kazuo kawasaki's official blog

Archive for 4月, 2010


4月22日Staff Blog


   


     4月 22nd, 2010  Posted 5:20 PM

4月22日

ニューヨークから
BOSS(川崎和男, Kazuo KAWASAKI)
の知人が、ご持参くださった
オバマさんミント。

ブルー系なので、
BOSSの携帯品たちともベストマッチ?


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『資本主義からの逃走』
「 Media Integrationに向かってきた系譜・1」


   


     4月 22nd, 2010  Posted 1:48 AM

古い話から始めます。
Mac以前からコンピュータに関わり、自分の手元に、
いわゆる「パソコン」が日常生活に入ってきました。
そして、パソコン同士がつながったことから、
新たな社会構造が変貌し変容してきたのです。
おそらく、「BBS」という言葉がわかるでしょうか?
BBS=Bulletin Board System=電子掲示板でした。
その最初の市販ソフトがこれでした。

その後に、パブリックドメイン=無料ソフトが出ました。

ここから現在までに25年かかったと思います。
しかし、この掲示板が、誹謗中傷する掲示板を生み出してしまったのです。
人間が匿名で発言するある種の自由性を解放したのでしょう。
「性悪説」に存在している自己認識をしつつも、
ここへの「書き込み」は、ネットワーク社会の裏面を形成しました。
この「裏面形成」があってこそ、
「性善説」たるネットワークまでやはり四半世紀もかかってしまったのです。
E-mailが生まれ、ケータイ、SNSということで、
「マルチメディア」が、情報企業のタイトルとなっていきました。
その直前には、「ハイパーメディア」ということが掲げられましたが、
ハイパーは差別用語だったので、この言葉はほとんど瞬間的に消滅しました。
今、Social Networkの登場は確実にこれまでのマスメディアを消滅させます。
それは、明らかに「資本主義で防御された大衆情報操作」が終わるのです。
だからと言って、「バラ色の社会」が広がるというのは幻想です。
ともかく、願わくば、コンピュータとネットワーク上に、
「健全な」=綺麗事社会の形成が必要です。
綺麗事が幻想であるなら、その幻想に身を置く必要を
私は容認する立場にありたいと思いますし、決意します。
もし、このネットワーク破壊が行われるとするなら、
私はこのネットワーク社会の基盤であるハードウエア、
そのデザインで防御し、綺麗事を成し遂げるのです。
それが職能家としての義務でしょう。
私は、この新たなネットワーク社会を
Media Integration=メディアインテグレーション
そして、学者としての研究テーマをここに定めて15余年になります。


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4月21日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     4月 21st, 2010  Posted 11:21 PM

4月21日 仏滅(辛丑)

造形の存在感を際立たせる要素には、
リズム(律動感)
ハーモニー(調和感)
アクセント(強調感)
がある。

これら、三つの感覚は、
音楽の要因と重なっている。

『プラトンのオルゴール』
体感する為に、音楽と造形の相対化


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『資本主義からの逃走』
 「#e-Learningという幻想、そしてやっと現実化か#」


   


