kazuo kawasaki's official blog

Posts Tagged ‘白山山系’


『「森羅万象悉く神なり」は樹木と二酸化炭素の関係』


   


     1月 25th, 2017  Posted 12:00 AM

日本は70%が森林の島国です。
そして私たちは樹木にも神様の存在を知って育ってきました。
北陸・福井ふるさとの私は山育ちでもあり、
白山山系の源で育ってきました。
ゆえに、白山山系のブナ林はこの島国を護っていると信じています。
実際白山神社というのは私の記憶では2700カ所以上全国にあります。
このことを強く知ったのは、
九州の普賢岳が大爆発して火山流という天災時に、
普賢岳の麓に普賢神社がこの地に一社しかなかったときに、
天災を九州は古代から怖れて生きて来なかったのではと思い、
ほとんど冗談ぽく、人身御供が必要と、そんなエッセイを書いてしまい、
読者の一部からえらく叱られたことがありました。
現在なら大炎上し、社会的にそのエッセイは抹殺されてたでしょう。
なぜ、白山神社が2700カ所もあるかというと、
その神社を結んでいくことで「結界」ができるのです。
これこそ、日本人、日本列島の,
「森羅万象悉く神なり」という神道的発想でした。
子どもの頃には白山は休火山として習いましたが、
今では白山も活火山なのです。いつ爆発するかはわかりません。
日本の火山山系に休火山というのはあり得ない、
というのが現代の学習知識になっています。
海外で漢字の象形文字性を講演するには、
「木・林・森」が最も伝え易いのです。
つまり人間と樹木の関係は二酸化炭素を樹木は消し去ってくれるのです。
これこそ、とても重大な樹木-自然と人間の活動を繋いでいるのです。
現在、二酸化炭素は温室効果ガスと呼ばれ、CO2の削減こそ、
地球環境の保全以上に地球存続の問題として、
「パリ条約」にまでなっているのです。
私は、現代のデザイン系教育機関で「パリ条約」を教えていないこと、
これこそ大問題だと考えているのです。
なぜなら、日本からの「基幹産業」は、
二酸化炭素そして「パリ条約」のことも
絶対に詳細を伝えるべきと考えるからです。

* 『活火山の噴火で学ぶこと=高密度情報化の再熟考』
* 『越前和紙こそ、紙の文化を再活性できるはずだ』
* 「自然崩壊と資本主義終焉が同時進行しているのでは」
* 『セルロース戦略とカーボン戦術は発電も可能だ』
* 「世界中が・March.11.2011ならば・・・」


目次を見る

『活火山の噴火で学ぶこと=高密度情報化の再熟考』


   


     10月 2nd, 2014  Posted 12:00 AM

御嶽山を右奥に見て、正面には白山山系が見える約1500mの高地。
南乗鞍キャンプ場を取り囲んで湖があり、
そのキャンプ場には正式なヘリポートがある素晴らし場所です。
実は、もうすでに別荘を建てたいと目論んでいた所です。
無論、高山での建築については様々な問題があり、
すでに建築の専門家ともそれなりの話をしていました。
御嶽山が大噴火という報道を見て、日本列島の脆弱さを知り、
とうとう活火山にこれほどの影響が、とか
救難での自衛隊の装置などに興味が走ってしまいました。
活火山活動では、マグマ爆発と水蒸気爆発があること、
水蒸気爆発でのガス噴出や落石のすさまじさなどを学びどうなる?
今、私たちは地球温暖化での気候変動や、感染症や、災害現地など
ひたすら学ばされることは、何の解決にもなりません。
そうして、もう一度、御嶽山の位置確認をして、私はさらに驚愕。
なんと、御嶽山を中心に今救済センター地の玉滝村の対称位置に、
山根村・南乗鞍キャンプ場でした。
グーグルマップの情報性にはあらためてびっくりしましたが、
南乗鞍キャンプ場からライブカメラでそのまま御嶽山そのものの現在
それを見ることができました。
しかし報道ではまだ下山出来ずに生存者の確認が出来ないとのこと。
私は、自然の猛威などと言っている状況でもなく、
また気候変動、活火山、大震災の予想、RNA破壊病の感染と
めまぐるしく情報化されて学んでいる自分にこそ、疑問を持ちます。
もし、私の計画通りで高根村に居たとするなら不安よりも、
生命の危うさを実感していたでしょう。
その心情でおられる人たちには何ができるのでしょうか?
次第に情報の高密度化の中に埋没している自分の怪しさこそ、
今、もう一度、この列島の住民として、その生命存続を再熟考です。
この日本列島の自然の猛威にしっかりと対峙していく覚悟こそ、
自分を壊さない危機解決だと思うのです。
昨日は、阪大のフォトニクスセンターで河田特別教授から、
深紫外線でのDNAからRNAの検証フォトンの話を
じっくりと教示していただきました。
私の役割であるデザインアイディアを急がねばなりません。


目次を見る

『山は崩れてはならない=つちのかたちデザインが要る』


   


     8月 23rd, 2014  Posted 12:00 AM

高校時代の山岳部では、福井県内と白山山系ばかりでしたが、
夏の合宿で不帰岳から針ノ木岳の縦走をしました。
白馬岳、その長い雪渓で初めて大落石に遭いました。
小屋ほどある大岩石がピンポン玉のように弾んで来て、小落石は、
ビュンビュンと多量に飛びかかり仲間の顔面を鋭く切り裂きました。
後立山縦走は大学時代毎夏の行事でしたが、落石は恐怖でした。
広島の山々が土砂災害です。3時間で1ヶ月の大豪雨は今もです。
当然ながら、山がその形を変える泥i石流も想定外でした。
日毎に、死者そして行方不明者が増えています。
救助隊の体力を憂い、すでに葬式を見れば涙が流れます。
それは私には、またしてもという悔しさが連続しっぱなし。
広島の山つちは、真砂土と呼ばれていると知りました。
花崗岩からの砂土は園芸では最適な土でしたが、
人命をいとも容易く自然は奪うのです、自然と調和は出来ません。
砂土・砂壌土・壌土・植壌土・植土は粘土質の含有量毎でした。
つちがとちになり、土地の上に町・街=まちがあります。
そして、人はかたちできもちを動かし、いのちが繫がっていました。
私、デザイナーはまさに、直接かたちに携わってきました。
だから、つちのデザインが必要だと考えぬき、ようやくですが、
つち=土のデザインで山のデザインもし直すべき日本列島と考えてます。
阪神大震災直前にも、準備していたラジオデザインは叶わず、
フクシマ人災でも小型原子炉もアドバンス、それだけに、今度こそ、
液状化防止のつちのデザイン=土壌改良素材は製造から生産へ、
そのあと一歩がまだ少し時間が要ります。
だから、開発メンバーには、広島災害地で実際実験を願っています。
危機デザインは「危」険=最悪事態=いのちを護る「機」会です。
つち=土・とち=土地・町・街=まちが在ってこそ、
そこで、かたち・きもち・いのちのためのデザインが当然です。
すべてに「ち」があります。
日本の根本思想は「ち」の文化構造にあることは確かです。
なんとしても、土=つちのデザインで山の形と街の形をこの危機で、
やり直すデザインをもっと急がなければなりません。

「『ち』は知の草書体になった理由に神髄がある」


目次を見る