kazuo kawasaki's official blog

Archive for 9月, 2010


9月19日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     9月 19th, 2010  Posted 10:00 AM

9月19日 先勝(壬申)

「美しさ」というのが、
どのようなものであるかは
まったく不明である。

知識の塊からも美しさの要素すら
削りだしてくることができない。

『デザインは言語道断』知行

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『資本主義からの逃走』
「Media Allianceへのアフェレーシス」


   


     9月 19th, 2010  Posted 12:00 AM

「界面」=インターフェイス
医学術語ならアフェレシスなので、
私は、コンピューター用語にしていくために、アフェレーシスと呼称しておきます。
ところで、apheresis=分離は、元来コンピューター用語では成立していたのです。
油と水は分離します。化学的な現象です。
その分離している油と水の境界面、これを「界面」と呼びます。
この「界面」をインターフェイスと呼び、そのままコンピューター用語になっているわけです。
しかし、私が意図しているアフェレーシスは、情報を分離していくことで、
それぞれの分離された情報系=情報システムが協働する=アライアンスしていくことです。
その情報系システムを構成しているのは、
コンピューターとロボットです。
無論、ロボットにはコンピューターが内蔵されています。
しかも、私はこの時、
コンピューターも「消えている」=見えない=クラウド化していることを詳細に示しています。
したがって、あらためて問題は「分離」=アフェレーシスを成し遂げるハードとソフトです。
そしてこのハードとソフトは、不可視なのです。
水や空気のように、在って当たり前ですが、
日常的には存在していない社会基盤になっているということです。
あらためて再度、情報は「情勢報告」という戦争論にあてはめて熟考し直すことができるでしょう。
分離・アフェレーシスの協働
二つのことが考えられます。
■ 分離する方法や処方
■ 分離した成果同士を協働させること
この二つを考えていこうということです。
これは、エンゲルスが、大戦学理とまで邦訳された論理に注目しておくべきだと
マルクスに進言した内容につながっていると考えています。


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9月18日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     9月 18th, 2010  Posted 10:00 AM

9月18日 赤口(辛未)

知識に接近していくためには、
想像力をより大きくして
自分を見つめ直さなければならない。

人間は途方もなく主観的であればあるほど、
それは妄想となり、
一方、客観的になればなるほど、
その想像力の量感、大きさというものまでが
見えてくるものだ。

『デザインは言語道断』知行


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『資本主義からの逃走』
「Media Integrationからアフェレーシスを経るだろう!」


   


     9月 18th, 2010  Posted 12:00 AM

「情勢報告」=情報
「情報」という日本語に向き合ってきました。
いつごろからだったかと考えると、明確には東芝入社時に、
FORTRAN とCOBOLの研修を受けた時からだと思います。
そして、ポストインダストリー=脱工業化社会論は、
ドイツから出版された「意識革命」だったと思います。
そして、情報が森鴎外の邦訳語説に出会いました。
ところが、超有名大学教授から猛烈な「反撃」を受けました。
ちょうど、私が名古屋市立大学教授になった時でした。
驚愕し無論この教授がこのような方だったと愕然とし、私も反撃してこの発言をし続けてきました。
しかし、私はこの反撃が直感で誤りだと感じていました。
森鴎外のクラウゼヴィッツ・戦争論の翻訳・「大戦学理」にある
「情勢報告」を「情報」としていると金沢での第15回日本VR学会で教えていただきました。
しかも、私が講演で「情報は情に報いる」という事自体が大きな過ちだという指摘には
大賛同をしていただきました。
情報が情に報いるなら、表記は「報情」でなければなりません。
しかも、「情」には古代中国の文字定義意味があるので中国古典書定義からは、外れてしまいます。
「情」とは心に中に流れ込むどろどろとした「青」(中国ではこれは黒です)ですから、
人間の策略や謀略を意味します。

apheresis

したがって、戦争での情勢とは戦略の動勢を探って報とし伝達するという意味になります。
そこで、これまで一部で語ってきたのは、「アフェレーシス」でした。
これはギリシア語・aheresis=「分離」を意味しています。
現在、アフェレシスは医学術語で「血液分離」として人工透析などの基礎用語になっています。
そこで、私は、「ユビキタス」=どこでもコンピューターとの対話環境がある、
となれば、「情報の分離」が必須になるということで、アフェレーシスという段階が必至であり、
このステップ経なければならないということを若手ベンチャーの指導者にその話をしてきました。
「情勢報告」=「情報」も分離して、プライオリティが必要だということです。
そこで、「情報社会」ではアフェレーシスが重大になると自信をもって発言します。
私がMedia IntegrationからMedia Allianceへのステップにaphereis、
その分離ダイナミックスが重要になるという提案です。
「戦争論」は資本論にとってもエンゲルスが絶対に参考にすべきと言われた論理でしたが、
クラウゼヴィッツは、「戦争論」を書き上げることはできなかった論理でした。
私は、情勢の分離が知識と意識にどのように影響していくかは、
当時はまだ熟考不足があったものと考えます。
戦争論理でいえば、「孫子の兵法」が見事に言い尽くしているというのが私の判断です。


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9月17日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     9月 17th, 2010  Posted 12:49 PM

