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「韓国の勢い・16茶より17茶という意気込み」


   


     11月 19th, 2011  Posted 12:00 AM

仁川国際空港から、KAISTの街までは直線道路。
まさしく臨戦態勢の高速道路は、
そのままジェット戦闘機の離着陸が可能です。
防衛体制は無論のこと、
私が、韓国の勢いを感じる一つの事例をあげておきます。
日本の十六茶に対して、韓国は十七茶があります。
一つ先を行こうという想いなのかどうかは分かりませんが、
私はいつも韓国でこのお茶をみると、
日本より一つでも多くをという姿勢、すなわち勢いを感じます。
それこそ、MacOS Xなのに、Windows7は、
その名称ですでに遅れている感があるようなものです。
もし私が商品戦略をするならWindows11にします。
関西国際空港や中部国際空港と仁川国際空港を比較しても、
仁川の方が建築的にも、設備的にも、
デザイン的にも熟慮されていると私は思っています。
私が子供の頃に、まさか韓国に行くようになるとは、
正直思ってもいませんでした。
軍事政権で常に内乱がありました。
米国の大学で韓国からの留学生と出会う頃から、
彼らはきっと韓国を繁栄させるのでは、という印象。
現在はまさにそのような国になりました。
スタッフで、日本のデザイン系大学院卒の韓国人がいました。
EIZOブランドをスタートしたときのメインメンバーでした。
今、彼は韓国の母校大学で教授になっています。
彼も飛び級で韓国の大学を卒業後、日本に留学し、
デザインスタジオ2年経験をして、韓国に戻りました。
彼が、私のスタジオで一番苦しかったのは、
週報を日本語で書くということだったと帰国直前に告げてくれました。
休日でも出勤し、デザイン能力はとても優れていました。
今もスタッフには韓国人がいますが、
精神的な強さにおいては同世代の日本人より強いと思います。
それは徴兵制があるからではないかとさえ私は思います。
隣国である韓国とは国際関係においても、
理想的なパートナーシップを持ち続けるべきでしょう。

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『資本主義からの逃走』
  「Media Allianceが果たしてくれそうなこと」


   


     9月 17th, 2010  Posted 12:00 AM

コンピュータが消える日
マイクロソフト社が、Windows7の発売を前に、
この私に講演を依頼されました。
Mac派の私を、なぜ?とまで思いました。
そこで「コンピュータが消える日」という講演タイトルでは、議論に議論でしたが、
タイトルと内容が大きな見通しということでOKしていただきました。
ユビキタス・クラウド、では次は?、ということになります。
ユビキタスを追いかけているもうすっかり著名なベンチャーには、
あるコンセプトを話してありました。これはまたここでまとめていきます。
そして、Media IntegrationからMedia Allianceへというところに私の発想はたどり着いています。
ちょうど、金沢での日本VR(Virtual Reality)学会にて講演をしました。
その準備で、Ambient=情報空間までの系譜を、調べあげました。
そして、ちょうど阪大で浅田教授のVo-Calという「音声発生ロボット」のデザイン、
これも私の研究室の大きなテーマですが、
VR学会で浅田教授の講演にその内容がまとめられていました。
研究室では、無駄話ばかりしていたと思いましたが、それがやっとまとまった気がしています。
Mediaには、ロボットの存在も大きく介入してきます。
ロボットとの協働・情報空間
したがって、すでに、空気のような、水のような、日常まったく無意識ながら、
人間を取り囲む情報空間で、提携や協働=Allianceするのは、
非在化したコンピューターとロボットになっていくことは間違いないでしょう。
「情勢報告」=情報・森鴎外の邦訳
「情報」もかねてより、森鴎外の訳語であり、
決して「情に報いる」という解釈は間違っていると主張してきました。
この発言は、ある有名教授にFAXでも、散々にやられましたが、わたしも相当やりかえしました。
「情報とは情に報いる」という解釈はまったく間違いです。
森鴎外が翻訳したクラウゼヴィッツ「戦争論」に明確に、
「情勢報告」を「情報」としているということを教えられました。
リアルな存在としてのロボットとバーチャルなコンピュータの協働=アライアンスを、
これから私は、焦点化していく決心がついたということです。


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