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「このごろの夕焼けはオレンジ色が薄くなっている」


   


     10月 18th, 2012  Posted 12:00 AM

わが家は、計算上は上町台地+32階ゆえに、
海抜120mから夕陽が沈むまでの景観が望めます。
丁度、真西に向かっては明石海峡大橋まで見渡せます。
最近は、高層マンションが大阪市内は格段に増加しています。
だから、私自身はもっと高層に住みたいと思っています。
さて、上町断層の情報を知って以来、
やはり、南海トラフの異常が無いことを祈るばかりですが、
そのことも気がかりなのか、
なんとなく、夕焼けの空が白っぽく、できるだけ写真に収めています。
「空が青い、夕焼けが赤い、なぜ?」というのは、
色彩論的な回答が可能です。
けれども、夕焼けがなんとなく白っぽいのは、
私なりには、台風が近づいてくるとオレンジ色が脱色していく気がします。
きっと、台風の原因である熱帯低気圧が近づいてきていると、
散乱光からオレンジ色を奪うのだろうと私は思い込んでいます。
実際、「台風」となぜ呼ぶようになったのかも諸説あるらしいですが、
これは近代の中での用語であり、
日本の伝統語では「野分」の方が風流です。
「野分」から「台風」に名前が変わったときに、
一つの日本の美意識は吹き飛ばされたはずです。
源氏物語「野分」と、夏目漱石「野分」は、
対照的に、台風の様を隠喩的なタイトルにしていますが、
いづれにも、色の感覚的には夕焼けの橙色を感じる気がします。
それだけに、今はやはり千年に一度の
気候環境に取り囲まれているのかもしれません。
この夏の猛暑は一辺に過ぎ去り、秋の気配よりも、
昼は残暑を強く感じ、夕刻から明け方には冷え込みます。
ひたすら、体調を真剣に自愛しなければと思いつつ、
「やっぱり、夕焼けのオレンジ色が消耗しているなー」と、
私は思っています。


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