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「五大思想の重複から計画する・基本案2」


   


     7月 24th, 2011  Posted 12:00 AM

地・水・火・風・空、
仏教的五大思想にインド思想を重複。
木・火・土・金・水を重ね合わせます。
そうするとそのままマトリックス化して、
25の組み合わせを作成し、
この25の企画内容を整理していくことができます。

この図表に、物質系・情報系・エネルギー系を
重ね合わせて具体的なインフラ基盤と都市構造化、
そして日常生活=文化系の要素と要因を当てはめていきます。
今、私が書き上げようとしている一つの手法です。
文化系としてその「地」+「土」には、場ができます。
この場所は「まち」=町と街になり、
街は文明系の主たる性能面と機能面が生まれ、
町は文化系の機能面と効能面を配置していくことになります。
洒落た現代的には、「スマート・グリッド」が乗っかり、
この町と街が「スマート・コミュニティ」でしょう。
しかし、私は東日本の伝統に回帰すること、
すなわち、やはりこの地域には、
地震と津波は自然を常に常備形成していると考えます。
これまで歴史的に津波への言い伝えをしっかりと後世に、
語り継いでいくと同時に技術で自然と対峙していきます。
私は技術と自然の調和ではなくて、
はっきりと対決していくことが大事だと考えています。
そして、このマトリックス上25のコンセプトを
すべからく東北弁にする必要があると考えます。
いかにも「スマートグリッド」とか、
「スマートコミュニティ」は現代から未来的ですが、
あらためて伝統、
すなわちこの地方の言葉に差し戻す発想から、
復興の目標と目的、そのための町と街の形式と内容、
これらを決定していくべきではないだろうかと思うのです。
これは私が伝統工芸産地での伝統と創造を考え出すとき、
コンセプトとは言わない、カタカナ表記は避けること、
この二つを最重要視しました。
そうでなければ、この復興計画には、
「東京一極とか中心主義」がなだれ込んでくるだけです。
阪神大震災での「まちづくり」で、失敗した事例には、
「東京中心・大都市構造化」が重なっていたことが明白です。
このマトリックス25が今私の脳裏の中で熟考中です。

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