然Apple Watch。
星の測定器は、今では人間とのアプリケーションがもっと増え
これまで計測や分析もされていない
私たちの心や身体に応答していくと考えています。


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『腕時計という「祈り」の形態とその進化』


   


     11月 26th, 2017  Posted 12:00 AM

時計は人類が決定したある意味では、とても勝手な「取り決め」にすぎない。
だから、自分デザインでは、
「人間は天体の動きを見て、時刻という測定機器を創った」という、
壁掛け時計をデザインしました。
これはクーパーヒューイット美術館にて、
20世紀の「The Clock 」という称号と永久展示に「HOLA」はなりました。
もう30年前のデザインですが、今も商品になっています。
しかし、腕時計での自分デザインはまだありません。
壁掛け時計をそのまま腕時計にするというのは、
デザインとしては安易過ぎる引用に過ぎないと思っているからです。
腕時計は、それなりに高級時計から自分の遊び的なモノデザインはあります。
中国製では、ブランド盗用のソックリ時計が氾濫していますし、
その技術はとても進化してきています。
しかし、Apple Watchの登場において、最初の製品は、
基本的な電源、短時間過ぎて正直、機械式には及ばないと見てきました。
しかし、最近の進化は追い求めてみるべきことが増えてきています。
私自身、Apple Wtch第3世代を常用するようになっています。
私は指輪・ブレスレット・腕時計など、
腕や手先、指先への装身具は自分表現では、母との思い出があるからです。
それは私が美大入学し、デザイナーを目指すことになったとき、
母は私にブレスレットと指輪を買って
「男だからこそ、身に着けなさい」と言われました。
だから、指輪もブレスレットも相当に持っています。
しかし、腕時計に関しては、デザイン依頼も受けたことがありますが、
まだまだ納得出来ないことがあり、自分デザインはありません。
現在は、Apple WatchとiPhoneが私の日用品であり、
自分表現の一つになっています。
男がそのようなモノという意識や感覚は私にはありません。
むしろ、男だからこそ、ある意味では女性の装身具こそ、
極めて重要な自分表現と思って見ています。
デザイナーとして、いわゆる装身具の原点には、
大げさな言い方をすれば、「生きていることの祈り」という身体性が、
私は明確にあると思っています。
装身具である指輪・ブレスレット・腕時計に、
「祈り」という人間、その弱さを自己認識する方法だとさえ思っています。

* 『自分デザイン代表作はアプリでも展開、そして無念。』
* 『「時計」はデザイン対象、デザイン力量が試されている』
* 『ドクターウォッチ・アプリのバージョンアップ』
* 『腕に取り巻いてしまった連鎖と連動する情報時代』
* 「いっちょらい」


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『機械式腕時計とスマートウォッチの出現から』


   


     7月 15th, 2017  Posted 12:00 AM

時計の歴史はまずスイスでのトゥールビヨンやムーンフェイズ、
ミニッツリピーターなどこうした発明から機械式が発展しました。
そこに日本からクォーツ(水晶発振子)が特許無しオープンで、
一時期はスポーツ関連では必ず日本の時計が制覇していたのです。
スイスはこのことで改めて国立の時計士学校を充実して、
ほぼ10年で、今や高級時計機械式を復活したのです。
歴史的には、発明の数々、クォーツ式、そして高級機械式が特に、
男性ファッション雑誌では主流でした。
ところが最近、Apple Watchなどスマートウォッチの登場で、
腕時計の歴史は一変したと思います。
私自身腕時計は絶対に50万以上は持たないと言って実行していましたが、
一度、盗難に合い、いわゆるブランドモノが数点一挙に盗まれました。
これはかなり悔しくて、それなら余裕があればとそれなりの時計もあります。
時計は、人類が決めたいわゆる測定機でありましたが、
スマートウォッチになってからは、腕時計の機能が格段に増えました。
支払いからバイタルデータ、睡眠管理までがそれこそ毎月進化しています。
私デザインもクォーツ式は何点かあります。
そして最近ではほとんどApple Watchばかり使っています。
それこそ、私自身ブレスレットも大好きですから、
腕時計とブレスレット、これはとても重要だと考えます。
ブレスレットが好きな理由は、美大入学時に母が指輪とブレスレットを購入。
父から叱られると思っていましたが、
案の上、「男が何だ、その指輪と腕輪をして」でした。
母が美大に入ったんだから思い切り良く言われている「気障」にしなさい、
この言葉を今も守っています。
時計は今ではスマホでも確認ができますが、腕での様々なデータ管理や、
それでの行動管理が出来る時代になったことです。
結局、機械式でしかも高級さというのが、「情報化」でスイス製機械式では
もはや市場性が終わるのでしょう。
しかし、私も生年1949年機械式を大事にすることはあるでしょう。

* 『物欲によるモノの美と美あるコトへの自分』
* 『腕時計には本来、機能性の無いモノだった』
* 「私の必須道具だから・iPhoneアプリにしてみた」
* 「日本のモノづくりが構築すべきこと」
* 『腕時計というモノの機能性、その反射・代謝・照射ゆえ』


