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『血圧・心拍数・脈圧の関係の見詰め直し』


   


     4月 5th, 2016  Posted 12:00 AM

老齢化とともに高血圧になってくるのは、
いわば、生老病死の人生における自然法則だと思います。
実際、僕は45歳時に心臓発作において頻拍症により、
168日間も心臓病治療で入院をし、
その後、阪大には名市大からヘリコプターで緊急移送。
それは阪大で心臓にICD=除細動器の植え込み手術を受けました。
しかも、米国製のICDは5年で電池切れとなり、
すでに2台目のICDとコードも入れ替え手術を受けています。
この除細動器はすぐれた機器だと思っていますが、
デザインは、高額商品にも関わらずデザイナーとしては認め難いモノです。
なんといっても、電池入れ替えなどは身体外部から充電可能ゆえに、
僕ならばICD形態と実装、さらにそのシステムまでを
現代はもっともっと変更されるべきモノと考えていますが、
国内の実装技術が使えずすべて海外製しか使えない政治的理由があります。
ところが、これまでICDでは僕の場合には、
トラブル=心臓異変=エピソードと呼ばれていますが、
これまではエピソード記録は確認されても作動は皆無でした。
ところが、最近確実にICD作動により、
電気ショックで40ジュールを受けていることがわかりました。
街中にあるAEDは体外からの電気ショックゆえ150ジュール程度です。
そこで気づいていることは、血圧と心拍数の関係です。
これは明確に僕の老齢化により高血圧になってきている身体での
心拍数が減少すれば血圧で補完、
あるいは高血圧と心拍数増加の関係があります。
心拍計のデザイン経験もありますが、あらためて血圧と心拍、
さらには脈圧、
脈圧とは計測時での最高血圧と最低血圧の関係です。
専門的には脈圧は無関係と教わっていますが、
自分の血圧=高血圧化と心拍異常、そして脈圧が気になっています。

*『AEDとICD、街で見かける除細動器と私の体内除細動器』
*『心電図波形が意味すること・意味されていること』
*『最も基本・バイタルデータの「体温」はデータ化してきた』
*『ICDは経皮充電可能である、しかし』
*『除細動器埋め込み入れ替えより生還』


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「心電図波形が意味すること・意味されていること」


   


     12月 23rd, 2012  Posted 12:00 AM

「心電図」、その波形は私の命のシンボルです。
この映像は、私の正常な心電図波形です。
2006年、金沢21世紀美術館での個展時に、
高さ12mのシンボルに投影展示もしました。
「心臓障害者」にもなっている私は、
「頻拍症」を抱えています。
それは、心拍数が万一、88を超えたなら、
ICD(植込み型除細動器)が、いわゆる電気ショックを心臓に与えて、
一旦停止させて、また正常心拍数にもどることになっています。
45歳になったときに、頻拍が発生し、
これが心臓発作なのかというほどつらい経験をしました。
ただ私は心拍数が180を超えて、さらに心房細動になる寸前に、
ほぼ点滴によって正常に戻るために気を失ったことはありません。
むしろ、頻拍を押さえる薬が強すぎて、
今度は徐脈=心拍数が38程度になり失神する寸前になったことはあります。
心拍数は医学的に、p/q/r/s/tという点が決められています。
波形の終わりであるs/t間が、私には問題がありますから、
入院していても、この部位が気になります。
定期検診で心電図を撮った時も、私はこの部位に注目しています。
かつて、
心臓に欠陥が見つかったとき、それ以前に撮った心電図波形を見て、
ドクターはこう言いました。
「私が見ていたら、
そのときに発見して今日のような病態にはしなかったでしょう」と。
こうした経験があったから、よくドクターに質問しますが、
いわゆる循環系で心臓の専門医は、
この波形を見ただけでも、心臓のかたちまで想像がつくと言われています。
医学の世界では、
読影と呼ばれるレントゲンやCTやMRIの医療画像を見ただけで、
病態を読み取れる、読み取れないドクターがいることは確かなことです。
しかし、所詮は人間ですから、
もっと明白な読影技術は機器に代行させる必要があります。
私は、この領域にこそ、
「パターン認識」として
デザイナーの大きな役割になっていると判断しています。
最近は、デザイナーでも医療系とデザインをめざす世代が出てきましたが、
医療系、医学系のパターンの意味することと意味されていることを
デザイン教育にどう持ち込むべきかは、
今後、私のミッションの一つになるものと考えています。


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