     4月 21st, 2010  Posted 5:22 PM

TV電話での講義経験
私は社会人向けのデザイン講座を17年間やりました。
福井県鯖江市にSSID=鯖江インテリジェントデザイン講座でした。
土曜の夜、7時から、翌朝2時までということもしばしば。
25名定員で4回欠席したら除籍としました。
1年間で平均10名から15名程度を輩出しました。
私が、名古屋に引っ越したとき、
ISDN回線・TV電話会議システムで土曜は、
講義を名古屋から鯖江にしていました。
新市長にはこの講座の将来性を見通せなかったのです。
それで、この講座は17年(約230名修了)で終わりましたが、
今なお、講座が主体でのNPO=SD-waveになっています。
その講座修了生が、
小浜市で「オバマ氏を勝手に応援する会」のリーダーだったりでした。
国際メガネデザインコンペもこの卒業生が連続グランプリを取っていました。
e-Learning System
それから、私が阪大フロンティア研究機構設立時に、特任教授になり、
その機構で本格的なe-Learning Systemの開発に入りました。
400名の生徒を相手にするプログラムは、
韓国製を選ばざるをえませんでした。
なぜなら韓国はすでにスタートして充実したソフトがありました。
その頃から、e-Learningが「これからの教育」と
喧伝されるようになったと思います。
しかし、それほどめざましく日本は進展しなかったのです。
Ustream&Twitter→e-Learning
それは、あたかもパソコンと電話回線、インターネットで、
先生・対・多数の学生が、
あたかもユビキタス的な教育環境と思っていただけです。
ところが、iPhoneとTwitter、さらにUstreamは、
今まさに、e-Learningの革新が起ころうとしている予感があります。
それは、単なるユビキタス的ではないことです。
つまり、教師が軸となっても、
学生にあたる聴講生が常に「Twitterコメント」を入れられることが、
「何か」をやっと暗示してくれているのです。
妄想・幻想から「現実化」
まず、教育環境でのe-Learningには大きな幻想があったことです。
それは幻想どころか妄想だったのかも知れません。
つまり、妄想・幻想は、
パソコンをツールとして、「教える・対・教わる」が、
まったく、インターネットなりの学校的空間に、
教室がユビキタス的な存在という、
形式そのままの転用でしかなかったことです。
最近、UstreamTwitter で、
私は自分の講義の「分配」方法としてみました。
そして、発見したことは、
e-LearningでのTwitterが、
視聴している=教わっている人からのつぶやきが、
「双方向」であるという形式の重要性です。
この「双方向性」ということは、
確かに、当初のe-Learningにもありましたが、
実はまったく違うのです。
このTwitterとしての受講生を読み取りながらという講義方法は、
e-Learningの「内容」を革新してしまうでしょう。
私は、それが、「現実化」していく「要」だと思っています。


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4月20日Staff Blog


   


     4月 20th, 2010  Posted 7:51 PM

4月20日

デザイナーは「手」が命?
手が綺麗だとよく言われる
BOSS(川崎和男KazuoKAWASAKI)。

手袋は手を保護しつつ、
車いすのグリップ対応には
たいへん便利です。
手のお手入れも欠かさないそうです。
手で描くことで起電力がおこり、
発想が生まれます!
Sermoneta glovesは各色そろえてあります。


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4月20日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     4月 20th, 2010  Posted 1:05 PM

4月20日 先負(庚子)

未来の「匂い」を体感できるデザイナーは
天分・才能があると私は断言する。

『プラトンのオルゴール』
体感する為に、音楽と造形の相対化


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『資本主義からの逃走』
 「#教えることは教わることです。
              だから教える立場を!#」


   


     4月 20th, 2010  Posted 11:18 AM

教える立場こそ
私はすでに常勤の大学人になって15年になります。
しかし、人前で講演や講義らしきものは、25歳から経験しています。
東芝にいた頃、関連会社で「講義」をと言われたところから始まりました。
そして、決定的には、「車イス生活」になって、
母校に非常勤講師で帰ってこないか、ということでした。
母校・金沢美術工芸大学での非常勤から、
福井大学では建築、教育、情報文化三つで非常勤経験をしました。
というよりは、これは恩師が私に組み立ててくれた大学人への道、
そのトレーニングだったのです。
きっかけは、「心臓障害」があって、
もうデザインスタジオをやめて、
ひとりライターで生きていくべきか、
あるいは、ずーっと思っていた光造形をやりたい!
ラピッドプロトタイピング(1990年代には洋書が一冊)を本格的やりたい、
このいづれかを選択するとき、やはり光造形ということになりました。
そこで、恩師に相談したところ、
「やっと、大学に行く気になったか」ということで、
新設される名古屋市立大学・芸術工学部に常勤することになりました。
ただ、福井県鯖江市の依頼で、
「社会人向けのデザイン講座」をやっていました。17年やりました。
奇跡と教える立場
二つのことがありました。
恩師からは、
「デザインで奇跡は起こせない」
「奇跡を起こすのは教育だ」という指摘でした。
もう一つは
「教える立場に立ってこそ、学んでいる自分を識る」
この二つが、教育者・大学人になっていった動機でした。
だから、
「学ぶ」というのは、
当然、「真似る」→「まなぶ」ということであり、
そのためには、教えていくことで、
何を教えるかを学び直して、教える立場になります。
そうした、教えていくことで、
あらためて様々な質問を受ければ受けるほど、
「あっ、このことが伝わっていない」ということを識ります。
それは、「教えられる」ということです。


