kazuo kawasaki's official blog

Posts Tagged ‘あり方’


『これからのデザインを語るために=・・・signare・・・』


   


     4月 28th, 2015  Posted 12:00 AM

私はデザイン=designを語るために、その原意・原語としての
ラテン語、designareという言葉を40年間も追い求めてきました。
それは、あくまでもsignareを中軸にして、その展開に注目したのです。
1970年だから、レジリエンス=resiliennceが騒がれるようになり、
もう一つのsiliumやsilienceが気がかりになっていました。
それこそ、科学者=Scientistという言葉も、
結局は造語であり、そのことを言い始めた人物がひっかかっていました。
ウィリアム・ヒューエルという人物の存在であり、
彼がまた造語化した「コンシリエンス」が、思いがけずにも、
この概念を利用してエドワーズ・オズボーンは、
この造語に新たな概念を付け加えていくわけです。
私が何よりも人智の凄さを知るのは、思考する連続性や連鎖性であり、
その凄さこそ、人間が思考する動物であり、なおかつモノづくり、
その設計や企画、すなわちデザインという行為です。
それもなぜ、設計し企画するのかと問い直せば、決まって、それは
問題解決であり、難問対策に直結していることです。
私は美術大学でデザインを学ぶことで、デザイナーになりましたが、
これまでいつも立ちはだかっていたのは装飾であり、
デザインは装飾では無いという教育を受けて育ってきた私には、
最大の問題とは「死なないこと=生きのびること」という、
その問題解決でした。特に、March 11.2011=東日本大震災は
私に決定的な問題解決と対峙しなければならなくなったことです。
designを徹底的なコンテクストで考え続けてきた私に、
今、大震災=生きのびるという問題解決のために、
resilienceとconsilienceが浮かび上がっています。
これこそ、間違いなく、「これからのデザイン」であり、
その具体的な実務事例を提示していくこで、
明らかに未来のデザイン、そのあり方を提案出来ると考えています。


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「SZ-1000・私のオーディオ最終作だから」


   


     12月 18th, 2011  Posted 12:00 AM

エレクトレット・コンデンサーカートリッジのイコライザーアンプです。
と言っても、分かる人は超オーディオファイルの人だけでしょう。
カートリッジは、レコードのピックアップ針であり、
その形式が静電容量タイプで駆動させるモノです。
その微少な電流をパワーアンプに送り込むための
プリアンプと考えていいでしょう。
30年前、東芝時代の最終商品となりました。
つまりこの商品を最後に車椅子になったために退職しました。
ところが今もオークションで
35000円(当時10万円)程度で取引されています。
実際にはエレクトレットコンデンサーの
カートリッジが無ければ不必要です。
このデザインは回路基板まで私自身が版下をデザインしています。
そして部品もすべてデザインし、
なおかつ実装内装までほぼデザイン意図を完全にさせたデザインです。
したがって、今も一部のマニアに収集されているのでしょう。
そこで、ここから何を読み取ってもらいたいかということになります。
それはオーディオだから、特に、電源や回路やコンデンサーまで、
すべてにデザインされていることによる
性能性と機能性があるということです。
このデザイン設計から、
たとえばヘッドホンアンプのあり方の基本が見えてきます。
私は自分自身がこのアンプデザインの経験から、
いかに製品デザインの部品とそのレイアウト、
そして部品設計の完成度を批評することが出来ると自負しています。
電源はグリーン・大地のエネルギーを表現し、
左右チャンネルアンプは、ホワイトで無色透明の音質感、
ボリュームによって、人間と機器とのつながり感を表出させています。
東芝でのこのデザイン設計が、現在私のデザイン原点になっています。

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10月30日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     10月 30th, 2011  Posted 10:00 AM

10月30日 先勝(戊午)

妄想であっても、
一本のラインにこめる志の、
まっすぐな「あり方」なのだ。
志を抱いた「きもち」の問題である。

『デザインという先手』志


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8月6日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     8月 6th, 2011  Posted 10:00 AM

8月6日 先勝(癸巳)

サービス、
その本来のあり方は、
やはり心を込めた誠実な対応につきる。

『デザインという先手』手抜き 不可欠である誠実さ


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