9月17日 大安(庚午)

知識とは、
共有しやすい感情が
ベースにあるのかもしれないと思うことが
しばしばである。

いうなれば、
知識とは実に自分勝手な
情報処理なのかもしれない。

『デザインは言語道断』知行

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『資本主義からの逃走』
  「Media Allianceが果たしてくれそうなこと」


   


     9月 17th, 2010  Posted 12:00 AM

コンピュータが消える日
マイクロソフト社が、Windows7の発売を前に、
この私に講演を依頼されました。
Mac派の私を、なぜ?とまで思いました。
そこで「コンピュータが消える日」という講演タイトルでは、議論に議論でしたが、
タイトルと内容が大きな見通しということでOKしていただきました。
ユビキタス・クラウド、では次は?、ということになります。
ユビキタスを追いかけているもうすっかり著名なベンチャーには、
あるコンセプトを話してありました。これはまたここでまとめていきます。
そして、Media IntegrationからMedia Allianceへというところに私の発想はたどり着いています。
ちょうど、金沢での日本VR(Virtual Reality)学会にて講演をしました。
その準備で、Ambient=情報空間までの系譜を、調べあげました。
そして、ちょうど阪大で浅田教授のVo-Calという「音声発生ロボット」のデザイン、
これも私の研究室の大きなテーマですが、
VR学会で浅田教授の講演にその内容がまとめられていました。
研究室では、無駄話ばかりしていたと思いましたが、それがやっとまとまった気がしています。
Mediaには、ロボットの存在も大きく介入してきます。
ロボットとの協働・情報空間
したがって、すでに、空気のような、水のような、日常まったく無意識ながら、
人間を取り囲む情報空間で、提携や協働=Allianceするのは、
非在化したコンピューターとロボットになっていくことは間違いないでしょう。
「情勢報告」=情報・森鴎外の邦訳
「情報」もかねてより、森鴎外の訳語であり、
決して「情に報いる」という解釈は間違っていると主張してきました。
この発言は、ある有名教授にFAXでも、散々にやられましたが、わたしも相当やりかえしました。
「情報とは情に報いる」という解釈はまったく間違いです。
森鴎外が翻訳したクラウゼヴィッツ「戦争論」に明確に、
「情勢報告」を「情報」としているということを教えられました。
リアルな存在としてのロボットとバーチャルなコンピュータの協働=アライアンスを、
これから私は、焦点化していく決心がついたということです。


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9月16日Staff Blog


   


     9月 16th, 2010  Posted 5:48 PM

9月16日 

鯖江市で17年間社会人向けに
開催されていたデザイン教育SSID。

ここで
BOSS(川崎和男KazuoKAWASAKI)の
デザイン哲学を引き継いだ
教え子が多数育ちました。
今その活動はSD WAVE
継承されています。

鯖江市のバス ツツジバスの
回数券についてくる
チョロQ、レッサーパンダのキャラクターも
SD WAVEが手掛けています。


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9月16日Staff Blog


   


     9月 16th, 2010  Posted 5:39 PM

9月16日

FM福井『福井あばさけビジネス道」
ラジオ収録に参加した
BOSS(川崎和男KazuoKAWASAKI)

9月13日のstaffblogにて収録の様子を
Ustreamの録画で御覧いただけます。


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9月16日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     9月 16th, 2010  Posted 10:00 AM

9月16日 仏滅(己巳)

人は体験を聞かされることが、
物事を「知る」うえで、
最も鮮烈に意識に蓄えられるに違いない。

特に、他人の不幸な体験や、
笑いや哀しみほど、
自分の気持ちのひだに貯まっていくのだろう。

『デザインは言語道断』知行


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『資本主義からの逃走』
  「Ambient=情報空間に向かうMedia Alliance」


   


     9月 16th, 2010  Posted 12:00 AM

起動音
Ambientを、音楽環境と定義、
いやそう呼称したのは、1970年代のブライアン・イーノです。
マイクロソフト社がWindows95の3秒間の起動音は、
ブライアン・イーノに依頼をしています。
そして、このいわばジングル的な音響が、新しい情報化その進化を伝えることになりました。
実際、彼の作品には”Going Unconcious”というのがあります。
しかし、この起動音は「コンピューターのある空間」へのAmbientだったという意識は
当時はまったく無かったと思います。
むしろ、MacOSのGUIを引用していたことの方が私の記憶にあります。
これらのGUIによって、世界中がパソコンを日常の道具となり、
ユビキタスの概念も登場してくるわけです。
ところで、大阪万博では、クセナキスが日本をテーマとした「響き・花・間」も、
すでにAmbientの先手だったと私は認識しています。
クセナキスはもともと建築家でしたが、
現代音楽と環境、サウンドやレーザー光線などのインスタレーションは、
情報空間を予知して表現だったと思っています。
この作曲ではIBM360が使われていたと記憶しています。
情報空間に音楽空間が結びつくことを、私は「Media Alliance」とひとまず呼ぶことにします。
これは、「Media Integration」からの進化形となっていくでしょう。
私はこれを「Media Alliance」としてのデザイン文脈づくりをしていきたいと考えています。


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