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「資本主義からの逃走」
  「天災を忘れず人災を学び、そしてresignへ」


   


     3月 20th, 2011  Posted 12:00 AM


最悪の事態でも冷静さを。
長期計画での復旧から復興へ。
もう一度、日本の奇跡へ。
M9.0以上もありうる意識を持たなければならない日本列島の我々。
M20(彗星衝突)すら念頭にする気概が必要でしょう。
以上は、諦観=あきらめ=resignです。
あきらめ=resignといっても、諦観での決意です。
すでに原電事故は海外ではAccidentではなくてCrisisです。
原電事故の対策対応には納得できない方法だと私は判断しています。
阪神大震災は、懸命に復旧し復興まで10年を要しました。
今回は、おそらく20年以上かかるでしょう。
万一、放射能被害を最悪に勘案すれば、
50年、100年という歴史的な解決が復興となるでしょう。
最悪のシナリオ準備にというのは深刻さに他なりません。
こうした想像は危惧であり杞憂であってほしいわけです。
決してパニックにならないような市民意識の人智的冷静さ、
その準備に入るべきだと私は思います。
私は自分自身が交通被災により車椅子、
さらに被災が原因で心臓障害者です。
この体験から、諦めて生きる=resignをdesignしてきた人間です。
resign=諦めて生きることでこそ、
やがて「幸い」なことが必ず蓄積されていくと確信しています。
おそらく、原子力発電や原子力運用には、
これまで以上に「反核意識」一辺倒が推測できます。
しかし、未来はあらためて原子力との共存の方が、
自然との共存よりも予測可能性があるものと私は冷徹に考えています。
日本は戦争で被曝し、今度は天災で被曝しました。
軟弱極まりない土壌上に花綵の祖国が乗っています。
だから私たちは、さらに科学と技術で、
原子力と対峙していかなければならない民族だと諦観すべきでしょう。
私はデザイナーとして原子力と対峙と対決で共存していきます。


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