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『ファッション雑誌での製品デザイン紹介の今後』


   


     7月 3rd, 2017  Posted 12:00 AM

最近の雑誌、そこには工業製品があふれて登場しています。
眼鏡などは、模倣が多くやなぜコレがとかを
プロとして編集意図、センスを疑います。
また、眼鏡しかり、時計にいたってはメーカー宣伝戦略が氾濫しています。
そして、もはやかつての機械式腕時計の時代は終わりつつあります。
しかも今では、最新雑誌30数冊はPadで読めてしまう時代です。
40代当時はいくつかの雑誌に製品紹介や製品批評の連載もしていました。
最近、ファッション誌で製品紹介をしました。
デザイナーですから、自分の作品である商品をとも思いましたが、
それは自分で違反だと考えました。
そして自分自身が使用していてデザインによっての
性能・効能・機能を満足させているモノを選び抜きました。
結果はどうしても、光と音の製品=モノになっていて、
自分でも笑ってしまいました。
何しろ私が美大で最も生涯は音と光、
これらのデザインでと思っていたからです。
ヘッドホン、これは最高級であり、
現在のヘッドホンやインナーホンでの電磁波問題を解決しています。
また音、音響ではワイヤレスであり、これも最高のモノを選びました。
ワイヤレスというのは、音も光もWiFiを運用していることです。
私はこの三点でしたが他の批評されたモノも極めて正確な商品選別でした。
現在の出版業界はおそらく商品の情報化では、
必ず、センス、ファッションセンスとデザインセンスが問われるでしょう。
しかし、ファッション性とデザイン性は同一性と差異性がセンスという見識、
それが問われると共に雑誌形式からの離脱性に革新化が求められるでしょう。

Staff Blogにて詳細

4日・多摩美大にて特別講義16:30より
5日・「日本文具大賞」で表彰式にて総評

* 『ファッションも完全完璧な信用・信頼・安全・安心だ』
* 『ファッション誌で知ってさらに自分ファッション』
* 『腕時計には本来、機能性の無いモノだった』
* 「デザインすることの勘違いは大間違い」
* 『失われてしまっているジャーナリズムは雑誌に歴然』


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『ファッションも完全完璧な信用・信頼・安全・安心だ』


   


     12月 3rd, 2016  Posted 12:00 AM

またまたスマホを買い換えました。
iPhoe7のそれもジェットブラックです。
理由は簡単です。こうしたガジェットはともかくいつも新製品。
よく、新製品は故障するかもしれないからとか言われますが、
そういうことには自分は一切気にしていません。
私は「どうせ人間自身が完璧ではないのだから、その製品が故障する」、
このことでは、リコールを容認する立場でしたが、
信頼・安全性工学である宇宙工学を
いとこから知ってから「完全な製品づくり」、そのデザイン、
これが工業製品の大目標でなければならないと考えています。
故障やリコールを絶対に皆無にするということ、
それは信頼し信用し安全であり安心が
工業的モノづくりの最終決定であること。
人間だからこそ、工業製品とのあり方の根本に今頃再決定したのです。
確かに宇宙工学や医療工学に対する信頼・信用・安全・安心、
この完全で完璧さが最適解答だと認識しています。
そこでとりあえず持っていたApple WatchとiPhone7を完璧な使い心地を、
ということになると、かねてから私の連載や本づくりの編集者N氏の
この解説本で詳細を確かめようということになりました。
腕時計としてはいわゆる機械式のそれなりの時計、
全く新たな盲人用時計(デザイン出来なかっただけに無念なり)、そして、
Apple Watch(HERMES)をファッション性としても選んでいます。
そして、iPhone7との新しい連携、
この信用・信頼・安全・安心を再確認してみようということです。

* 『物欲によるモノの美と美あるコトへの自分』
* 『腕時計には本来、機能性の無いモノだった』
* 『宇宙開発の信頼・安全性工学からデザインが学ぶこと』
* 『四句分別にある明解な「的」は曖昧性を強化する』
* 「デザインすることの勘違いは大間違い」


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『映像と音像を変えるHDMIケーブルの進化』


   


