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『3Dプリンターブームは「軽薄な流行」にすぎない!』


   


     6月 7th, 2014  Posted 12:00 AM

光造形システムを真にやりたいと思ったから大学人になりました。
名古屋市立大学芸術工学部の新設とともに、
私の研究室には、当時最高ランクのステレオリソグラフィが入り、
それから、3D-CADはほとんど使ってきました。
本来日本の発明が公的な認可がとれずにすっかり米国主導でした。
そして、今や、3Dプリンターが「流行」です。
しかし、その内容はほとんど見えていないことは事実です。
現にプリンターメーカーは手をこまねいてこのブームを見ています。
それは企業もしかり、行政もしかり、その親元の省庁に至っては、
質問をうけるたびに私は(・・・またきっと日本は負ける・・・)、
流行現象のガイドブックもあきれ果てる内容が膨大です。
今、海外製の新しい3Dプリンターは輸入が出来ません。
理由は簡単です。日本人の能力がこれを運用すれば、
3Dプリンターは「日本の産業」にしてしまうと疑っているのです。
当然です。今度は国外にこの技術と展開=3D-Printingを絶対に
彼らには私の理想は委ねないつもりでします。
大学人になってすぐ、新設のある大学院大学に行きました。
そこには皇太子殿下も見学された最新の光造形研究室がありました。
ころがっていたのは、ゴジラ=フィギュアです。「これに未来が?」
同行してもらった工学博士専門バリバリの教授が私に言いました。
「川崎、まさか光造形でフィギュアづくりはするなよ」と。
「光造形がフィギュア程度で終わるなら未来は無い」と叫びました。
なるほど、その後、光造形でフィギュア(=今ならiPhoneケース)、
私自身も3D-Printingでケースとブレスレットを創ってもらいました。
しかし、iPhoneケースの限界、その最高がはっきりしました。
3Dで、真のモノづくりをいよいよ私はこの仲間づくりを開始します。
具体的な展開とはこういうモノだ!そろそろ披露していきます。
3D-Printingをベースに、この産業化は日本が主導しましょう。
このグループへの参画を募集しますから私に連絡をください。
展開の具体化を見れば、これは日本だから「出来る」と
必ずわかってもらえると考えています。

『光造形から3D-Printingまでをプレゼン』
「3D-PRINTING阪大イベントで間に合わせてもらいました」


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「3D-PRINTING阪大イベントで間に合わせてもらいました」


   


     7月 8th, 2013  Posted 12:00 AM

阪大でのMAKERS SUMMITで「3D-PRINTING」をいただきました。
「3D-PRINTING」の現在は、このイベントのセッションにおいて、
国内では要の人たちが参加していただきました。
光造形がわが国に入ってくる前から、
最近の過ちを是正する肝心要の人たちが集まりました。
彼らが阪大・吹田キャンパスに集まってもらえたことは、
これで欧米に正しい方向を日本が先導可能だと私は決心しました。
この日に間に合うように、私はiPhoneケースでをいただきました。
しかもケータイには、「印鑑と呼び笛」を危機対策には不可欠と、
言い続けてきたこともあり、背面が鎖状で、
側面にも工夫され名前入りのケースです。
このケースはTOKYO MAKERSの人によって、
それも、この「技術」が無ければ造れないケースです。
同時に、登壇者の石黒教授も、ブレスレットをもらって、
日本ならではの「3D-PRINTING」方法を知ってもらいました。
石黒教授は、「アンドロイドロボット」では、
私と同じようにNewsweek誌が選ぶ「尊敬される日本人」の一人です。
また、昨年は二人で忘年会をし、新年会もしました。
私はラピッドプロトタイピング初期からこの実務を見てきました。
それだけに、米国ブームでの出版された元の書籍から、
大きな間違いを発見しています。
その僅かをこのイベントでは紹介しましたが、
すでに、いくつかのプロジェクトを開始しています。
もちろん、このイベントではその他のキーマンとも話ができました。
私が気づいていることは、確実に欧米は知りません。
「3D-PRINTING」以前に私はトポロジー思考を「空間論」として、
その実例を追いかけてきましたからこそ考えついています。
それは、素材と機器そのものをデザイン設計するつもりです。
たかだか、ブレスレットとケースかも知れませんが、
米国流とは全く異なる手法を日本が、阪大が提示じていきます。
各セッションでは会場からも質問をいただきました。
ある質問に対して、石黒教授の応答は見事でした。
「哲学です。」という答でした。
私自身、プラトンが迷いに迷って正解を決定するのは、
「どう考えてみても、この答が美しい」と言い残したことです。
私はデザイナーという職能の根本は「美しい」ということ。
これだけを確信して生きてきました。


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