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4月19日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     4月 19th, 2010  Posted 11:36 AM

4月19日 友引(己亥)

臭覚は、まさにセンスの問題だ。

時代や社会状況から、
未体験の「匂い」を嗅ぎ取る能力は
先天的なものだ。

『プラトンのオルゴール』
体感する為に、音楽と造形の相対化


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『資本主義からの逃走』
「#時代思想としてのファッションにするためにダイナミックスへ#」


   


     4月 19th, 2010  Posted 12:01 AM

連鎖系・構造系へ
ファッションは「モード」の話に収束しています。
ところが、モードは即、流行として軽んじられる傾向があります。
しかし、モードと景気は相補的なパラメータで連鎖しています。
モードは確実に、「イノベーション=景気循環」だと思います。
そして、確実なパラメータの設定なら、それはコードです。
そしてコードは体系が限定されたシステム内でしか機能しません。
モードの自由度に比べてコードの限定性の間で、
大欠落があることは指摘されてきませんでした。
私は、モードもコードも、
もし「体系=システム」論ならば、
次の指摘による、「連鎖系」と「構造系」が思考軸となって、
ダイナミックス」論への展開が必要だと野生的に感じています。

Dynamics
結局、行政政策での「モード仕掛け」が常に失敗するのは、
「モード」だと思って取りかかる毎に、
政策という「コード」に変質してしまうことに気づいてこなかったことです。
実例とした「コンテンツ産業」も、
モードとなる要素と要因が、コード化しています。
結局、モードはあくまでも、
時勢や流行、さらには風評という「自然な社会生理現象化」、
それはダイナミックス化です。
端的に極論すれば、システム時代は終わりつつあるのでしょう。
いや終焉したのかもしれません。
これは資本主義の終焉とのパラメータになっているのかも知れない、
これが私の推測であり、予知、予測でもあるわけです。
システムはあきらかにコードとして「限定された体系」にまとめられます。
ただし、集約や収束ではありません。
単なる蓄積体系でしかありません。
ただし、この「コードの体系」は、運用と維持のパラメータとしては、
大変、便利で活用は創造的に使いこなすことが可能です。
だから、教育は、ある意味では「コードの体系」、
その蓄積を読み解いていく手続きを指導すればいいだけのことかもしれません。
けれども、デザインは、無論「コードの体系」を入れ替えたり、
あるいは引用することが出来ます。
当然、コードなのかモードなのかを選定したり、
その入れ替えや策動も可能です。
私は、ファッション思想 思想ファッションが、
コードへのプロセスを作動させる装置だと思っています。
それだけに、ファッションを現代思想としていくには、
明解に、コードの体系、コードの蓄積を破壊する発想が必要です。
そして、それが出来るのは唯一、デザインでしかないと私は思っています。


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4月18日Staff Blog


   


     4月 18th, 2010  Posted 11:57 PM

4月18日

昨日のDreamClassroomにて紹介した、
アップルとのプロジェクト「POPEYE」。

BOSS (川崎和男, Kazuo KAWASAKI)
によれば、関わったアップルの
一連のプロジェクトには、
テレビアニメで有名なポパイ
キャラクター名がつけられていたそうです。

オーザックの倉庫にも
当時の資料が沢山残っています。
初期の図面や、
オリジナルキャラクターのスケッチ!も。


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