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Archive for 8月, 2009


『資本主義から逃走せよ』
 「かわいい・カワイイ」はデザインにあらず!
  大誤解の産業活性施策はかわいくない!


   


     8月 21st, 2009  Posted 10:42 AM

「米国ツアー・その2]


米国ツアーの報告はこのブログで、と考えていたのですが、
帰国後もスケジュールがいっぱいでした。
特に、大学での講義や、学位指導。
大阪大学大学院からようやく工学博士を一人輩出。

さらには、デザイン界での役割を努めました。
これは「グッドデザイン賞審議委員会」にて、検討委員会を新設しました。
>グッドデザイン賞審議委員会、「あり方についての検討委員会」を発足


これは、いつか、なぜ、新設しなければならなかったのかを
記述しておく必要があると考えています。
デザインコンペなどの審査が連続していました。
こうしたことの連続の日々でした。
やっと、本当に久しぶりにこのブログに向かい合う時間がとれました。


米国ツアーでの様々な経験の中で、
私が常に意識していたのは、三つありました。

まず、最初に、「デザイン」はいまだに、
「芸術家きどりの話」にすぎないという印象があったことでした。
私自身、美術大学出身ですが、油絵なんぞは描いたことすらありません。
彫刻は彫塑といって、工業デザインの基礎造形として学んだ程度です。
それでも、西洋美術史と日本美術史はメチャクチャ大好きです。
ただし、これは大学を卒業してからのことで、
大学時代には、本当にすごい教授たちに教えられていたのに
気がつかないという有様でした。

私は、「デザイン」はすでに、科学であり、技術であり、
さらに芸術の進化形だと信じていることです。
すなわち、「デザインこそ学際性が実務となっている」、のです。
さらに「デザイナー」というプロフェッショナル性への
大誤解がまだまだ蔓延しています。

これは常に私が主張している
「デコレーション」=「デザイン」と思われていることです。
確かに、デザインにはデコレーション的な要素の表現性が必要な場合もあります。
が、決して必要条件でも十分条件でもありません。
「デザイン実務」は、デザイナーと自称する人の本当の能力評価ができます。

だから、「デザイン実務」には、
むしろ、「簡潔性」・「清潔性」・「倫理性」は必要十分条件です。
たとえば、今やNHKですら、「かわいい」という言葉、
ひょっとすれば、コンセプトともおぼしき言葉を流行現象として、
すでに「世界語」だと放送しています。

もっと、日本語として重要な文化的な言葉、その深度を放送してほしいと思います。
ところで、明らかにこの「かわいい」ということば、
その周囲には「デコレーション」が取り囲んでいます。
しかし、この「カワイイ」は、フランスのファッション現場では、見事に拒絶されています。
「カワイイ」を世界語として、経済社会へ進出の手がかりにしようというのは
とても、浅はかで、日本本来の伝統文化への反逆だとさえ私は指摘しておきます。


私は、米国ツアーでNew Yorkに滞在しましたが、
まったく講演準備に追いまくられていて、出かけたのはApple Storeでした。
ここで、幼児と思われる子供たちほとんどが熱中していたのは、
『WALL-E』でした。

wall_e
すでにブームも過ぎ去っているとは思うのですが、子供たちの熱中ぶりに感心しました。
結局、私が買い求めたゲームソフトは、『WALL-E』でした。
そして、帰国後、
今や私の傍らにはこの『WALL-E』の最も低価格の玩具が、声を上げて踊っています。
ロボット玩具=今、ロボットと称しているモノ、
そのほとんどが「玩具」以上のモノではありません。
さらに、ワシントンの米国日本大使館のみなさんから、
帰国間際にプレゼントされたのは、「クレヨンしんちゃん・グッズ」でした。


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