     8月 4th, 2015  Posted 12:00 AM

HDMIケーブルの進化は着実に進んでいます。
しかし、このことを詳細に検証したレポートを私は知りません。
自宅のTVが4Kになり、おそらくありえない配線を駆使して、
7.1chを実現しています。
そこで、HDMIケーブルも試しに4K用に代えてみたところ、
画像と音質が変わりました。
当然、現在のプレゼンテーションはMacからHDMIケーブルを使用。
そこで、このケーブルも替えてみましたところ、
画質は向上し、音質もよくなってきています。
オーディオ育ちの私には、スピーカーシステム用のコードも
それなりに選んでいますが、無論、否定派もいますが、
それはスピーカーでも何をつかっているかということになります。
当然、RCAコードもそれなりの品質が要求されていることは
試聴してみればすぐにわかることです。
正直、実際は老化により、左右耳聴覚には差が出てきていますが、
それは機械式の腕時計の音で簡単に確かめることができます。
そして最近はHDMIコードがどれほど良くなっているかということが
評論されていませんが、すでにWiFi環境では、
スピーカーコードも不要になってきていますが、
むしろ、ホームシアターとして、オーディオビジュアルをと考えれば、
TV映像は音楽コンサートとムービーは絶対にコントロールアンプで
音質を変えるべきだと思っています。
今では安易なスピーカーは、単なる拡大器でしかないモノもあり、
スピーカーシステムで周波数特性表も無いモノが氾濫しています。
それだけに、HDMIケーブルで映像と音像が変わるという事実は
見逃されていることは確かです。
多分、私も自宅での4K映像とオーディオシステムは、
スピーカーシステムも、さらにプリアンプ、メインアンプだけから
コントロールアンプ自体の新しい考え方が、次の三つで変革が必要です。
USB HDMI WiFi、この三つは確実に進化しています。


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『腕時計には本来、機能性の無いモノだった』


   


     5月 2nd, 2015  Posted 12:00 AM

私はある時期から時計もコレクションになりました。
そうしたら、Apple Watchが登場してきて、
果たして手に入れるべきかどうかを迷っていました。
なぜなら、Apple Watchを身に付けるべきかで迷ったからです。
そして、明確になったことがあります。
自分の時計のコレクションを見ながら、
時計を最もそれこそ性能的に進化させたのはブレゲでした。
また、日本がクォーツの知財権を放棄したことで、
時計原産地であるスイスの苦悩は10年に及びました。しかし、
彼らは機械式性能を進化させることや、国立時計士を制度化して、
スイス製こそ、腕時計であることを証明してきたわけです。
さて、Apple Watchは、デジタル式のウェアラブルPCですが、
確かに高額なモノも発売して、時計市場の席巻を狙っています。
私自身は、ムーンフェイス式に今は最も興味がありますが、
気づいたことは、時計は効能性の証であって、
ファッション性として、どの時計を身に付けているかが問題です。
そういう意味では、デジタル式ウェアラブル時計は、
機能性が拡大したのではなくて、
効能性を捨て去り性能をデジタルにしているモノです。
ということは腕時計の存在は効能性=何を身に付けているかが重大、
性能は、たとえばムーンフェイスで、効能性が確約されているだけに
どのようなファッションスタイルであっても、
三都市の時間が分かる効能と性能があるということにすぎません。
結局、腕に装着してみれば、
Apple Watchは性能だけに期待できるだけであり、
確かに、スポーツタイプと言われればそれ以上の性能はありません。
結局、時計はブランドという効能性が性能を決定しているだけであり
腕時計というモノには、機能性はまだ人類は見いだしていないと
私は思っています。
つまり、時計・万年筆・メガネという男の持ち物には
まだまだ、機能性の発明が求められていると判断しています。
ちなみに、この万年筆はブランドモノであり、デジタル、
スタイラスなのです。明確な効能的な性能進化があるだけです。


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『クロノグラフという発明はピクト表現の始まり・・・?』


   


     5月 19th, 2014  Posted 12:00 AM

精密高級品といえば、時計・カメラ・万年筆が筆頭です。
そのなかで、腕時計の高級品は今ではすっかりスイス製です。
私自身、一度、泥棒に侵入されて高級時計を盗まれました。
このショックは今も残っています。
当時、泥棒は高級時計だけを盗み、モダンデザインの時計だけが
盗まれずに残っていたことでモダンデザインの価値を知りました。
スイスは、日本のクオーツ時計に敗北してから、
彼らは機械式に徹底して学校を創設し拘り抜いて、
今ではすっかり高級ブランド時計を見事に成功させました。
私も機械式をいつも丹念に見詰めてきましたが、
いわゆるクロノグラフは時計形式でしかなく、この使用方法は、
ほとんどの人が知らないと思っています。
そして、デザインでも安易なクロノグラフが蔓延しています。
クロノグラフはフランスの特許であり、時刻時計をさらに、
ストップウオッチ化したものですが、
それでも、スプリットタイムをサブベゼルで表現したものは
今ではほとんどアンティーク時計で探さなければなりません。
クロノグラフとは文字通りクロノ=時間とグラフ=描くことです。
だから、サブベゼルには、スプリットタイム表示が当然です。
しかし、そうしたクロノグラフは存在していません。
今ではクオーツ式のクロノグラフまでありますが、
本来のグラフ化をスプリットタイムで表示できるモノは無く、
私はドクターウオッチとして、心拍計を時計表現しました。
それはピクト表現を時計=クロノグラフから学んだからでした。
そういう意味では、時計の時刻表現をグラフ化はピクト化です。
願わくば時計デザインがアナログやデジタル表現では駄目です。
結局、意味の無いクロノグラフはデコレーション時計でしょう。

「iPhoneアプリ・もう一度知らせます」
ドクターウオッチ


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